J-POPの音域を調べる

J-POPを中心にボーカルの音域を調べていきます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べ、楽曲の感想なども述べていきます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

ずっと真夜中でいいのに。

『お勉強しといてよ』(ずっと真夜中でいいのに。)の音域

 こんにちは。今回はずっと真夜中でいいのに。の『お勉強しといてよ』(2020)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『お勉強しといてよ』(ずっと真夜中でいいのに。)、Obenkyou Shitoiteyo(Zutto Mayonaka de Iinoni.)

『お勉強しといてよ』(ずっと真夜中でいいのに。)










【地声最低音】mid1G(G3)  

m1G[相]変わらず  乾かないや

※落としても目立ちません。ここを除くと、mid2A#です


【地声最高音】hiF(F5)  ※ラストサビ

hiC[お互]hiD#[いに]hiF[とっ]D#[て]C[も 素][な]C[と]D#[な]F[の?]
★集めhihiA#[ちゃっ]hiG[た]hiF地[感]hiD#[情参考]hiF地[書]D#[です。]


【裏声最高音】hihiA#(A#5) 

★ hiD#[変]hihiA#裏[わっ]hiG[てゆく]hiF[な]D#[ら]

※ラストサビで2回登場します


【補足】hiC(一部略)hiG辺りの注意箇所

★質hiC[の]hiD#[い]い病み感情が 溢れたhiA#[時]の(Aメロ冒頭)

hiC[ファンキーな]hiD#裏[直感]hiD[で] (サビ)
★今日のうhiG裏[た]hiF[だっ]hiD#[て] hiD[変]D#地[わっ]D[てゆく]hiC[な]
hiC[そん]hiA#[な]理由で 飛び込んでみA#[たい]C[け]A#[ど]

★それhiC[す]C[も] hiC[しょうが]hiD#[ないってお]hiF[もえ]D#[る]C[ほ]ど(Cメロ)

※今回は、いつもより抽出するフレーズを少なくしてみました



 まず、『お勉強しといてよ』についてです。この楽曲は、2020年に音楽ユニットずっと真夜中でいいのに。によりリリースされた作品です。2020年8月にリリース予定のミニアルバム『朗らかな皮膚とて不服』に収録される見込みです。

 
 『お勉強しといてよ』の歌メロの特徴的な点はキーの高さです。ラストのサビでは、裏声の最高音がhihiA#に達します。私自身は"ずとまよ"の楽曲を全て調査したわけではありませんが、ずとまよ作品の中でも歌メロのキーが特に高い作品の1つではないかと思います(ちなみに地声では『脳裏上のクラッカー』[最高音hiG#]辺りが非常に高いです)。
 同曲は、音域自体も広めであります。キーを下げる余地はありますが、基本的に高音域が得意な人向けの作品であり、歌い慣れておく必要があります。歌い慣れていない人は、別の曲で練習した上でチャレンジするのが良いと思います(難易度はかなり高いです)。

 サウンド面については、とりわけベースギターが非常に心地よいです。編曲は、ずとまよではお馴染みの100回嘔吐さんに加え、矢野達也さん、ZTMYさんによりなされております。



 最後に『お勉強しといてよ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiF(F5)、【裏声最高音】hihiA#(A#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiFはラストのサビで登場します。通常のサビではhiD#が最高音です。通常サビの辺りはともかく、ラストのサビ辺りになると、地声で発声するのは非常に難しいと思います。一般的にはキーを下げた方が歌唱しやすいのではないかと思います。
 一方、同曲では裏声が多用されております。器用に裏声が出せる方は、地声hiF辺りは裏声気味に歌唱しても良いかもしれません。ただ、その際は一般的なイメージの「息漏れの多い裏声」ではなく、「地声のニュアンスが乗った息漏れの少ない裏声」を使った方が良いです。

 さて、同曲は、裏声の最高音としてhihiA#という音階が2回登場します。この辺りは、女性の裏声音域としてもかなり高めであり、ポップスでは通常はフェイクなど歌詞の無い部分で使われます。
 hihiA辺りの音階を歌いこなすのは大変ですが、【Uh~】【Ah~】などから少しずつ練習してみても良いのではないかと思います。hihiAではなく、少し低めの音階から練習してみてみるのも良いです。

 今回のhihiA#より半音低いのですが、英国人ソプラノ歌手のサラ・ブライトマン(Sarah Brightman)の代表曲『Time To Say Goodbye』ではhihiAがラストにロングトーンなどで登場します。興味を持たれた方は視聴してみてください。

サラ・ブライトマンの『Time To Say Goodbye』(hihiAは3:18辺りから)


『サターン』(ずっと真夜中でいいのに。)の音域

 こんにちは。今回はずっと真夜中でいいのに。の『サターン』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

 なお、アーティストが公式公開している『サターン』のアコースティックバージョンでは大体hiD#辺りから裏声が使われており、原曲のニュアンスとは少し異なります。ただ、表現として参考になることが多いと思いますので添付いたします。
 原曲の表現については、。よこうちさんのベースカバー動画を添付いたします。


『サターン』(ずっと真夜中でいいのに。)、Saturn(Zutto Mayonaka de Iinoni.)

『サターン』(ずっと真夜中でいいのに。)











【地声最低音】mid1G#(G#3)  

★あの子と彼との空間中m1G#[継] 目に焼き付いG#[てる](Aメロ)
★君の匂いも m1G#[あ]れ いつのまに 変わってた(2番Aメロ)


【地声最高音】hiD#(D#5)  ※サビで登場

★いびhiC[つ]hiA#[で]もいい 今日も照らしhiD#[続]hiC#[け]C[る]A#[よ]
★ hiD#[突き]hiC#[抜]hiC[けな]きゃ 叶わぬ声も 触れられD#裏[ない]もん


【裏声最高音】hiF(F5) ※サビ前で1回ずつ

★気づかないhiD#裏[ふりしあ]hiF[いっ]C[こで]C#[い][い]C[かな](サビ前)


【補足】hiA#(一部略)hiD#辺りの注意箇所

★わたhiC[しとい]hiC#[る]C[よ]り楽しまないで (冒頭)
★ここhiC[ろ]hiA#[き]ずを負った君がいい
☆こなれないで  こhiC[わ]してみてよ

★相槌hiA#[を覚え]A#[せい]で そ[らし]た気[温]hiC[と]A#[か]C[ぁ](Aメロ)
★終わhiA#[り]hiC[を告げ]てくデータと[コードと酸素を]飲み込んでく
★おhiA#[や]hiC[す]みもごhiC#[めん]C[ねも]飽きA#[た]C[け]

hiA#[で][やっ]hiC[や]A#[だ](サビ前) 
hiA#[それ]じゃ何[も]始まらないのだA#[か]hiC[ら]


★最後hiA#[に]hiC[気]A#[づ]いてもらえ[な]C[く]hiC#[て]C[も](サビ)
★まわりまhiC[わっ]hiA#[て][か][け]C[た]A#[と]きは
★震えhiA#[る]hiC[声]A#[に]耳澄hiC#[まし]C[て]
hiA#[つ]hiC[よ]hiC#[き]C[じゃ]C#[い]hiD#[ら]A#[れ]ないよ

hiC[タイ]hiA#[ミ]ング見hiD#裏[は]からってばかり(2番Aメロ)
★あなたhiA#[が]hiC[最]A#[初]に 私を見つC[け]A#[て]C[し]A#[い] (2番サビ)
★なhiA#[ん]A#[言]hiC[え]hiC#[ない]C[けど]

※アコースティックver.では☆の部分の「こわしてみてよ」が省略されてます


 まず、『サターン』についてです。この楽曲は、2018年に音楽ユニットずっと真夜中でいいのに。によりリリースされたミニアルバム『正しい偽りからの起床』に収録されております。同曲には、『秒針を噛む』『脳裏上のクラッカー』など人気曲も収録されております。

 さて、『サターン』はややゆったりとしたテンポのバンドナンバーです。作詞作曲はあCAねさん自身、編曲は久保田真悟さんによりなされています。久保田さんは様々なアーティストのアレンジに携わっておりますが、家入レオさんの『もし君を許せたら』(2018)で日本レコード大賞の編曲賞を受賞しております。その他では、ジャニーズグループの作詞作曲編曲、Official髭男dismの初期作品の管弦楽編曲にも携わっております。

 『サターン』の歌メロについてです。同曲はAメロBメロサビといった形が母体になっているのですが、冒頭、サビ前などにも別の構成があり、全体として歌メロの種類が多いです。そのため、「何回か聴けば歌メロは覚えられる」といった類の作品ではないです。個人的には歌詞が非常に印象的な楽曲です。【知りたくない あの子と彼との空間中継 目に焼き付いてる】というフレーズが、歌詞全体の宇宙感と結びついて特に好きです。

 『サターン』は女性の音域よりも高めに歌メロが作られております。低音部分にキーを下げる余地はありますが、普段歌い慣れていない人だとスムーズに行かない部分が出てくると思います。キーを下げるにしても、ある程度歌い慣れた人向けの作品といえます。
 ずっと真夜中でいいのに。の作品の中では『秒針を噛む』『脳裏上のクラッカー』などよりも少し歌いやすいのではないかと思います(それでも難易度は高めです)。






 最後に、『サターン』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3) ~【地声最高音】hiD#(D#5)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiD#についてはサビで登場します。この辺りは一般的な女性の音域よりも高めです。キーを下げることも選択肢に入れてください。ただ、冒頭に述べましたが、『サターン』はアコースティックバージョンでは、hiD#が裏声で歌唱されております。原曲とは異なるニュアンスになりますが、場合によってはhiD#辺りを歌声で歌唱するのもアリだと思います。その辺りは、各々試行錯誤してみてください。

 『サターン』は音域自体は、低音部分に余裕があり、キーを下げることも可能です。ただ、下げすぎると、逆に低音部分がしんどくなる可能性もあります。その点で、普段歌い慣れていない女性は少し難しい部分が出てくるかもしれません。キーを下げても難しいと感じる場合は、別の易しいの曲と並行してチャレンジするとよいと思います。
 原曲キーで歌唱する場合は、少し難易度の高い曲だと言えます。ただ、キーを調整すれば、チャンスが出てくるのではないかと私は考えております。

『蹴っ飛ばした毛布』(ずっと真夜中でいいのに。)の音域

 こんにちは。今回はずっと真夜中でいいのに。の『蹴っ飛ばした毛布』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『蹴っ飛ばした毛布』(ずっと真夜中でいいのに。)、Kettobashita Moufu(Zutto Mayonaka de Ii no ni)


【地声最低音】mid1G(G3) 
 ※2番冒頭

m1G[つ]めたいにhiA[おい]に負A{け]hiB[そう]A[に]なるくらい


【地声最高音】hiE(E5)  ※サビで多く登場します

hiB[ずっ]hiD[と]hiE[解]D[決]D裏[が] [こ]たえじゃB[ない]ことが
★苦hiE[しい]hiD[の わ]E裏[かっ]hiB[て]るけ[ど]
★いhiC[や]hiB[なん]hiE地[け]ihD[ど]


【裏声最高音】hiG(G5) ※サビ及びCメロ

hiB[す]hiD地[おに]hiE裏[な]hiF#[り]hiG[たいん]
hiG裏[お]hiF#[し][え]hiD裏[て]D地[欲]hiE[し][い]hiB[か][~](2回目)





【補足】hiBhiF#の注意箇所


hiB[待ちく]hiC[た]B[び]れた(Aメロ)
★ひhiD裏[さし]ぶりだねって言えたかくご
★どうかおもい出にhiD裏[なん]hiE[かし][な]hiB[い]

★蹴っhiB[飛]hiD[し]hiC[た][毛]布 気配を探してるく[せ]C[が]B[つい]
★ぬhiB[く]もりhiD裏[飛ん]hiE[でっ]
hiB[傷]つくこと[でし]か 自分を保てない{の]hiC[は]B[い]やだよ

hiB[むく]hiC[ち][な]君 真似[て]も (サビ)
★今は緩い安心がhiC[不安]hiB[なん]だよ

hiB[す]B[比][合う][わ][が][う][かじゃ]hiD[無く]B[て]
★あたhiB[た]かさに慣れhiD裏[て]たせいかな
hiB[触]れたhiD裏[気]hiE[体]D[を]
★張りhiB[裂]hiC[け]B[そ]うなhiD[声]B[で]
hiB[す]hiD[こし]B[で]も起き上hiD裏[が]hiE[れ]D[ない]かな

hiB[ど][だ]hiD[け]ふくB[ざ]B[で]も 辿り着いてし[まう]から
hiB[わ][し]hiD裏[は へ]hiE[い]D[き]B[だ]よって 
★わかってhiB[欲]hiC[し]B[い]から
★おhiF#裏[し]hiD[えて 欲] hiE[し]hiB[い]から(1回目)

『蹴っ飛ばした毛布』(ずっと真夜中でいいのに。)









zutomayo






















 ※最初に補足説明をします。今回はhiA以上を全て記載しようとして分析を始めました。しかし、調査の終盤になって、表記が膨大になってしまうことに気付き、hiA部分を殆ど削除いたしました。ただせっかく調査したので、別の画像を添付しておきます。全てでは無いですが、hiA部分も記述されています。
______________


 さて、『蹴っ飛ばした毛布』についてです。この楽曲は、2019年に音楽ユニット、ずっと真夜中でいいのに。によりリリースされた作品です。その後リリースされた1stフルアルバム『潜潜話』(ひそひそばなし) にも収録されています。

 『蹴っ飛ばした毛布』のアレンジは100回嘔吐さんによりなされており、ジャズっぽさを感じるサウンドになっております。
 音域的な特徴としては、全体として音域が広く、特に高音域が広いです。女性ボーカルの一つの目標として、「hiB辺りを確実に歌唱できる」ようにと出来るだけhiBまでの音階を記載しようと考えたのですが、上述の通り、かなり膨大になりました。高音域は多くの人が苦しめられるのではないかと思います。




 さて、『蹴っ飛ばした毛布』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiE(E5)、【裏声最高音】hiG(G5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音のhiEですが、サビを中心に登場します。ボーカルのACAねさん自身もhiEを裏声で歌唱されている場面もあるのですが、やはり要所要所でhiEを地声で歌唱しておられますので、出来るだけ地声で歌いこなしたいところです。

 ただ、一般的な女性の音域よりも高めの楽曲になりますので、キーを下げるというのがもっともな選択肢の一つだと思います。幸い、地声最低音はmid1Gと少し余裕があります。個人差はありますが、原曲キーから2~3程度下げると地声最高音がhiD,hiC#あたりに設定されます。この辺りになると、少し歌いやすくなるのではないかと思います(それでも難しい箇所はあります)。

 一方で、キーを下げたとしても普段歌い慣れていない人は非常に苦労すると思います。『蹴っ飛ばした毛布』はキーを大きく下げる程の余裕はありませんので、場合によっては別の曲で歌い慣れた上で、チャレンジするのが良いのではないかと私は考えております。





『脳裏上のクラッカー』(ずっと真夜中でいいのに。)の音域と感想

 こんにちは。今回はずっと真夜中でいいのに。の『脳裏上のクラッカー』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。ずとまよは『秒針を噛む』以来、2回目の登場です。


『脳裏上のクラッカー』(ずっと真夜中でいいのに。),Nouriue no Cracker(Zutto Mayonaka de Iinoni)


【地声最低音】mid2A#(A#3)  ※Aメロ



【地声最高音】hiG#(G#5)  ※転調後サビで1回のみ

hiF#[い]hiF[い]hiC#[よ]ってF#[言わせ]hiD#[な]hiG#[い]F#[で]D#[よ]



【補足】主にhiChiF#の箇所

★もう終わりがみえてhiA#[し]hiC[ま]うから(Aメロ)
★hiA#[幸福をね]hiC裏[がっ]ているふりする係だから(Aメロ)

hiD#裏[あ]hiA#[ーあ] hiC[な]hiD[りiD#[たい][自]分と D[な]D#[れ]D[な]C[い]自分(Bメロ)
hiC[どうせどうせが]C[ん]hiD[し][を][れ]hiF[たよ]D#[うな]
hiD#[偶然を叫び]hiD[たく]て でもiD#[淡々と傘を]hiF裏[さし]D#[て]
★なhiC[さけないほ]どの雨降らしながら帰るよじゃあね

★かhiE[えっ]hiD[て]hiF[は]E[こ]D[な]hiC[いな]D[ら][ぁ](Cメロ)
★祝わhiC[ない]hiD[で][よ] もう 切りhiC[出せない]5文字はhiD[か][ざ]っておくよ

hiD#[な]hiC#[んで?]隣hiB[に][いな]くても(転調後サビ)
★台詞なのにhiD#[ばかみ]hiC#[た]い ただ[は][しっ][て] 
hiC#[クラッ]カーhiD#[打][ち]hiF#[鳴]hiF[ら]D#[し]C#[て]笑おう
★タイミングをhiC#[ずら]してみたり

※Cメロ後間奏のフェイクでhiG
『脳裏上のクラッカー』(ずっと真夜中でいいのに。)









 まず、『脳裏上のクラッカー』(のうりうえのくらっかー)についてです。この楽曲は2018年に音楽ユニットずっと真夜中でいいのに。によりリリースされた楽曲です。ミニアルバム『正しい偽りからの起床』に収録されており、アルバムの発売に先立ち、ずとまよのYouTube公式チャンネルで公開されました。MVは2019年9月現在、1200万回以上の再生回数を記録しています。以前レビューした『秒針を噛む』に次ぐ再生回数を記録している人気ナンバーです。余談ですが、私個人としてはこちらの『脳裏上のクラッカー』の方がお気に入りです。
 
 さて、『脳裏上のクラッカー』のサウンドについてです。まず、作詞作曲はACAね。さんによりなされています。また、編曲は100回嘔吐さんによりなされています。演奏は『秒針を噛む』と同じメンバーでなされています。イントロのピアノとエレキギターが非常にオシャレなポップサウンドです。
 個人的に印象に残った点は歌メロディーの展開の仕方およびアレンジです。具体的には「情けないほどの雨降らしながら帰るよじゃあね」の場面です。また、サビの「 繋ぎ止めてよ」およびそれに続くメロディーの展開も非常に耳に残りました。この箇所については、以前Official髭男dismの『恋の去り際』でも書いたのですが、歌メロディーに対して串を指すように歌詞が当てはめられているのが非常に耳に残ります。それに続く「Don't stop~」のメロディーも非常に心地よいです。この辺のアレンジについては作曲のACAね。さん、編曲の100回嘔吐さんのどちらが主導したのか非常に気になりました。

 ちなみに、『脳裏上のクラッカー』は最後のサビが転調し、通常のサビよりもキーが一つ上がります。全体的にキーが高めの作品ですが、最後の転調で高音域がエグめになっています。カラオケや弾き語りなどで歌われる方はこうした点が非常にしんどいと思います。
 
 
 次に『脳裏上のクラッカー』の歌詞についてです。全体的に抽象的な表現が多く、様々な解釈が出来そうな歌詞です。個人的には、『秒針を噛む』にやや近い世界観なのではないかと思います。私自身は『秒針を噛む』では「失恋間際」だと解釈していました。この『脳裏上のクラッカー』でも「失恋間際」、もしくは「実らない片思い」といったニュアンスを歌っているのではないかと思います。

 個人的に好きだと思った歌詞は先にも述べた箇所ですが、「情けないほどの雨降らしながら帰るよじゃあね」という部分です。これは私は涙の比喩だと解釈していますが、メロディーラインと相まってオシャレに感じました。また、「目に見えるものが全てって思いたいのに」なども、自分の頭の中であれこれ悩んでいる主人公の姿(目に見えないもの)が思い浮かびました。
 



 最後に『脳裏上のクラッカー』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)~【地声最高音】hiG#(G#5)でメロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりもかなり高いです。ちなみに以前にレビューした、『秒針を噛む』では【地声最低音】mid1G#(G#3) ~【地声最高音】hiE(E5) でした。
 
 まず、高音部分についてですが、通常のサビではhiF、転調後の最後のサビではhiF#辺りが中心となります(最後のサビの最高音はhiG#です)。叫ぶのようなACAねさんのボーカルが光ります。通常、当ブログでは「高音域は裏声で対処することが可能な場合がある」と申し上げてきました。しかし、今回のように、地声で一般的でない高音域を連発されると、裏声で対処するのは難しいと思います。高音域が得意な女性は、この『脳裏上のクラッカー』に挑戦してみても良いかもしれません。

 一般的な女性の場合は、無難にキーを下げるのが良いのではないかと思います。例えば、原曲キーから4~5程度下げると、hiF#がhiD~hiC#に調整されます(この音階でもきつい人は居ると思います)。一方で、普段歌い慣れていない人はこの辺りの音域でも辛いと思いますので、別の曲などで歌い慣れた方が良いのではないかと私は考えます。

 一般的には、どうしても原曲キーで歌うことや高音域に注目が集まりがちです。しかし、自分に合った音域を上手く使いこなすことこそ、私は重要なのではないかと強く思っています。女性ボーカルの場合、サビでhiFやhiGといった音階を最高音に置くミュージシャンも居ますが、プロとして活躍されてる方はそうした高音域の人ばかりではありません。例えば、2018年にヒットしたあいみょんさんの『マリーゴールド』は最高音がhiBです。
 自分が得意とする音域を把握して使いこなせれば、キーを下げたとしても魅力的に歌えると思います。

『秒針を噛む』(ずっと真夜中でいいのに。)の音域と感想

 こんにちは。今回はずっと真夜中で良いのに。の『秒針を噛む』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。ずっと真夜中でいいのに。を取り上げるのは当ブログでは今回が初めてです。


『秒針を噛む』(ずっと真夜中でいいのに。),Byoushin wo Kamu(Zutto Mayonaka de Iinoni)


【地声最低音】mid1G#(G#3)  

★夕食中に泣いた後  きm1G#[み][わ]らってた


【地声最高音】hiE(E5)  ※サビで頻出

★うhiE[ばっ]hiC#[て] hiB[か]E[くし][て][忘]hiC[れ][たい]
★分hiC#[かり合う]hiB[ま][る] hiD#[1]C#[つ]D#[も]hiE[な]くても
hiB[ぼ]hiC#[くっ][て][ いる]hiE[の]hiD#[か]hiB[な?](Cメロ)



【裏声最高音】hiE(E5)  

★うhiE[ばっ]hiC#[て] hiB[か]E[くし][て][忘]hiC[れ][たい](ラストサビ)
hiD#[ハ]hiE裏[レ]hiC#[ レ]hiB[イ][ラ][~]

【補足】hiBhiC#の注意箇所

hiB[1]回言った「わかった。」戻らない
★白昼夢の中で ガンガンくhiC#[だ]hiB[い]
★「本当」を知らないhiB[ま]ま 進むのさ
★ かhiC#[たち]hiB[の]ない言葉は いらないから
★目も口も 意味がなhiB[い]ほどに塞ぎ込んで

『秒針を噛む』(ずっと真夜中でいいのに。)











 まず、(ずっと真夜中でいいのに。)について少し説明します。通称「ずとよま」と呼ばれる音楽ユニットですが、正式なメンバー編成などは分かっていません。ただ、ボーカルを担うフロントマンのACAねさんだけは正体が明らかにされています。2018年6月から活動を始めた非常に新しいユニットです。個人的に面白いと思ったのが、芸能事務所のワタナベエンターテイメントに所属していることです。ワタナベには他にRAG FAIRやNOKKOさん、Little Glee Monsterなどが所属しています。

 今回紹介する『秒針を噛む』は2018年6月に、ずとまよによりYouTubeに初めて投稿された楽曲です。作詞はACAねさん、作曲はACAねさんとぬゆりさんの共作です。ぬゆりさんはボカロPとしても活動されているシンガーソングライターで、『秒針を噛む』の編曲も担当しています。本作はフィジカルでは、ミニアルバム『正しい偽りからの起床』に収録されています。
 
 『秒針を噛む』のサウンドについてです。ピアノを基調とした愁いを帯びた疾走感のあるなナンバーです。ピアノの音色も美しいのですが、個人的にはベースギターのフレーズも耳に残ります。2番のサビの直後、ベースのソロになりますが、楽曲全体を通して動きが多いです。また、楽曲内ではアコースティックギターの音が見られますが、楽器はACAねさんが演奏しているのか気になるところです。クレジットにはGuiter:Katsushiro Satoとクレジットされていますが、ライブなどでは演奏されるのかもしれません。
 
 『秒針を噛む』の歌詞についてです。歌詞については抽象的な表現が多く、これであると言いづらいですが、個人的には「失恋間際」、「愛が壊れていく時」を描いた歌だと解釈しています。歌詞の中では、「生活の偽造」、「偽りの気持ち」といったフレーズが登場します。その中で主人公の「私」は、「さよなら」する資格もない」、「「本当」を知らないまま進むのさ」、「見放されても信じてしまうよ」と、もはや取り繕えない二人の愛を終わらせる勇気が持てずにいます。
 タイトルの『秒針を噛む』については「幸せだった時間を止めていたい」といった意図があるのだと私は解釈しています。時計は人が時間を管理するために作られたものです。しかし、あくまで時計を見ながら自らの時間配分を調整するのであり、時間そのものの流れ自体を好き勝手動かすことは出来ません。SF作品などでは「時計の針を動かすと、時がさかのぼる」などの描写もありますが、現実では時計の針を止めても時間は無情にも進んでいきます。

 ちなみに、楽曲のラストに出てくる「ハレタレイラ」という謎フレーズですが、私は「レイラ=女性名」、「ハレタ=(涙で目が)腫れた」で「涙で目が腫れた私」と解釈しています。「ハレタ」とカタカナ表記にした理由は、「腫れた」だと生々しさが表現されてしまうので、それを和らげる意味があったのではないかと思います。また、カタカナ表記することにより、「晴れた」などをイメージさせることもでき、想像する余地が広がる要素もあるのではないかと解釈しています。
 



 さて、最後に『秒針を噛む』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiE(E5) 、【裏声最高音】hiE(E5)でメロディーが構成されております。一般的な女性の音域より高いです。

 地声最高音hiEですが、以前レビューしたSuperflyさんの『タマシイレボリューション』(【地声最低音】mid2A(A3) ~【地声最高音】hiE(E5) )と同じ高さです。Superflyの越智志帆さんはパワフルな歌声ですが、逆にACAねさんはシンガーソングライターのYUIさんのような柔らかさが残っています。

 このhiEについてですが、一つは裏声を駆使して対処するという方法が考えられます。ただ、すべての箇所を裏声で対処すると、恐らく原曲のニュアンスが大きく変化してしまうと思います。歌詞全体で言えば、 

「★hiB[ぼ]hiC#[くっ][て][ いる]hiE[の]hiD#[か]hiB[な?](Cメロ)」の部分は裏声で歌っても違和感が無いと思います。ただ、サビの部分はなるべく地声で歌いたいところです。

 高い音階の発声が難しい場合はキーを下げるのが無難だと思います。原曲から3~4程度下げるとかなり歌いやすくなります。この場合、最高音がhiC#,hiC辺りに設定されます。ただ、これ以上キーを下げると逆に低音部が辛くなりそうです。一般的な音域で、普段歌い慣れていない女性はhiB,hiC辺りがボーダーラインの一つになると思います。ゆえに、別の曲で歌い慣れて、『秒針を噛む』(キー下げ)にチャレンジするのが良いと思います。
管理人プロフィール

もりっしー

北九州市近郊に在住するギター初心者。

「気になる歌の音域データ、感想」を述べていくブログです。

【好きなもの】音楽(特に80年代~のポストパンク、邦楽ロック)/漫画/地理/炭酸飲料

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