J-POPの音域を調べる

J-POPを中心にボーカルの音域を調べていきます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べ、楽曲の感想なども述べていきます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

『unravel』(TK from 凛として時雨)の音域 / アニメ『東京喰種トーキョーグール』主題歌

こんにちは。今回はTK from 凛として時雨の『unravel』(2014)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 なお、同曲はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルでMVや音源がフル公開されておりません。代わりの動画として、En- pinさんのベースカバー動画を添付いたします。こちらであれば、ボーカルTKさんの表現がフル尺で確認できます。


『unravel』(TK from 凛として時雨)


【地声最低音】mid2A#(A#3)  

★変わってしまった 変えられなかm2A#[った] 


【地声最高音】hihiA#(A#5)  ※曲全体で1回のみ

hiA#[う]hiC[ご]A#[け]C[ない]A#[よ] hihiA#[unravelling the world]

※シャウト部分で特に高いです。ここを除くとhiDが地声最高音

【裏声最高音】hiG(G5) ※サビを中心に登場

hiA#[見]hiG裏[つ]hiF[け]hiD地[ない]A#[で] (サビ)
hiA#[わ]hiG裏[す]hiF[れ]hiD地[ない]hiA#[で](楽曲終盤)

※☆部分は楽曲の後半で4回繰り返されます




【補足】hiAhiFの注意箇所

hiA#[お]hiC[し]A#[え]A[て] 教えてよ その仕組みを (冒頭)
★僕のなhiD[かに]hiA#[だ]hiA[れがい]A#[るの]?

hiA[こ]hiA#[われたぼ]hiD[くなん]hiC[てさ] A#[い]C[き][を]A[止]めて(Bメロ)
hiA[ほ]hiA#[ど]A[け]A#[ない もう] hiC[ほ]hiD[ど]C[けない]A#[よ]
★ hiD[真]hiC[実]hiA[さ]hiA#[え] freeze
★あなたを見つけて 揺hiD地[れ]hiC[た]

hiC地[ゆ]hiD[が]C[んだ せか]hiA#[いに]hiA[だん]A#[だんぼ]ぉくは(サビ)
hiA#[見]hiA[え]A#[なく]hiF[なっ]A#[て] 
hiA[ぼ]hiA#[く]A[の]A[と]A#[を] A#[見]A[つ]A#{め]A[ない]
★あhiD[ざや]hiC[か]hiA#[な]hiA[ま]A#[ま]

hiA#[無]hiC[限に]A#[ひ]C[ろ]A#[が]C[る]A#[孤]A[独がからま]A#[る]

★あなたを汚せhiD地[ないよ]D[れ]hiC[た]
hiA[あ]hiA#[ざ]A[や]hiC[か]A#[な]C[ま]hiD地[ま]

『unravel』(TK from 凛として時雨)









 まず、凛として時雨(りんとしてしぐれ)について少し説明します。凛として時雨は2002年に結成、2008年にメジャーデビューした3人組ロックバンドです。ジャンルとしては、ポストハードコア、マスロック、プログレッシブロックなどに当たります。ギターも担当するTKさん、ベースギターを担当する345(みよこ)さんがそれぞれ、ボーカルも担当しており、3人組でありながら非常に仕事量が多いです。ボーカルについては、男女2人のハイトーンが特徴的であります。海外でも広く知られているバンドの一つなのではないかと思います。
 
_______

 さて、『unravel』(アンラベル)についてです。この楽曲は、2014年にTK(TK from 凛として時雨名義)さんによりリリースされたシングル作品です。TKさんのソロでの作品になります。アルバム『Fantastic Magic』に収録されています。
 『unravel』は石田スイさんの漫画を原作とするテレビアニメ『東京喰種トーキョーグール』のために書き下ろされた作品です。漫画家の石田さんが凛として時雨のファンということもあり直接オファーがあったそうです。TKさんはその後、2018年にも『katharsis』(カタルシス)という楽曲をアニメのために提供しています。

 『unravel』はアップテンポのハードコア、メタルコア作品です。テクニカルな演奏が非常に印象的です。ボーカルについては裏声が多用されており、また、一部超高音域のシャウトが見られます。全体として、ボーカルは高音域での歌唱が求められ、非常に難易度が高いです。こうした楽曲を歌いこなせる人は非常に少ないのではないかと思います。
 



 さて、『unravel』についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3) ~【地声最高音】hihiA#(A#5)、【裏声最高音】hiG(G5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音についてですが、hihiA#という高さでシャウトされています。この部分は一般的なポップスではあまり出てこないキーであり、歌唱法でもあります。ハードロックやヘヴィメタル、メタルコアなどの作品が参考になるのではないかと思います。

 このシャウト場面を除くと、hiDが地声最高音になります。TKさんはギターを演奏しながら、安定した歌唱でこの辺りを歌いこなしております。キーを調整する場合は、このhiD部分を基準にして、調整するとよいと思います。一般的にはかなり高い音階ですので、キーを下げて歌唱した方が歌いやすいです。

 『unravel』は音域自体は広めではありますが、でたらめに広いというわけではありません。よって、キーを調整して歌唱することも可能であります。ただ、ボーカルはかなり個性が強く、テクニカルな歌唱が求められます。キーを下げるにしてもしっかり歌い慣れておく必要があります。

 『unravel』は音域的には女性が歌唱しても良いかもしれません。ただ、ボーカルはどちらかといえば、歌詞が聞き取りづらいような発声をしております。原曲のニュアンスに近づけたい場合は、歌詞に引っ張られずに、TKさんの表現をしっかり意識した方がよいと思います。

 『unravel』は全体として非常に難易度が高い作品であります。歌が非常に得意な方はチャレンジしていただければと思います。

『ミセス マーメイド』(チェッカーズ)の音域

 こんにちは。今回はチェッカーズの『ミセス マーメイド』(1991)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 なお、『ミセス マーメイド』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルでMVや音源が公開されておりません。代わりの動画として、wataru hanabiさんのギターカバー動画を添付いたします。こちらであれば、ボーカル藤井フミヤさんの表現がフル尺で確認できます。


『ミセス マーメイド』(チェッカーズ)、Mrs.Mermaid(THE CHECKERS)


『ミセス マーメイド』(チェッカーズ)











【地声最低音】mid1C(C3)  ※AメロBメロで登場

★束のまm1C[ち]で 降り出したあC[め]m2C[が] (Aメロ)
★白いハm1C[ン]m2C[カチ]ィ 取C[り]出す(Bメロ) 
m1C[き]m2C[みの]ぉゆm2C[びに]

【地声最高音】mid2F#(F#4)  ※転調サビ(+1)で登場

★こm2F#[い]しくF#[て]m2E[つ]なくE[て] 
★君に会いに来たE[よ] m2F#[oh] E[oh] oh oh


【補足】mid2D#mid2Eの注意箇所

★何も言えずm2D#[に く]ちびる噛んだ(Bメロ)
★あの夏の あm2E[の]こいE[は まぼ]ろしだね ミセスマーメイド(転調サビ)




 まず、チェッカーズについて少し説明します。チェッカーズは1980年代から1990年代前半に活躍した7人組のアイドルロックバンドです。サックスを担当するメンバーや、ボーカルがコーラス含め3人在籍しており、個性的です。ジャンルとしては、ポップ、ドゥーワップ、ロカビリーなどに当たります。活動初期の頃は特にそうですが、チェック柄の衣装が特徴的です。
 1980年代前半に『涙のリクエスト』、『星屑のステージ』、『ジュリアに傷心』などの作品でヒットを飛ばし、社会現象を呼び起こします。1980年代後半からは「自ら作詞作曲などを行うアイドル」としても活躍し続けます。その後も高い人気を維持し続けますが、1992年に解散しました。
 ボーカルの藤井郁弥(ソロ名義【藤井フミヤ】)さんはソロ活動後も『TRUE LOVE』、『Another Orion』といった大ヒットを記録しています。

______

 さて、『ミセス マーメイド』についてです。この楽曲は、1991年にリリースされたシングル作品です。この楽曲で、チェッカーズは8年連続の紅白歌合戦出場を果たします。バンド活動の終盤期に制作された作品であり、メンバーによる作詞作曲、共同編曲がなされております。

 『ミセスマーメイド』はアダルトな雰囲気を漂わせるシティポップ調の楽曲です。私自身はチェッカーズと聞くと、活動前半の頃のアイドルのようなアイドルポップバンドなイメージが非常に強かったのですが、この楽曲は全体として非常に落ち着いており、アイドル感はあまりありません。 

 『ミセス マーメイド』の音域的な特徴についてですが、現代のJ-POPと比べてかなりキーが低いです。ただ、一般的な男性の音域を考えると、この楽曲の方が多くの男性にとって歌いやすく、練習曲としても使いやすいのではないかと思います。ラストのサビでは転調が行われ、キーが1つ上がります
 
 私自身音域調査を行ったり、普段の音楽鑑賞などでも感じたりすることなのですが、今の楽曲よりも昔の楽曲の方がキーが低く、音域も狭く、歌いやすいものが多い」です。練習曲としても非常に向いているものが多いです。とりわけ1980年代以前の楽曲の方が歌いやすいものが多いです。1990年代以降はカラオケ店が大きく普及したこともあり、ボーカルのキーがどんどん上がっていった印象です。今の楽曲が難しいと感じられた方は、昔のポップスにあたってみても良いと思います。




 さて、『ミセス マーメイド』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】mid2F#(F#4) で歌メロディーが構成されております。大よそ、一般的な男性の音域の範囲内であります。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1CはAメロやBメロで多く登場します。瞬間的に登場するような形ではなく、上述のようにしっかり歌メロとして登場しますので、しっかり歌いたいところです。

 地声最高音mid2F#はラストの転調サビで登場します。通常のサビではmid2Fが最高音になります。この辺りの音階であれば、一般的な男性の音域の範囲内です。ただ、歌い慣れていない人などにはハードルになりやすい音階でもあります。しっかり練習を重ねたいところです。その点では、比較的努力が報われやすい楽曲なのではないかと思います。声が低い人などはキーを少し下げても良いかもしれません。

 『ミセスマーメイド』音域自体は、そこそこ広いですが、キーの調整は可能です。普段歌い慣れていない人などにも調整可能なのではないかと思います。ただ、同時代の楽曲やチェッカーズのほかのヒット曲などを考慮するともっと歌いやすい作品もあると思います。『ジュリアに傷心』、『ギザギザハートの子守唄』、『涙のリクエスト』などの作品の方がキーの調整などは行いやすいのではないかと思います。この楽曲が難しいと感じたら、チェッカーズのほかのヒット曲などを選択肢に入れてみてください。
 
 1980年代頃の楽曲はYouTubeなどでは公式配信なども少ないですが、Spotifyなどに登録されている方はチェッカーズの作品も配信されております。興味を持たれた方は視聴してみてください。

『ありがとう』(いきものがかり)の音域

こんにちは。今回はいきものがかりの『ありがとう』(2010)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は久しぶりに自選曲です。
 いきものがかりのYouTube公式チャンネルでMVが公開されましたので、今回取り上げることにしました。ちなみに、当ブログでは、いきものがかりは以前に『気まぐれロマンティック』を取り上げて以来、2回目の登場になります。


『ありがとう』(いきものがかり)、Arigatou(Ikimonogakari)


【地声最低音】mid1G(G3)  

m1G[まぶ]しい朝に G[苦]笑いしてさ(Aメロ) 
★舞いhiA[込]m2G[ん]で未来がm1G[始]まりを教えて
★ふたりm1G[の]夢”に変わっていた(Bメロ)

※AメロBメロで意外と多く登場します


【地声最高音】hiC(C5)  ※サビで登場

★あhiC[な]hiB[た]C[を]見つめるhiA[けど]m2G[ぉ]




【補足】mid2GhiAの注意箇所

★ありがとm2G[う”っ]hiA[てつ]G[た]えたくて(サビ) 
m2G[繋が]れた右手は 誰よりも優しく

★あなたが窓を開けm2G[る](Aメロ)
★舞いhiA[込]m2G[ん]で未来が 
m2G[今日]だって いつかG[大]切な 瞬間(Bメロ)
★あおぞらも泣き空も 晴hiA[れ]m2G[わ]A[る][よ]G[に]

『ありがとう』(いきものがかり)









 『ありがとう』についてです。この楽曲は、2010年に3人組音楽ユニットいきものがかりによりリリースされたシングル作品です。NHK朝の連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』のために書き下ろされた楽曲です。この楽曲は、NHKの紅白歌合戦でも披露され、高校野球での入場曲として使用されるなど、ファンのみならず非常に知られる作品となりました。

 さて、『ありがとう』についてですが、ゆったりとしたポップ曲です。作詞作曲は水野良樹さん、編曲は本間昭光さんによりなされています。楽曲の構成としては頭サビAメロBメロサビという形で、非常に馴染みやすいと思います。

 『ありがとう』の音域的な特徴についてですが、大よそ女性の音域の範囲で作られております。ドラマの主題歌ということもあり、音域はやや広めですが、少しであるならばキーの調整は可能であると思います。最高音はhiCですが、サビなど高音部分はそこまで高くないです。比較的手を付けやすいのではないかと思います。今回、この曲を取り上げた理由としては、「歌いやすい、練習しやすい曲」であると私自身が感じたからです。



 さて、『ありがとう』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3) ~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。大よそ、一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiCはサビで登場します。【あhiC[な]hiB[た]C[を]見つめるhiA[けど]m2G[ぉ]】の部分です。この辺りは一般的な女性の音域の範囲内と言えます。『ありがとう』では難所といえる点が、恐らくこの部分だけだと思います。この場面以外では、大体hiAまでしか登場しません。よって、比較的手を付けやすいのではないかと思います。
 声が低い方や、歌い慣れていない人などはキーを少し下げても良いかもしれません。ただ、サビ自体もそこまで高くないですので、1~2つ程度下げると歌いやすくなるのではないかと思います。

 『ありがとう』はドラマの主題歌ということもあり、音域自体はやや広めです。よって、キー調整は少し行いにくいかもしれません。ただ、最高音自体はhiCでそこまで高くないですので、練習曲としては比較的使いやすいのではないかと思います。歌メロ自体もテンポが速すぎず、ボーカルも癖があるわけではないですので、手を付けやすいです。

 『ありがとう』は一般的にも広く知られており、カラオケなどでも歌いやすいのではないかと思います。音域も高すぎず、練習曲としても使いやすいと思います。個人的にはお奨めの1曲です。