J-POPの音域を詳しく調べる

J-POPを中心にボーカルの音域(キー)をそこそこ詳しく、細かく調べていきます。最高音や最低音以外も表記してます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

2019年08月

『靴の花火』(ヨルシカ)の音域と感想

 こんにちは。今回はヨルシカの『靴の花火』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『靴の花火』(ヨルシカ)、Kutsu no Hanabi(Yorushika)


【地声最低音】mid1G(G3)  ※A、Bメロで頻出

★ねぇ ねぇ 何m1G[か]言おうに[も]言葉足らずだ(Aメロ)
m1G[わ]すれていくこと[は 虫が]食べ始め[た]結果だ(Bメロ)


【地声最高音】hiB(B4)  ※サビで頻出

★夕暮hiB[れ]hiA[た][そ]らを[飛ん]hiB[で] (サビ)


【裏声最高音】hiE(E5) ※各サビで1回ずつ

★きhiA[み]の居hiD裏[たま]hiE[ち][だ]


【補足】サビでの注意箇所

hiB[次]hiA[第][小][く]hiD裏[なっ]hiB[てくの][は](サビ)
hiB裏[だ]hiC[なん]hiB[て]hiA[も]う 
★そhiA[ん]hiB[な]hiC[な][つ][が][え]

『靴の花火』(ヨルシカ)









 まず、『靴の花火』についてです。この楽曲は2017年に、音楽ユニットのヨルシカによりリリースされた楽曲です。アルバム『夏草が邪魔をする』に収録されました。そのアルバムの発売に先立ち、この『靴と花火』がヨルシカのYouTube公式チャンネルで動画が公開されました。公開されたMVは2019年8月現在、1100万回もの再生回数を記録しています。

 『靴の花火』のサウンドについてです。クリーンなギターの音色が基調となったミディアムテンポのバンドサウンドです。ギターの音色も非常に美しいのですが、Bメロのベースのフレーズも個人的には好きです。また、サビ、2番のBメロで使われるアコースティックギターの音色も耳に残ります。スピッツやあいみょん辺りが好きな人は、こうした構成は非常に耳馴染みするのではないかと思います。
 
 歌メロディーについてですが、 AメロBメロサビの構成で、AメロBメロが静、サビの動という感じでジャンプアップしていきます。一般的なJ-POPなどで見られる馴染みやすい構成であると思います。AメロBメロは低音部分が続きます。細かい部分は後述しますが、地声最高音があまり高くないので、普段歌い慣れてない人であっても、手を付けやすい部分があると思います。

 
 『靴の花火』歌詞についてです。ヨルシカの作品群は「死」を漂わせる歌詞が魅力の一つですが、本作ではタイトルでその傾向が見られます。作中では「靴の先に花が咲いた 大きな火の花が咲いた」とあります。「僕」は空を飛んでいますので、花火を見下ろしていることを間接的に示しています(私はそう解釈しています)。全体として暗めの内容であると言えますが、そうした世界こそが魅力の一つでもあると言えます。

 印象的だと思ったフレーズは1番Aメロで登場する「忘れていくことは虫が食べ始めた結果だ 想い出の中じゃいつも笑ってる顔なだけ」というフレーズです。個人的な解釈ですが、「時間の経過とともに記憶が薄れていく」ことを「虫が食う」という表現と繋げた点は秀逸だと思いました。
 また、自分自身を「ヨダカになれない」と歌っているいう点も、自身の中途半端さやちっぽけさを上手く表現していると思います。
 ちなみに「ヨダカ」は宮崎賢治の短編小説『よだかの星』からの引用です。MVでもその一節が登場します。ざっくりあらすじを言うと、「虫を食料として生きている自分に嫌気が差したヨダカ(夜鷹)が、命を振り絞って夜空を飛び、ついには星になった」というものです。こうした物語と対比して、『靴の花火』で登場する「僕」は「ヨダカにさえなれない」と歌っています。



 さて、最後に『靴の花火』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiE(E5)でメロディーが構成されております。裏声の部分を除けば、一般的な女性の音域の範囲内であると言えます。

 まず、地声最低音についてですが、AメロBメロに登場します。『靴の花火』はAメロBメロが静で、サビが動といった歌メロディーです。 AメロBメロは声が低めで、高音域が得意な人は少し苦労するかもしれません。

 次にサビ部分についてです。ここで地声最高音のhiBや裏声のhiEなどが登場します。hiBは一般的な女性にとっては必ずしも高い音階ではありません。多くの人が歌いこなせる可能性が高い音階であります。ただ、普段歌い慣れていない人は、スムーズな発声が損なわれうる音階でもあります。歌う習慣があまりない人は、練習を重ねることが重要です。
 その点で、この『靴の花火』は報われやすい楽曲でもあると思います。ただ、この楽曲はただhiBがサビで登場するだけでなく、時々裏声交じりで高音部を歌唱する必要もあるので、その点で少しだけ難易度が上がります。音域的に考えると、練習曲としても扱いやすい楽曲なのではないかと思います。
 
 逆に、高音域が得意な人は、全体として少しキーが低く感じるかもしれません。その場合、キー調整しても良いと思います。



『モス』(サカナクション)の音域と感想

 こんにちは。今回はサカナクションの『モス』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『モス』(サカナクション),Moth(Sakanaction)


【地声最低音】mid1F(F3)  

m1F[か]かえても[か]なえら[れ]ないこ[と](Bメロ)
★マイノリティ m1F[あ]めに打た[れ](サビ)


【地声最高音】hiC(C5)  

mid2F[揺]mid2G#[れ]mid2G[て]るこhiC[こ]hiA#[ろずっ][と](サビ) 
hiA#[三つ目]mid2G#{の]hiC[眼]


【裏声最高音】mid2G#(G#4) 

★君のこと (mid2G裏{ソウゾウデ]mid2G#{キ][ズ]mid2F{ニ])


【補足】mid2Fmid2G#辺りの注意点

★ラmid2F[ラ] [ラ] [ラ] [ラ]mid2G#[ラ]mid2G[ラ]]ラ(イントロ)
mid2F[マ]mid2G#[ユ]mid2G[割っ]て蛾[に]なる(サビ冒頭)


※ラララの部分は歌詞カードには表記されていません
『モス』(サカナクション)









 まず、『モス』についてです。この楽曲は2019年に5人組バンドサカナクションによりリリースされたアルバム『834.194』に収録されている楽曲です。タイアップとして、フジテレビ系ドラマ『ルパンの娘』の主題歌に起用されました。ただ、書き下ろしなどではないようです。
 『モス』はサカナクションのYouTube公式チャンネルでMVが公開されており、2019年8月現在、200万回超の再生回数を記録しています。MVでは繭の中から這うように登場するフロントマンの山口一郎さんが印象的なMVになっています。

 『モス』のサウンドについてです。以前レビューした『忘れられないの』のように、7~80年代の日本のポップスをモチーフにしたようなイントロが印象的な楽曲になっています。ちなみに、この頃は『J-POP』という言葉はありません。『J-POP』は大よそ平成以降の邦楽で用いられることが増えていきます。山口一郎さん自身はC-C-Bや山本リンダさん、トーキングヘッズ辺りの楽曲からアイデアを広げていったようです。山本リンダさんの楽曲『狙いうち』(1973)あたりは高校野球の応援の定番になっているので、若い世代でも知っている人も多いと思います。
 個人的には、Aメロ、Bメロ(2番以降が特に)の楽器の音色が非常に好きです。また、ラストサビに向けたララララの箇所のギターも耳に残ります。楽曲全体を通して民俗音楽的なアレンジのドラミングも気になりました。

 余談になりますが、邦楽は音楽配信などで、ネット普及以前にリリースされた作品の品ぞろえがあまり良くないと言われることが多いです。私自身もYouTubeなどでも80年代以前のミュージシャンが公式チャンネルで動画を公開していることは少ないように感じます。そうした点の権利関係などが上手く解決されて、音楽配信などがもっと盛んになってほしいと強く感じます。

 『モス』の歌詞についてです。まず、『モス』についてですが、英語のMothから来ており、蛾を意味します。決して人気の高い昆虫ではありません。
 サカナクションの歌詞は抽象性が高く、様々な解釈ができるのが魅力の一つですが、私はどこかマイナーなものが好きな主人公が、自分を出せないまま君に近づけずに終わっていく様をが描かれていると思います。
 ただ、そうしたことが楽曲では必ずしも否定的には描かれていません。それは、「抱えても 叶えられなくても 比べても 一人でうずくまってもつまづいても 誰かが指差しても 次の場所を 行けるとわかってたんだろう」という歌詞に象徴されると思います。願いが叶わず、負けることが分かっていても、次の場所に飛び立てることを夢見ています。そうしたことを「繭を割る」と表現していますが、自分はやはりマイナー感の強い「蛾」であると考えているようです。好きなものがなかなか周りと合わずに苦労している人には強く共感できる歌詞ではないかと思います。
 個人的には、「揺れてる心ずっと 三つ目の眼」という歌詞が印象に残りました。私なりの解釈ですが、心を「三つ目の眼」と表現している点が面白く感じました。
 


 さて、最後に『モス』の音域についてですが、
【地声最低音】mid1F(F3) ~【地声最高音】hiC(C5) 、【裏声最高音】mid2G#(G#4)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。

 まず、地声最高音のhiCはサビで登場します。ハッキリと地声で発声しております。故に、『モス』を原曲キーで歌唱する場合は裏声などで対応するのは難しく、地声でhiCを発声する必要があると思います。その点で、ハードルの高い作品だと言えます。

 その他の『モス』の音域的な特徴は、低音部(mid1F)が男性ボーカルにしては高めであることです。故に、キーを下げて歌唱したりするのには向いている楽曲でもあります。キーが高いと感じられる方は、キー調整を行うのも有力な選択肢の一つだと思います。例えば、原曲キーから4つ程度下げると、地声最高音がmid2G#辺りに設定されます。一般的な音域の男性はこの辺りを一つの基準と知ると良いと思います。
 一方で、いつも申しますように、普段歌い慣れていない男性の場合は、こうしたmid2F,mid2G等の音階がスムーズに発声することが出来ません(一般的な男性)。故に、歌い慣れてた上で、この『モス』にチャレンジすると良いと思います。
 先に列挙した原曲キー-4よりもさらに下げると、普段歌い慣れてない人でも高音部は歌いやすくなると思います。しかし、あまり下げ過ぎると低音部がかなり歌いにくくなるのではないかと私は考えました。その辺は、各々で試してみてください。

 『モス』はテンポも速く、カラオケなどでも盛り上がりやすい楽曲だと思います。原曲キーで歌うのは大変だと思いますが、キーを下げたとしても盛り上がれる楽曲になるのではないでしょうか。

 ちなみに『モス』は女性が歌唱しても良い楽曲であると思います。音域的には、男性よりも女性の方が少ないキー調整で自分に合った調整が出来ると思います。



『Landscape』(SOLIDEMO)の音域と感想

 こんにちは。今回はSOLIDEMO(ソリディーモ)の『Landscape』(2016)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回も前回に引き続き、リクエストによる選曲です。SOLIDEMOを取り上げるのは当ブログにおいては初めてです。

 なお、『Landscape』のMVに関して、アーティストやレコード会社の公式チャンネルなどではフル配信されていません。よって、当ブログにおいても、ラストのサビ途中まで歌われているショートバージョンの動画を添付いたします。ご了承ください。


『Landscape』(SOLIDEMO)


【地声最低音】mid1C#(C#3)  

★裸足のままであmid1C#[る]き出した ある春の[午後](Aメロ)
mid1C#[まだ見ぬ世界のLandscape] (アウトロのラップパート)


【地声最高音】hiA#(A#4)  ※楽曲全体で1か所

★いmid2F[ろ]mid2F#[あ]mid2G#[せな]いMe-hiA#[-mo-][-ries] 


【補足】mid2Fmid2G#辺りの注意箇所

★弱音をmid2F[吐]いたね(Aメロ)
★ 途切れず描けたのmid2F[さ](Bメロ)
mid2F[今日]まで[の]mid2F#[軌][跡]

★かmid2F[さ]mid2F#[ね][た]僕らのきず[な](サビ)
★どmid2F[ん]mid2F#[な]mid2G#[未来(あす)]2F#[ぅが][やっ]て来[て]
★きmid2F[み]mid2F#[の][瞳(め)]に届けmid2G#[る][~]
mid2F[幻]mid2F#[さ]えリア[ル]に変えて

★果てしない目的地mid2F[で]も めざしてみたくなるmid2F#[わ]F[け]は(Cメロ)
★ひmid2G#[とり]じゃな[いと]mid2F#[ぉ]mid2F[い]つも感じられるから

『Landscape』(SOLIDEMO)









 まず、SOLIDEMO(ソリディーモ)について少し説明します。SOLIDEMOは8人組の音楽ユニットです。「平均身長180cm以上の高身長、イケメン、聴かせる歌」の3つがコンセプトとなっているそうです。2014年の第56回日本レコード大賞では新人賞を獲得し、最新シングルの『Forever young』が週間ランキングで過去最高位の2位を獲得しています。今後の活躍がますます注目されているボーカルグループです。
 
 さて、『Landscape』についてです。この楽曲は2016年にSOLIDEMOによりリリースされたシングル曲です。作詞は森月キャスさん、作曲はJustin Moretz/Kotaro Egami名義でなされています。森月キャスさんはAAA(トリプルエー)の『さよならの前に』などの作詞でも知られています。この楽曲は、漫画家真島ヒロさん原作のアニメ『フェアリーテイルZERO』のエンディングテーマとしてタイアップがつきました。アニメを視聴していた人はなじみ深い作品でもあると思います。

 次に『Landscape』のサウンドについてです。「歌を聴かせる」ということもあり、美しい歌メロディーです。ボーカルユニットということもあり、フレーズごとに声色が変わる点も新鮮に感じます。ボーカルが非常に強調されるミディアムテンポの楽曲でありますが、リズムが要所要所で四つ打ちのパターンになっております。歌メロディーの美しさや心地よさがありながら、ライブでもノリやすいリズム感になっているのではないでしょうか。

 歌メロディーの構成についてですが、J-POPで多く用いられるようなホップステップジャンプのAメロBメロサビという構成になっています。低音部が続いたAメロが最後にmid2F、Bメロではmid2F#というふうに少しずつ歌メロの音階が上がり、サビへと繋がります。個人的には楽曲全体で美しさが伝わります。この辺りは先述の通り、「歌を聴かせる」という部分に繋がっていると思います。

 ちなみにタイトルの『Landscape』とは「風景」のことを意味し、君と僕の絆が、二人が見てきた(これからも見ていく)風景を通して描かれます。





 さて、最後に『Landscape』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3) ~【地声最高音】hiA#(A#4)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもやや高いです。

 まず、地声最高音hiA#についてですが、ラストのサビで登場します。全体で1か所です。hiA#という音階は必ずしも一般的な音階ではありません。その点は留意しておいてください。ただ、全体で一か所だけですので、頑張ってチャレンジしてみるというのもアリだと思います。当然、歌い慣れていない人が簡単に使いこなせるキーではないので、その点は注意が必要です。

 その他のメロディーラインについてですが、難易度が高いと言える部分は、mid2F~mid2G#辺りの音階です。特にBメロ~サビににかけて頻出します。この辺りの音階は普段歌い慣れている男性であれば、楽しく歌える音階であると思います。
 逆に言えば、普段歌い慣れていない人や高音域が苦手な人はmid2G辺りは苦労する点だと思います。少しずつ練習を重ねてください。場合によってはキーを下げて歌唱するなどもあり得る選択肢です。例えば、原曲キーから2程度下げると、かなり歌いやすくなると思います。練習を重ねて、少しずつキーを上げていくと良いと思います。mid2G辺りは一般的な男性の音階でありますので、hiA#の部分を除けば、努力が報われる可能性が高い楽曲でもあると思います。

 注意すべき点ですが、ボーカルユニットゆえにフレーズごとにパートチェンジすることです。Bメロで顕著なのですが、前のボーカルの声の余韻が残ってるにもかかわらず、次のボーカルが歌唱を始めます。このような場面では、例えば一人で歌う際は忙しくなると思います。また、レコーディングではなく、ライブやカラオケの際は、原曲の細かいニュアンスが再現しにくい場面でもあると思います。

 『Landscape』の楽曲全体を通してみると、mid2F~mid2G#といった音階を歌い慣れるのに良い練習曲になると思います。低音域にも少し余裕があるので、キーを下げて練習するのにもある程度使いやすい作品であると言えます。

 この楽曲を女性が歌う場合、原曲キーから3~4程度上げると良いと思います。女性が歌う場合、ラストのラップパートなど低音部(mid1Eあたり)が大変かもしれません。ラップパートなどはカラオケで高得点を目指すといった目標などが無ければ、自分が歌いやすいキーで歌うと良いと思います。



『ESCAPADE』(Official髭男dism)の音域と感想

 こんにちは。今回はOfficial髭男dismの『ESCAPADE』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 なお、今回の『ESCAPADE』についてですが、ミュージシャンやレコード会社による公式のMVなどはございません。故に、当ブログにおいても添付動画はございません。その点はご了承ください。


『ESCAPADE』(Official髭男dism)


【地声最低音】mid2C(C4)  


【地声最高音】hiD(D5)  ※曲全体で1か所のみ

hiD[ど]hiC[この]hiA[だ]れにも渡[さない](2番Aメロ)


【裏声最高音】hiC(C5) 

★軽快m2C[な]ビートにhiA[乗っ]hiC裏[かって] (Bメロ)


【補足】hiAhiCまでの注意点

hiA[何]度見つめてm2C[も][り]ない(Aメロ)
★まるhiA[で][み]たい

★余生の相場hiA[を][わし]て(Bメロ)
★僕にhiA[耳]打ち[し]hiA#[た]

hiA[このせか]いに溢れか[えっ]hiA#[て][る]矛盾を(サビ)
hiA[ぜ]んぶ解決[す]hiA#[る][か]のような
hiA[華]hiA#[奢][な]か][ら][だ]hiC[が] 
★そhiA[こ]hiA#[にや]hiC[どっ][た][スマ]イルが
★曲がってm2c[突]き当たm2C[り]のこhiA#[う]hiA[え]んで
★手を取り合ってhiA[お]hiA#[ど][り]ませんか? Ah Ah Ah hiC[Ah]

hiA#[さ]hiA[あ!](ラスト)

『ESCAPADE』(Official髭男dism)









 まず、『ESCAPADE』(エスカペード)についてです。この楽曲は、2018年に4人組バンドOfficial髭男dismによりリリースされたアルバム『エスカパレード』に収録されている楽曲です。アルバムの『エスカパレード』は彼らが作った造語であり、『ESCAPADE』+『PARADE』を合わせて作ったそうです。そうした点で、この『ESCAPADE』はアルバムの中でも重要な位置づけにある楽曲であると思います。ちなみに、『ESCAPADE』は「脱線行為、とっぴな行動」などの意味があります。この辺は後述します。

 『ESCAPADE』のサウンドについてです。全体として軽快で非常にポップな楽曲です。バンドの音色と管楽器が上手く融合されています。ヒゲダンはダンスミュージックなどの要素も持ったバンドでもありますが、非常にダンサブルな楽曲です(歌詞の中でも「踊りませんか?」と歌われています)。個人的にはベースの音色が非常に心地よいです。また、2番終了後の間奏ではボーカルのフェイクに対してエフェクトがかけられており、こうした点も楽曲にアクセントを付けます。 

  歌メロディーについてですが、AメロBメロサビという流れのメロディー構成でありますが、ホップステップジャンプといった楽曲ではなく、楽曲全体を通してポップ感が満載です。そうした点は音域にも表れております。例えば、【AメロBメロサビ=ホップステップジャンプ】のような楽曲ではAメロ=低音、Bメロ=中音~高音、サビ=高音域のような形になりやすいです。しかし、『ESCAPADE』についてはそれらとは異なり、、Aメロの時点でかなり高音域から始まります。また、こうした楽曲はキーは高いものの音域自体は狭い傾向にあります。

 『ESCAPADE』の歌詞についてです。タイトルの『ESCAPADE』は「脱線、とっぴな行動、いたずら」といった意味があります。個人的には「アバンチュール」=「少し危険な恋、恋の冒険、火遊び」のようなニュアンスもあるのではないかと思います。衝動的な恋愛の歌です。そうした点はサビの「曲がって突き当たりの公園で 偶然見つけた神様 手を取り合って踊りませんか」という歌詞でそうした点を強く感じました。
 個人的に好きだと思った歌詞は「ありふれ過ぎた日常に 新しくくれた曲がり角」です。「曲がり角」ということはどこかネガティブなイメージもあるのですが、この楽曲では非常にポジティブなニュアンスで表現されています。また、「曲がり角をくれる」というのも面白い表現です。ラブコメなどでは、「曲がり角でヒロインにぶつかり物語が始まる」といった場面が良く描かれますが、まさに恋の始まりが上手く表現されている一節だと思います。




 さて、最後に『ESCAPADE』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C(C4) ~【地声最高音】hiD(D5) 、【裏声最高音】hiC(C5)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもかなり高いです。

 まず、地声最高音のhiDについてですが、これは2番のAメロで1回だけ登場します。このhiDについては裏声でも良いと思います。それが難しい場合は、1番のAメロと同じメロディーを歌っても良いかもしれません(カラオケなどではおそらく減点対象になります)。

 そのhiDの場面を除くと、地声最高音はhiCになります。原曲キーで歌う場合、このhiC辺りは地声で発声したいところです。
 ちなみに、mid2C~hiCの音域という音域は、少し前にレビューした『夏祭り』(JITTERIN'JINN)と同じキーになります。その中で、「『夏祭り』が原曲キーで歌える人は、ヒゲダンが高いクオリティーで歌いこなせる」という考えを述べました。意図したわけではないですが、今回の『ESCAPADE』の基本的な旋律は偶然にも同じくらいのキーになっています。こうした点を考えても、原曲キーで『ESCAPADE』を歌うのは、かなり難易度が高いと思います。高音域が得意な男性がチャレンジした方が良い楽曲です。

 一般的な音域の男性の場合、キーを下げるのが良い選択肢だと思います。『ESCAPADE』の一つの特徴は音域が広くないことにあります。ゆえに、キーを大きく下げても、低音部が辛くなるといったことは起こりにくいです。原曲キーから5つ程度下げると、サビで登場するhiCがmid2Gに設定されます(地声最高音はhiA)。この辺りを一つの基準にするとよいと思います。
 ちなみに、高音域が得意でない方はこの辺りでもきついかもしれませんので、もう少し下げてください。また、歌い慣れていない人もキーを下げて練習しても良いと思います。先にも述べたように、『ESCAPADE』は音域が広くないので、キーを下げて練習するのに非常に適しています。練習曲としても使いやすい楽曲だと言えます。



『セプテンバーさん』(RADWIMPS)の音域と感想

 こんにちは。今回は夏の終わりということで、RADWIMPSの『セプテンバーさん』(2006)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。
 なお、『セプテンバーさん』はYouTube公式チャンネルでライブ映像が公開されていますので、当ブログではそちらの動画を添付いたします。


『セプテンバーさん』(RADWIMPS),September San


【地声最低音】mid1A(A2)  

★僕も   きっ[とセ]プテンバー


【地声最高音】mid2G(G4)  ※ラストのサビで連発

★そんな顔でぼmid2F#[く]mid2G[見]2F#[る]の(Aメロ)
mid2F#[この]mid2G[こ]2F#[え]ならば届く気がし[た]んだ(サビ)
★声が響きmid2F#[だ]す   そこに意味は[な]mid2G[く][と]


【裏声最高音】hiA(A4) ※楽曲全体で1か所

hiA裏[きっ]となんでもないセプmid2F#[テン]バー yeah ye-[-ah]


【補足】mid2F#の注意箇所

★「もう少しだけここにいさmid2F#[せて]」(Aメロ)
★僕が見mid2F#[つ]けてきてあげる(1番サビ)
★そんな時にひとりぽmid2F#[つん]と(2番Aメロ)
★希望mid2F#[を]   僕ら拾う[よ]   君は見てる2F#[の?](2番サビ)
★今まさに目のmid2F#[ま]えにいるよ

『セプテンバーさん』(RADWIMPS)









 まず、『セプテンバーさん』についてです。この楽曲は、2006年に4人組バンドのRADWIMPSによりリリースされアルバム『RADWIMPS 3〜無人島に持っていき忘れた一枚〜』に収録されているナンバーです。シングル作品ではなく、アルバムの中の一作品ですが、人気の高い楽曲です。
 『セプテンバーさん』は、RADWIMPSのYouTube公式チャンネルでは2013年のライブの模様が公開されており、2019年8月現在、およそ600万回もの再生回数を記録しています。人気の高い楽曲だと思います。
 
 『セプテンバーさん』のサウンドについてです。夏の終わりが歌われたナンバーということもあり、ミディアムテンポのセンチメンタルな楽曲です。楽曲全体を彩るアルペジオを中心としたリードギターの音色が印象的です。うろこ雲が広がる晩夏の空が思い浮かぶようです。
 歌メロディーについてですが、AメロBメロが「静」、サビが「動」といったJ-POPのシングル曲とは異なり、楽曲全体で美しい旋律が目立ちます。どこがサビでどこがAメロといった区別がしにくい楽曲でもあると思います。そうした一つの証拠として、地声最高音はサビだけではなくAメロなどにも登場します。
 
 『セプテンバーさん』の歌詞についてです。タイトルにあるように、「セプテンバー=9月」を意味します。やや、抽象的な内容ですが、「夏の終わりのもの悲しさ」とそれでも「2人で過ごす輝きは9月にも続いてく」という前向きさが描かれていると思います。絶妙なバランスで歌詞が成り立っています。夏のまぶしさやキラキラ感の反面、やや影が薄くなりがちな9月ですが、そうした世界に目が向けられています。 
 個人的には、「手と手をとれば揺れる心が   抱えた不思議   それはテレパシー」というフレーズが非常にロマンティックで好きです。



 さて、最後に『セプテンバーさん』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A2) ~【地声最高音】mid2G(G4) 、【裏声最高音】hiA(A4)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域を丸々使ったような音域です。

 まず、地声最低音は冒頭のAメロで2か所登場します。この冒頭以外は登場しませんので見た目よりも低音部はきつくないと思います。


 次にmid2Gは楽曲の全体で所々登場します。そして、ラストのサビではmid2F#とmid2Gが連発で登場します。具体的には

”さぁ今だから   この声だから   さぁ今ならば   この声ならば

こんな僕だけど  そう君となら   何もないけれど   そう今ならば
この声ならば   そう君となら”

の場面です。この点は少し辛い箇所でもあると思いますが、mid2F#,mid2Gといった音階が安定的に歌いこなせるかが試される場面だと言えます。

 『セプテンバーさん』ではmid2F#とmid2Gという音階が地声の高音部分を構成します。これは一般的な男性の音域といえますが、歌い慣れてない人などはスムーズに発声できない音階でもあります。そうした点で、『セプテンバーさん』は良い練習曲になると思います。

 一方で、低音部が1番のAメロで非常に低いので、キーを下げて練習する際は1番のAメロはあまり気にしない方が良いです。努力が報われやすい楽曲だと思います。


 ちなみに、この『セプテンバーさん』は歌手のAimerさんがカバーしている楽曲でもあります。Aimerさん自身はmid1D#~hiD#といった音域で歌唱しています(サビの部分はhiC#、hiCが中心)。RADWIMPSの原曲よりも6つ高い音域です。
 ただ、『セプテンバーさん』は女性のキーとしては少し音域が広めです。また、キーもやや高めで、男性キーと比較して難易度が高いです。その点は留意しておいてください。 一方で、歌詞内容的には女性が歌っても申し分ない作品だと思います。



管理人プロフィール

もりっしー

北九州市近郊に在住するギター初心者。

「気になる歌の音域データ、感想」を述べていくブログです。

【好きなもの】音楽(特に80年代~のポストパンク、邦楽ロック)/漫画/地理/炭酸飲料

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