J-POPの音域を調べる

J-POPを中心にボーカルの音域を調べていきます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べ、楽曲の感想なども述べていきます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

加筆予定の記事

『そっけない』RADWIMPSの音域と感想【加筆】

(2019/02/14)初投稿
(2019/03/27)地声最低音にミスがありましたので、画像・解説文も含め訂正しました。
(2020/02/02)最高音mid2Gの記入漏れ、およびmid2Emid2F#の音階を詳細に記載しました。

『そっけない』RADWIMPS、Sokkenai(RADWIMPS) 
2018年12月12日発売【アルバム『ANTI ANTI GENERATION』収録】

 ※RADWIMPSは当ブログでは、これまでに、『そっけない』『サイハテアイニ』『透明人間18号』を取り上げました。また、RADWIMPSカバーや提供曲として、『蝶々結び』(Aimer)『なんでもないや』(上白石萌音ver.)を取り上げております。興味を持たれた方はそちらもどうぞ。


【地声最低音】mid1E(E3)   

難しく絡み合う世界で 胸を張って[]えること

【地声最高音】
mid2G(G4) 

ありえそうで ありえなm2G[そう]m2E[な]ぁ(Aメロ)

m2E[き]みの分E[あ]m2G[つ]い恋の履歴に残ることに(Bメロ)
m2G[きょ]m2F[う]F[なん]かないよ
m2F[な][い][い]m2G[は]  hiB[tu] tu lu

そんなにひm2F[ま]m2G[じゃ]ないんだ(サビ)
m1E[こ]m2E[いが]なんだかもうm2F[わか]m2G[ら]ないんだ
★暇はいm2E[く]m2G[ら]E[で]もあるから

※☆の部分のhiBフェイクは曲全体で1回

【裏声最高音】
hiA#(A#4)  Bメロ部分です

m2F[き]F[の]m2G裏[たっ]hiA#[た]一人に




【補足】mid2Emid2G辺りの注意箇所

★なんでそんなに m2E[素]っ気ないのさ E[そ]っぽ向いE[てさ](サビ)
m2E[み]の方から誘ったくE[せ]
m2F[「い]m2E[い]よ」って きF[み]E[が]言うなm2G裏[ら]

分かりたくないこともいっm2E[ぱい](2番)

『そっけない』RADWIMPS










 こんにちは。今回はRADWIMPSの『そっけない』という楽曲を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。これまで
当ブログではボーカルの野田洋次郎さんがプロデュースしたやRADWIMPSが原曲であるを取り上げてきました。しかし、RADWIMPSそのものの楽曲を扱うのは今回が初めてになります。

 まず、『そっけない』は2018年12月12日に発売されたRADWIMPSメジャー7枚目のアルバム『ANTI ANTI GENERATION』の収録曲であります。『そっけない』はそれに先立ち、2018年11月にyoutubeの公式チャンネルで公開され、2019年2月現在で680万回もの再生回数を記録しています。他のアルバム収録曲と比較すると、非常に人気の高い作品であることが分かります。






 まず、『そっけない』のサウンドについてです。1番ではピアノを中心としたサウンドが展開されており、
2番に入ると徐々にバンドの音が加わってきます。全体として、ボーカル野田洋次郎さんの声が非常に活きる作品であります。個人的には間奏に入る愁いを帯びたブルージーなギターソロも耳に残ります。そして、最後のサビの直前に入るドラミングもフィナーレへの高揚感を誘います。
 
 『そっけない』の歌詞についてですが、まさにタイトルが示すように
「そっけない態度をとる女性」に対する情熱的なアプローチという内容になっていると思います。個人的に好きな歌詞は2つあります。
 1つ目は

絡まったままのこのイヤホン 一瞬でほどくような魔法
それが君だとか言ったなら 鼻でまた笑われてしまうかな
 
というところです。相手への等身大の気持ちが表れていて、あまり大げささでない比喩のが良いと思います。頭の中にあるモヤモヤが「君」の姿や仕草で吹き飛んでしまうような快感さが伝わってきます。

 2つ目は

もっと近くで もっと側で この視界からはみ出るくらいに
君だけで僕を満たしたいの

という点です。これは、非常に野田さんらしい積極的かつ情熱的な歌詞だと思います。映像が頭にすぐ思い浮かびます。

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 さて、『そっけない』の音域について述べます。この楽曲は地声最低音mid1E(E3) 地声最高音~mid2G(G4)、 裏声最高音hiA#(A#4) 、フェイクhiB(B4) でメロディーが作られています。

 hiA#は裏声なので、地声は一般的な男性の音域の範囲内です。歌い慣れていない場合は、高音部mid2G辺りの発生がぎこちなくなってしまいます。ただmid2G辺りだと努力すれば、届く範囲ですので、少しずつ慣れていくと良いと思います。

 『そっけない』は全体として音域が広くないため、カラオケ等ではキーの調整もしやすいと思います。原曲キーが高いと感じる男性は少しキーを下げてもいいと思います。原曲より1~2低い(♭1~2)辺りを一つの目安にしてみてください。

 私のイメージなのですが、RADWIMPSの作品群で、①テンポが速すぎないポップな楽曲や②ゆったりとしたメロディアスな曲があります。
①、②に当てはまるような楽曲はキーも高すぎずに、男性が非常に歌いやすいイメージがあります。当然、歌いこなすには努力が必要ですが、努力が実を結ぶものが多い印象です。RADWIMPSの①、②に当てはまるような作品は、歌の基礎力を高めるのに非常に良いのではないかと思います。



 
この楽曲は女性が歌っても良いと思います。女性が『そっけない』を歌う場合、原曲よりも2~3程度上げると歌いやすいと思います。非常に美しい楽曲であるので、全体として声の柔らかさを意識しながら、Bメロの強調部分では声を少し強くするイメージで歌うと良いと思います。


『ゴーゴー幽霊船』(米津玄師)の音域と感想【加筆】

(2019/02/13)初投稿
(2020/01/14)mid2Dmid2G辺りまで詳細に記載しました。

 ※米津玄師さんの音域について、当ブログではこれまでに、『アイネクライネ』『爱丽丝(アリス)』『打上花火』(DAOKO×米津玄師)『打上花火』(米津玄師ソロver.)『馬と鹿』『海の幽霊』『orion』、『かいじゅうのマーチ』『恋と病熱』『春雷』『Nighthawks』『ナンバーナイン』『灰色と青 ( + 菅田将暉)』『飛燕』、『LOSER 』『ピースサイン』、『砂の惑星』米津玄師作詞作曲『パプリカ』(Foorin)『パプリカ』(米津玄師セルフカバー)『Flamingo』『フローライト』、『メトロノーム』『マトリョシカ』を取り上げています。興味を持たれた方は参考にどうぞ。

『ゴーゴー幽霊船』(米津玄師)、Go Go Yuureisen(Kenshi Yonezu)
2012年5月16日にリリース(インディーズアルバム『diorama』収録)


【地声最低音】mid1A#(A#2)

枯れたインクペンでを描いて

【地声最高音】 mid2G(G4) ※☆は曲全体を通して計12か所

m2D[電光板の]m2G[こ]D[と]ばになD[れ]
あんまりm2D[急に]m2G[わ]D[ら]うので(1番サビ)

(注)ラストのサビ終了後、「あんまりな嘘とf知るのさ(あんまりな嘘【
知るのさ)」のカッコの部分が裏声でhiA#となります。


【裏声最高音】hiA#(A#4)  ※楽曲全体で1回

★あんまりm2D[な嘘]hiA#[と]D[知]るのさ(ラストサビ)




【補足】mid2Dmid2Fの注意箇所

継いで接いでまたマザーグース 夜はm2D[何][も]泣いてまた明日

それゆけm2D[幽]かな言葉捜せ(サビ)
沿線上の扉壊せ 見えないm2D[僕を信]じてくれ
なら全部忘れて m2F[ワアワアワアワア](2番サビ前)

『ゴーゴー幽霊船』(米津玄師)








 
 こんにちは。今回は米津玄師さんの『ゴーゴー幽霊船』(2012)を取り上げます。よろしくお願いします。米津玄師さんはに続き、6度目の登場になります。
 
 『ゴーゴー幽霊船』は2012年2月に米津玄師さんのyoutubeの公式チャンネルに投稿され、同年5月にインディーズアルバム『diorama』の収録曲としてリリースされました。
 『ハチ』名義でボカロPとして活躍していた米津玄師さんのですが、本人名義としてのデビュー作となります。2019年2月現在、youtubeでの再生回数も3800万回を超えており、この頃の作品では非常に人気の高い作品となっています。世界観としてもボカロP時代の作品と地続きにあるような世界観であると思います。



 さて、この『ゴーゴー幽霊船』ついてです。「幽霊船」というのは2つの意味があると思います。1つは主人公の影の薄さ、社会からの隔絶といった意味です。これは

「ずっと病欠のセブンティーン」
「僕は幽霊だ 本当さ 君の目には見えないだろうけど」

といったフレーズに象徴されています。

更に「幽霊船」の2つ目の意味として「夢も目標もなく、当てもなく夜をさまよう私
の暗喩」でもあると思います。つまり、米津玄師さんの代名詞でもあるどこにも行けない私」が「幽霊船」として表現されているのです。

 漂う幽霊船と聞くとポルトガルの海を漂う
メアリー・セレスト号を思い出します。ミステリー作品などでもしばしば題材にされます。また、ドラゴンクエストⅢにも目的なく漂う幽霊船が登場しました。
 ちなみ「幽霊船」というフレーズを使った音楽で個人的に印象的なのは、日本のロックバンドTHE HIGH-LOWS(ザ・ハイロウズ)の『ハスキー (欲望という名の戦車)』です。この楽曲の中で「幽霊船が」以下のように登場します。

★枯葉のような舟で ユーレイ船にあった
★そしてもう戻らない もう二度と戻らない
★うたおうハスキーボイス

 ハイロウズの場合の幽霊船はかなりポジティブな使い方をしていると思います。

  
 『ゴーゴー幽霊船』のサウンド面では、まずイントロですぐに楽器によるサウンドに入らず、タメを作っている点、サビの前の「デデデ電光板」といった点、サビの最後の歌詞を異なるメロディーで繰り返す点などが特徴的です。個人的には、Aメロの後ろで入るギターサウンドが非常に面白いと思いました。
 また、歌メロディーについてはサビを中心にヨナ抜き音階になっております。



 さて、最後に『ゴーゴー幽霊船』の音域について述べます。この楽曲の音域は地声最低音mid1A#(A#2)~
地声最高音mid2G(G4)で構成されています。低音がややきついかもしれませんが、全体として、一般的な音域の男性でも歌いやすい作品だと思います。逆に声が高い人は少しキーを上げた(#1~2程度)方がいいかもしれません。

 mid2Gに次ぐ高い音階としてmid2Dという音階が多く登場します。そうした意味で、『ゴーゴー幽霊船』は比較的歌いやすい高さなのではないかと思います。mid2Gが多く登場しますので、その点のよい練習台にもなります。

 一方で歌詞が非常に独特であり、あまり一般的でない漢字も使われています(例:発条【ゼンマイ】)。歌詞をちゃんと覚えておくというのは米津さんの楽曲を歌う上で非常に重要です。
  
 この楽曲を女性が歌う場合、キーが高い人と低い人では対応を変えた方が良いです。キーが低い女性は原曲キーから6程度(#6程度)上げると良いと思います。逆にキーが高い人はキーを4つ程度下げて(♭4)1オクターブ上を歌うと良いと思います。個人差がありますので、色々試してみてください。

 

『The Beginning』(ONE OK ROCK)の音域と感想

 こんにちは。今回はONE OK ROCKの『The Beginning』(2012)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

 ONE OK ROCKは、当ブログではこれまでに『Change』、『Stand Out Fit In』『Taking Off』『Eye of the Storm』『In the Stars(feat. Kiiara)』『Wherever you are』を取り上げました。興味を持たれた方は、そちらもどうぞ。

『The Beginning』(ONE OK ROCK)


『The Beginning』(ONE OK ROCK)










【地声最低音】mid1C(C3)

Just give me a  reason to keep my heart beating


【地声最高音】hiC(C5) ※サビ  

★Just [tell] [me] why ba[by]   they (might) (call) me cra(zy)
★愁(う[れ])[い]を含んだ閃光眼hiA[光は]感hiA[覚]hiC[的]衝([しょ]う)]動  [hiB][hiA]




 まず、『The Beginning』についてです。この楽曲はONE OK ROCKの7枚目のシングルとして2012年にリリースされました。2013年の6枚目のアルバム『人生×僕=(ジンセイカケテボクハ)』に収録されております。2019年現在、ONE OK ROCKの代表的な楽曲の一つと言えると思います。YouTubeのONE OK ROCK公式チャンネルでは、1億3000万回以上の再生回数を記録しております(2019年3月時点)。

 『The Beginning』映画『るろうに剣心』の主題歌として書き下ろされ、大きな話題を呼びました。『るろうに剣心』は世界的にも人気のある漫画作品であり、この実写映画世界的にも話題になりました。これを一つのきっかけとして、ONE OK ROCKが海外にも知られていくようになります。

 
 『The Beginning』のサウンドについては、ONE OK ROCKらしいテクニカルで疾走感のあるハードコアな楽曲に仕上がっております。ONE OK ROCKは最近では英語で楽曲の歌詞が書かれることが多くなっておりますが、この頃はまだ日本語と英語が入り混じった歌詞内容になっております。

 『The Beginning』歌詞についてですが、『るろうに剣心』とリンクしている内容になっております。具体的には「愁いを含んだ閃光眼光」「悲しみと切なさの艶麗」あたりがそうだと思います。主人公である緋村剣心は「人斬り」としての過去を捨てて、「不殺(ころさず)の誓い」を立て穏やかな日々を過ごしていました。しかし、世の動乱の中で「人斬り」としての役割を求められていきます。歌詞ではそうした状況での剣心の心情が描かれていると思います。
 
 
 





 
 さて、『The Beginning』の音域についてですが、地声最低音mid1C(C3)~地声最高音hiC(C5)でメロディーが構成されております。上述しておりますが、サビ部分でhiA,hiB,hiCが頻出し、非常にえぐい音域になっております。

 以前より申しておりますが、一つの基準としてhiCといった音階が登場し始めると、歌う人を選び始めます。瞬間的に1~2箇所だけ登場するならば、裏声やかすれ声などで対処出来る可能性があるのですが、『The Beginning』にはそうした逃げ道もありません。

 非常にキーの高い人は例外として、一般的な音域の男性はキーを下げるのが無難だと思います。プロなどを目指される方でもこの音域を無理に使う必要は無いと思います。キーを下げても上手い人は上手いですので、自分に合った音階で表現力の向上を目指した方が良いと思います。


あいみょんの音域調査『○○ちゃん』『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』

 こんにちは。今回はあいみょんさんのインディーズ1stミニアルバム『tamago』から、『○○ちゃん』(2015)『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』の2曲を取り上げます。よろしくお願いします。

 ※あいみょんさんの音域について、当ブログでは、これまでに『マリーゴールド』『今夜このまま』『愛を伝えたいだとか』『君はロックを聴かない』『満月の夜なら』『夢追いベンガル』『ふたりの世界』『○○ちゃん』、『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』『恋をしたから』『プレゼント』『あした世界が終わるとしても』『ら、のはなし』『泣き出しそうだよ feat あいみょん』(RADWIMPS)『どうせ死ぬなら』『ハルノヒ』『キスだけで feat. あいみょん』(菅田将暉)『真夏の夜の匂いがする』【あいみょん提供曲】『猫』(DISH//)を取り上げています。興味を持たれた方は参考にどうぞ。


①『○○ちゃん』(あいみょん),○○(marumaru) chan(Aimyon)

2015-05-20 発売【インディーズ1stミニアルバム『tamago』収録】


【地声最低音】mid1G(G3)

★私のこれまでの恋(こ)は この強がりな性格f邪魔をして
自分も傷つきさよる そしてまたハズレを引く 

【地声最高音】
hiD(D5)  1か所のみ

★得7f意なことも趣味もな7fい おまけに勉強もでど hiB hiChiD



【裏声最高音】hiD(D5) 1か所のみ

私のどこがメですか?


『○○ちゃん』(あいみょん)










 まず、『○○ちゃん』の音域についてです。『○○ちゃん』は地声最低音   mid1G(G3)~地声最高音     hiD(D5) 、裏声最高音hiD(D5)で構成されています。こうしてみると最高音がhiDと高いですが、これは後半のサビの一か所のみです。通常のサビは「誰か叶(か)えてね」の色付き太字の部分がhiCです。

 難易度としては、あいみょんの楽曲の中では標準的な部類ですが、少し難しい部分も含んでいるというところだと思います。ボーカルの力強さを再現しようとすれば大変かもしれません。あたりが比較の対象になると思います。
 
 声が低く、高い声が出にくいという人はキーを下げた方がといいと思います。目安としては原曲より2つ下辺り(♭2辺り)だと思います。

 『○○ちゃん』の楽曲についてですが、「可愛くなる努力は医者に頼っちゃったけど」といった、あいみょんらしい毒気を含んだ内容の歌詞になっております。何となく椎名林檎さんや阿部真央さんあたりを彷彿とさせます。




②『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』(あいみょん), Now Na Young Ni Bakauke Surunoha Atarimaeda No Kurakka (Aimyon)
2015-05-20 発売【インディーズ1stミニアルバム『tamago』収録】


地声最低音   mid1G#(G#3)

ザギンで見かけたアベックの女はパイオツカイデーだったな


地声最高音 
    hiC#(C#5)  

★この街(ま 毎日エブリタイム誘惑ばっかさ hiC

『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』











 次に『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』についてです。音域は
地声最低音   mid1G#(G#3)~地声最高音hiC#(C#5)  となっております。最高音はhiC#ですがサビの一部分だけです。また、メロディーも親しみやすいので、あいみょんの楽曲ではかなり歌いやすい楽曲ではないかと思います。カラオケなどで歌いやすい『マリーゴールド』(最高音域がhiB)と比較してみると面白いかもしれません。

 難点としては、歌詞がいわゆる『死語』で埋め尽くされており、
①覚えるのが大変、
②歌うのがちょっと恥ずかしい
③楽曲自体の知名度が低い

といった点が挙げられるかもしれません。
 また、「ザギンで見かけたアベックの女はパイオツカイデーだったな」といった声を張って歌うのが躊躇われるフレーズもあります。そうしたハードルを越えられる人にはお奨めできる明るい曲だと思います。




 さて、この『ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌』ですが、個人的には歌詞のセンスは滅茶苦茶高いと思います。かつての流行語でった『死語』を集めて歌にしようとするセンスが普通ではありません。
 ミュージシャンの中には
①「歌詞の中で、時代を象徴するようなフレーズ(流行語)は避ける」
②「時代の移り変わりの激しい情報機器などの用語は歌詞に入れない」

といった配慮をしている人が居ます。代表例としては、山下達郎さんやスピッツの草野マサムネさんです。サウンドやメロディーについてのセンスもそうですが、言葉選びも相まって世代を超える名曲が生まれてくるのだと私は思うのです。
 
 そうした考えに対して、意図的に逆を突いて、『死語』で埋め尽くし、それを「忘れないで」と肯定するのは非凡であると思います。何度も使える手法ではないと思いますが、その1回を発想できたセンスは凄いです。





米津玄師の音域調査『飛燕』と『LOSER』

 こんにちは。今回は米津玄師さんのアルバム『BOOTLEG』から、『飛燕』(2017)『LOSER』(2016)の2曲を取り上げます。よろしくお願いします。(※『飛燕』についてはyoutubeの公式で楽曲が公開されていませんので、当ブログでも動画は貼りません。ご了承ください)
 
 ※米津玄師さんの音域について、当ブログではこれまでに、『アイネクライネ』『爱丽丝(アリス)』『打上花火』(DAOKO×米津玄師)『打上花火』(米津玄師ソロver.)『馬と鹿』『海の幽霊』『orion』、『かいじゅうのマーチ』『恋と病熱』『春雷』『Nighthawks』『ナンバーナイン』『灰色と青 ( + 菅田将暉)』『飛燕』、『LOSER 』『ピースサイン』、『砂の惑星』米津玄師作詞作曲『パプリカ』(Foorin)『パプリカ』(米津玄師セルフカバー)『Flamingo』『フローライト』、『メトロノーム』『マトリョシカ』を取り上げています。興味を持たれた方は参考にどうぞ。


①『飛燕』(米津玄師),Hien(Kneshi Yonezu)♪ 
2017年11月1日発売【アルバム『BOOTLEG』収録

【地声最低音】mid1D(D3)

翼さえあればと 灰を前に嘆いてた(Aメロ)
★lala lalalalala lalalala(2番のサビ終了後の場面) 1か所のみ

【地声最高音】
hiA(A4)  

★ずっと 風が吹いていた あの頃から 変わぬまま(サビ)


『飛燕』(米津玄師)










 まず、『飛燕』について取り上げます。アルバム『BOOTLEG』のオープニングを飾る一曲です。
 『飛燕』の音域については、地声最低音   mid1D(D3)~地声最高音 hiA(A4) でメロディーが構成されています。これまで取り上げてきた楽曲の中では低音部がやや高く、サビもhiAと少し高いという印象です。
 カラオケなどで歌い慣れている人であれば、比較的歌いやすい楽曲であると思います。音域には個人差がありますので、キーが高いと感じる男性がいれば、キーを2程度下げて(♭2)みるといいと思います。

 以前より申しておりますが、米津玄師さんの楽曲は頑張れば報われる作品が多いです。特に、この『飛燕』はメロディーの節回しもあまり速くないので、手も付けやすいと思います。『飛燕』はシングル曲ではないですが、多くの人の耳に残りやすい楽曲です。お奨めできる一曲です。
 
 また、一般的に米津さんの楽曲は音域が低音部に広いものが多いので、女性がチャレンジしにくいと私は考えているのですが、この飛燕』は別です。女性でも手をつけやすいと思います。
 
 女性の場合、個人差はありますが原曲よりキーを3~4上げる(#3~#4)のを目安にすると良いのではないでしょうか。

 さて、楽曲そのものについての個人的な感想ですが、オリエンタルな音作り、世界観が心地よいです。特にバックで終始流れるアコースティックギターが非常に心地よいです。ちなみにこの『飛燕』は宮崎駿さんの漫画『風の谷のナウシカ』に着想を得ているそうです。
 映画版ナウシカは見たことある人も多いでしょうが、【漫画版】のナウシカは知らない人もいるかもしれません。この漫画版のナウシカは超が付くほどの名作です。読んだことのない人は是非ともお奨めしたい作品です。いずれ映画でもリメイクされる可能性が高いと言われています。





②『LOSER』(米津玄師),LOSER(Kneshi Yonezu)♪ 
2016年9月28日発売【アルバム『BOOTLEG』収録


【地声最低音】mid1C#(C#3) ※2番のサビ終了後~

愛されたいならそう言おうぜ 思(も)ってるだけじゃ伝わらない


【地声最高音】hiA#(A#4)  

★アイムアルーザー ずっと前から聞こえ(サビ)mid2G#



【フェイク】 mid2G#(G#4)  曲のラスト(youtube公式では3:47~)

★聞こえてんなら声出していこうぜ yeah yeah yeah

『LOSER』(米津玄師)









 次に、『LOSER 』の音域について取り上げます。この楽曲は地声最低音   mid1C#(C#3) ~地声最高音 hiA#(A#4) 、フェイクmid2G#(G#4)となっております。米津さんの楽曲全体の傾向ですが、インディーズアルバムや初期の楽曲と比べて、ここ数年は最高音域が高くなる傾向にあります。この楽曲もそうした流れを踏襲したものであります。この楽曲はサウンド的には、近年の欧米のヒップホップの影響が強いと思います。
 
 地声最高音のhiA#についてですが、この音を地声で安定的に発声するのは、「キーが低く、歌い慣れていない人」には大変だと思います。「アイムアルーザー ずっと前から聞こえ」の場面です。この点については、発声が難しい場合は、裏声やかすれ声などで対応しても良いのではないでしょうか。後に続く「いつかポケットに隠した声が」の部分がしっかり歌えていれば、不自然な印象は少ないです。徐々に慣らしていけばいいと思います。
 
 この楽曲に関しての難点はメロディーを噛まずに歌い切ることだと強く思います。付け焼刃の対応で歌い切るのはほぼ無理だと思いますので、しっかり歌詞を覚えるのが重要です。

 高音域を出す際も、音程を外さずに歌うときも、歌詞が頭に入ってないと歌そのものに集中できません「歌詞を覚えておく」というのも歌を上手く歌う上では、相当重要であると考えてください。