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『アイデア』(星野源)の音域と感想

こんにちは。今回は星野源さんの『アイデア』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。星野源さんは『ドラえもん』以来、2回目の登場です。


『アイデア』(星野源)、Idea(Gen Hoshino)


【地声最低音】mid1C#(C#3)  ※A,Bメロの最低音はmid1D

★胸に手を置けば そこで鳴っm1C#[て]る(Cメロ)


【地声最高音】mid2G(G4)  

★闇のm2G[な]m2F[か]m2E[か]ら歌が聞こえた(Cメロ)


【裏声最高音】hiA(A4) 

★歌hiA裏[を]m2G[うた]m2F[おう] m2F[す]m2E[べ]F[て](サビ)


【補足】mid2Emid2Fの箇所

m2F[つ]m2E[づ]F[く]E[日]々の道の先を(サビ)


『アイデア』(星野源)









 まず、『アイデア』についてです。この楽曲は2018年に、シンガーソングライターの星野源さんによりリリースされたシングル作品です。配信限定シングルとしてリリースされました。この楽曲は、NHK の連続テレビ小説『半分、青い。』の主題歌として書き下されたものであります。
 『アイデア』は星野源さんのYouTube公式チャンネルでMVが公開されており、2019年9月現在でおよそ4500万回もの再生回数を記録しています。約1年間の期間での再生回数ですので、ここ1年間で非常に話題になった作品の一つといってよいと思います。
 
 さて、『アイデア』のサウンドについてです。編曲は星野源さんのセルフプロデュースで行われ、オーケストラのアレンジを美央さんが担当しています。美央さん自身は、ストリングス隊のファーストヴァイオリンとしても参加しております。余談ですが、ヴァイオリンは音域の広い楽器であります。そのため、パートを2つに分けて演奏されることも多いです。『アイデア』でも、ファーストとセカンドの2つのヴァイオリンパートが組まれているようです。
 個人的に好きだと思った箇所は2番のサビのサウンドワークです。星野源さんはDTMで作曲編曲などを行っていますが、そうした点が2番のサビ、および間奏で発揮されていると思います。私としては特に2番のサビのサウンドが非常に耳に残りました。また、楽曲全体を通して、ギターの音色も印象深かったです。

 歌メロディーについて特徴的な点はAメロBメロが五音階で作られていることです。いわゆる五音階にはさまざまありますが、今回もいわゆるヨナ抜き音階であり、日本のポップスでも多く使われています。サビの部分では音が1つ加えられ6つの音でメロディーが作られており、華やかさが増しています。星野源さんもヨナ抜きをメロディーやイントロなどで多く使用している印象であり、東洋的なニュアンスを与えます。大ヒットした『恋』、以前レビューした『ドラえもん』などもそうしたアレンジが見られました。

 

 さて、最後に『アイデア』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2G(G4) 、【裏声最高音】hiA(A4)でメロディーが構成されております。一般的な男性の声域の範囲内であると言えます。

 まず、低音部ついて補足します。最低音はmid1C#でCメロに登場しますが、ややイレギュラーな箇所ですので、あまりこだわらなくてもよいと思います。AメロBメロではmid1Dが最低音になります。この辺りはしっかり意識して発声したいところです。

 次に地声の高音部分についてです。地声最高音はmid2Gであり、Cメロで2回登場します。サビではmid2F,mid2辺りが中心になります。mid2G,mid2Fあたりは歌い慣れた人であれば到達しやすい音階であります。ただ、歌に慣れていない人などは正確な発声が損なわれやすいですので、少しずつ練習してください。

 男性の場合、『アイデア』は低音部に余裕がありますので、歌い慣れていない人はキーを1~2程度下げて練習しても良いと思います。サビのキー自体はmid2Fでそこまで高くないですので、『アイデア』は全体として努力が報われやすい楽曲なのではないかと思います。高音域が得意な方は、低音部が逆にきついかもしれませんので、少しキーを上げても良いかもしれません。


 ちなみに女性が『アイデア』を歌唱する場合は、原曲キーから3~4程度を上げてみてください。4つ上げると、最低音がmid1F,地声最高音がhiB,裏声最高音がhiC#あたりに設定されます。この辺りならば普段歌い慣れていない人でも手が出やすいのではないかと思います。一方で、ある程度歌い慣れている女性、高音域が得意な女性はもっとキーを上げても良いと思います。

 『アイデア』は明るめで軽快なテンポの楽曲ですので、カラオケなどでも歌いやすいと思います。

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