J-POPの音域を調べる

J-POPを中心にボーカルの音域を調べていきます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べ、楽曲の感想なども述べていきます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

『最後の恋煩い』(Official髭男dism)の音域【動画を添付しました】

(2019/10/30)初投稿
(2020/03/27)公式でセッション動画がアップされましたので添付します


 こんにちは。今回はOfficial髭男dismの『最後の恋煩い』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。この楽曲はリクエストによる選曲です。


『最後の恋煩い』(Official髭男dism)、Saigo no Koiwazurai


【地声最低音】mid1D#(D#3)  

★目を閉じたって m1D#[見]落とせないだD#[ろう] 


【地声最高音】hiA#(A#4)  ※Aメロ、2番のBメロ

★それだけはかm2G[い]m2G#[ひし]hiA#[なく]ちゃな(Aメロ)
★★m2G[あ]たまを両手で抱えhiA#[て] (Uh!!!!)(2番Bメロ)


【裏声最高音】hiD#(D#5) ※サビで登場

★最後の意味がhiD[すり]hiD#[減っ]てゆくこと




【補足】mid2GhiCの注意箇所

m2G[最]後の[こ]m2G#[い][わ]ずらいを始めG[よう]
★日々の呼吸が乱れだすm2G[瞬間]

★特大の罵m2G[声]も 受け取るからいっ[そ] (Bメロ)
★いい人なんてやm2G[め]m2G#[ちゃ][え]
★語らいあう2人でm2G[い]m2G#[た][い]

★これm2G[だ]から[も]う!」って言いながらG[も](サビ) 
hiC裏[笑]hiA#[み]m2G[がこ]hiC[ぼ]hiA#[れ]G[る]
★幸せm2G[の]m2G#[意][味]hiC裏[み]hiA#[た]いに 
★おm2G[も][た] [ぼ]G[ら] Uh

★一切m2G[合]m2G#[切](2番)
★夢のなm2G[み]m2G#[ま][にの][こ]されて(2番サビ)

★突然に一m2G[瞬]m2G#[だ]hiA#裏[け]G[ひ]hiC裏[かっ]A#[て](Cメロ)
m2G#[消え]hiA#[る]G#[き][れ]G[な]
★おm2G[も]いでより やんちゃ[な]終身G[派]
★しょうm2G[も]m2G#[な]G[い こ]G#[と][で]も ご愛G[嬌]
★大m2G#[丈]m2G[夫][な](ラスト)

※1番とラストのサビで出てくる uh~については
一番高い箇所はhiA#です。

『最後の恋煩い』(Official髭男dism)









 まず、『最後の恋煩い』(さいごのこいわずらい)についてです。この楽曲は、2019年に4人組バンドOfficial髭男dismによりリリースされたアルバム『Traveler』に収録されているナンバーです。14曲中6曲目に収録されています。

 『最後の恋煩い』は軽快なポップナンバーです。ホーン隊等、バンドの音色以外も目立つダンサブルなナンバーです。また、一部の場面ではジャズやゴスペルのような場面があり、ブラックミュージックの影響を感じさせます。以前、申し上げたかもしれませんが、ヒゲダンはブラックミュージックの要素が強いミュージシャンです。私自身はそうした音楽にあまり触れて来なかったため、詳しい解説が出来ず、その点はもどかしく感じます。個人的にはそうした中でも、ギター、ベースやドラムなどバンドメンバーの音色も非常に耳に残ります。
 歌メロディーについてはAメロBメロサビといった形なのですが、楽曲全体を通して非常に明るいです。ただ、AメロBメロはやや韻を多く踏んだリズミカルなフレーズが多く、サビメロディーはポップな方向にアレンジされています。

 音域的には、地声最高音はhiA#が楽曲の一部に登場し、ヒゲダン作品の中では決して高くないのですが、上記しますように、mid2GからhiA#辺りを取り出すだけでも、かなりの量になります。その点については少々苦慮しましたが、楽曲全体を通して、mid2G,mid2G#あたりの音階が頻出していることが分かります。




 さて、最後に『最後の恋煩い』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3) ~【裏声最高音】hiD#(D#5)でメロディーが構成されております。地声については、一般的な男性の音域よりやや高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiA#については、各Aメロで1回ずつ、2番Bメロで1回の計3回です。アルバム作品ということもありますが、ヒゲダン作品の中ではそこまで高いキーでは無いです。よって、『最後の恋煩い』は意外とねらい目の作品といえます。

 ただ、先ほども述べましたように、mid2G,mid2G#辺りは楽曲全体を通して頻出します。よって、一般的な男性の音域であるこのmid2G辺りの音域を、1曲を通して歌い切る持続力が求められます。その点で、やはり難易度は少し高いと思います。

 この点については各々が実際に歌ってみて試してみてください。『最後の恋煩い』は地声のhiA#以上は少なく、mid2G辺りの音階が中心になります。ただ、それが楽曲全体で登場するため、歌い慣れた人であっても息切れしてしまうかもしれません。
 ただ、記述にもあるように、mid2Gあたりの音階を力試しするという点においては、非常に良い楽曲とも言えるのではないかと私は考えております。アルバム曲ゆえに、知名度は高くないですが、ポップな作品で、カラオケなどでも歌いやすい楽曲なのではないかと思います。
 


『夜に駆ける』(YOASOBI)の音域

(2020/03/27)初投稿
(2020/03/28)一部加筆しました

 こんにちは。今回はYOASOBIの『夜に駆ける』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 ※余談ですが、ロックバンドのスピッツの作品に『夜を駆ける』というものがございます。こちらは2002年のアルバム曲ですが、アニメの挿入歌でも使用されたこともある人気曲です。最近は少なくなりましたが、初期の頃はスピッツのこの楽曲が検索にかかることも多かったようです。検索の際などは、お気をつけください。

『夜に駆ける』(YOASOBI)、Yoru ni Kakeru


【地声最低音】mid1G(G3)  

★「さよなら」だm1G[け]だった  その一言で全てhiA#[が]m2G#[分かっ]た
m1G[Ah] ほらまたチックタックと 鳴る世界で何度だってさ

※☆の部分は歌詞には無いですが参考までに記載しております

【地声最高音】hiF(F5)  ※転調サビ(+2)で2回登場

hiF[変]hiE[わ]hiC[らない]hiD[日]々に泣い[て]C[い]D[た]僕を


【裏声最高音】hiF(F5) ※転調ラストサビで1回

hiE[そ]hiD[ら]hiC[をお]D[よ]E[ぐ]hiF裏[よう]に今




【補足】hiA#(一部略)hiD#の注意箇所

★日hiC[が]hiA#[し]ずみ出した空と君の姿(Aメロ)
★僕のこhiA#[こ]ろのすA#[べ]hiC[て]A#[を]奪った

★分hiA#[か]hiC[り]A#[合]えるさ信じてるよ(Cメロ)
★がむhiC[しゃ]hiA#[ら]A#[差]し伸べた
★僕hiD#[の]hiD[手]hiA#[を]振[り]hiC[は]A#[ら]う君
  
★「終hiC[わ]hiA#[り]にしたい」だなんてさ
★釣hiC[られ]hiA#[て]C[ことば]A#[に]した時 君は初めて笑C[っ]hiB[た]

★きhiC[み]hiA#[は]優しく終わA#[り]へとさhiD[そ]C[う] (転調サビ+2)
★しhiC[ず]hiD[む]hiA#[よ]うに溶けてゆくように 
★染み付いた霧が晴hiD[れ]hiC#[る]
★繋いだhiC[手]hiA#[を]離さないでよ  
★ふhiC[た]hiD[り][い]ま、夜に駆D[け]C[出]していく

『夜に駆ける』(YOASOBI)









 まず、YOASOBI(ヨアソビ)について少し説明しです。YOASOBIは作詞作曲編曲を手掛けるAyaseさん、歌を担当するikuraさんによる音楽ユニットです。小説など物語を楽曲化するために結成されました。AyaseさんはボカロPとして活動しており、『ラストリゾート』、『幽霊東京』などの作品で知られております。ikuraさんは現在19歳のシンガーソングライターです。
 YOASOBIとしては、今回取り上げる『夜に駆ける』が処女作になりますが、現在2作目の『あの夢をなぞって』もリリースされ、人気を博しています。

____

 さて、『夜に駆ける』についてです。この楽曲は、2019年に音楽ユニットYOASOBIによりリリースされたシングル作品です。配信でのリリースになります。この楽曲は、物語「タナトスの誘惑」(星野舞夜 著)を原作として制作されました。
 『夜に駆ける』はシングルのリリースに先立ち、MVが公開され、2020年3月現在、約600万回もの再生回数を記録しています。デビュー間もないユニットの作品としては異例の人気を集めています。 

 『夜に駆ける』はアップテンポのポップナンバーです。四つ打ちのリズムが取られたリズミカルかつポップな作品ですが、歌メロについては、切なさや行き場の無さなどを感じさせます。
 この楽曲は、ラストのサビでは、J-POPではあまり見られないような形で転調が行われます。まず、ラストのサビの冒頭①では、通常のサビよりも1つ低いキーで歌メロが歌われます。その後、ラストのサビ②では通常のサビよりも2つ高いキーで(ラストサビの冒頭①よりは3つ高いキー)歌メロが歌われます。こうした展開はあまり多くありません。最後のサビ②のインパクトが非常に強くなります。ただ、図にも示すように、ラストサビでのキーがかなり高いので、カラオケなどでは気を付けたいところです。

※(冒頭サビ)[キー±0]⇒(1番サビ)⇒(ラストサビ前半①)[キー-1]⇒(ラストサビ後半②)[キー+2]



 さて、『夜に駆ける』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiF(F5)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiFについてですが、ラストサビで2回登場します。『夜に駆ける』はラストサビの転調でキーが2つ上がりますので、通常のサビではhiD#(ラストサビ冒頭ではhiD)が最高音になります。一般的な女性の音域より高めですので、キーを下げて歌唱しても良いと思います。例えば、原曲キーから3つ程度下げると、地声最高音hiDに設定されます。

 『夜に駆ける』は音域自体も広めの作品です。キーの調整は可能ではありますが、キーを大きく下げることは難しいといえます。よって、普段歌い慣れていない人などが練習するにはあまり向いていません。キーを調整したとしても、ある程度歌い慣れた高音がそこそこ得意な人向けの作品といえます。
 歌い慣れていない人は別の曲で練習した上でチャレンジするのが良いと私は考えております。もしくはラストのサビについてはあまり考えずに、その手前までをしっかり歌いこなせるように練習するのもアリかもしれません。
 
 『夜に駆ける』は、最近リリースされた新人の作品の中では非常に注目を集めている楽曲の1つだと思います。私自身も非常に耳に残る曲でした。興味を持たれた方はチャレンジ染みても良いと思います。

『innocent world』(Mr.Children)の音域 

 こんにちは。今回はMr.Childrenの『innocent world』(1994)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。女性ボーカルの楽曲をアップするつもりでしたが、予定が狂ったため、こちらに切り替えました。

 なお、同曲は、アーティスト及びレーベルの公式チャンネルでMVや音源が公開されておりません。代わりの動画として、まっきんさんによるベースのカバー動画を添付いたします。こちらであれば、ボーカル桜井和寿さんの表現がフル尺で確認できます。


『innocent world』(Mr.Children)


【地声最低音】mid1C#(C#3)  

★抱き合えたあの頃が m1C#[む]ねをかすめる
★哀れな自分(おとこ)が m1C#[い]とおしくもある C#[こ]の頃では


【地声最高音】hiB(B4)  ※各サビで1回ずつ&ラスト

m2G#[会]hiA[え]hiB[る]A[と]G#[い]A[ぃ]G#[い]F#[な]
★そのhiB[と]hiA[き]m2G#[は]m2F#[ら]って


【裏声最高音】hiC#(C#5) ※ラストサビで1回

★果てしなhiC#[く]m2G#[つ]G#[く]m2F#[ぅ]




【補足】mid2E(一部略)hiAの注意箇所

★歩m2E[き]続E[け]て行E[くよ] E[いい]だろう? mr. myself(Bメロ)

m2E[い]E[の]日も [こ]m2F[#[の]E[む]E[に] (サビ)
★なhiA[が]m2G#[れ]m2F#[て]る F#[メ]ロディー
★こころをつm2G#[た]hiA[う]m2F#[よ]

★のhiA[ぼ]m2G#[る]m2F#[そ]F#[ま]m2G#裏[に]
★まhiA[た]m2G#[ど]m2F#[こ]F#[で]
★イノセント m2F#[ワー]m2G#[ル]

★生まれてくる m2E[Oh] m2F#[い]E[ま]にも(ラストサビ前)

『innocent world』(Mr.Children)









 まず、『innocent world』(イノセント・ワールド)についてです。この楽曲は、1994年に4人組ロックバンドMr.Childrenによりリリースされたシングル作品です。アルバム『Atomic Heart』(アトミック・ハート)に収録され、またベストアルバムなどにも収録されています。Youtubeで音源などは公開されていませんが、第36回日本レコード大賞で大賞を受賞したMr.Childrenの代表的な楽曲の一つであるといえると思います。

 『innocent world』についてですが、ミディアムテンポのバンド曲で、全体として爽やかさと切なさが同居したような作品になっております。また、歌詞については、これまではMr.Childrenの楽曲は「恋愛」がテーマになったものが多かったのですが、この『innocent world』から「風刺」や「人生」「自分らしさ」などもテーマになり始めました。歌詞の部分でも転機の楽曲といえます。

 歌メロについてですが、AメロBメロサビという形のなじみやすい構成です。AメロBメロ、サビへとホップステップジャンプのように進行していき、キーも上がっていきます。Bメロまではそこまで高くないのですが、サビは高めの音階が連続して続きます。
 音域については、図に示す以上に広めであります。キーの調整は可能ですが、初心者向けに調整するのは難しいです。この辺りもミスチルの楽曲の特徴といえます。




 さて、『innocent world』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1C#についてです。音階の上ではそこまで低くないですが、AメロBメロは全体として低めの音域が続きます。見た目以上に低いと考えてよいです。

 地声最高音hiBは各サビで1回ずつ登場します。この場面もそうですが、サビではhiA,mid2G#辺りの高めの音階が連続的に続きます。一般的な男性の音域としては高めですので、キーを下げることも考えてください。目安として、原曲キーから3つ程度下げると、最高音がmid2G#に設定されます。ただ、この楽曲は音域が広めですので、キーの調整できる余地は少ないです。

 『innocent world』は音域が広めであり、キーの調整はやや行いにくいです。図を見ると、低音部分に余裕があるように見えるのですが、AメロBメロは低音域が連続して続きますので、意外と余裕がありません。Official髭男dismなどの楽曲が歌える人であれば、キーを少し上げても良いと思います。
 よって、ある程度歌い慣れた人であれば、キー調整可能ですが、歌いなれていない人向けに低く設定するのは難しいです。その点は留意しておいてください。
 Mr.Childrenの楽曲は音域が広めなものが多く、その点がキー調整のハードルになることもあります。

 『innocent world』は歌い慣れた高音域がある程度得意な人には手を付けやすいですが、初心者や高音域が苦手な人には少しハードルが高いです。ただ、有名な作品ですので、歌いこなせると非常にかっこいいと思います。