『fade』(04 Limited Sazabys)の音域

★ねえ既にm2G[超]え[て]m2G#[る線]　目をは[な]さ[ない]G#[でね]【Aメロ】

★m2G#[耳を]hiA#[そ][ば]立[て]て　そっと連れてってね

★聴き飽きた音hiA#[に]そろそろ 蓋をしてみてm2G#[は]どうだろう【Bメロ】
★意地にm2G#[なっ]ていたのは　自分と気付けよ

★君hiA#[は]hiC–hiC#[き[み]の[ま]ま]　そのA#[す]C–C#[き[ま]に[ぼ]く]を入[れて]よ【ラストサビ】


　まず、『fade』（フェード、フェイド）についてです。この楽曲は、2021年に4人組ロックバンド・04 Limited Sazabysによりリリースされたシングル作品です。この楽曲は『just』との両A面シングルであります。
　フォーリミは、同シングルのために架空の運送会社「Yon Express」を設立、通常の小売店を介さず、バンドとリスナーを直接結ぶ形でシングルCDが販売されております。タオルやTシャツなどのバンドのグッズも一緒に入手できるということで、ファンにとっては堪らない企画ではないかと思います。最新のシングル曲ということで、アルバムなどには未収録ですが、ストリーミングなどでも配信されております。

　『fade』はアップテンポのロックナンバーです。頭サビで楽曲が始まり、AメロBメロサビへと展開していきます。1番サビが終わると、間奏が入り、Ｂメロラストサビと展開します。こうしたこともあり、演奏時間が3分弱と非常にコンパクトです。こうした短い尺で1曲を構成する形は、フォーリミらしい展開であると思います。


　最近は、ストリーミングなどで様々な音楽を聴く習慣も根付いております。また、ユーチューバーなどをはじめ多くの人が草の根レベルで創作・表現活動を行っており、私達もそれを消費していきます。こうした背景もあり、「時間的価値やタイムパフォーマンスが重視される時代になっている」という主張も多くなされております。。

　フォーリミ自身はハードコア系の楽曲のスタイルなどもあり、必ずしもそうしたトレンドを考慮して楽曲を作っているわけではないと思います。ただ、最近は、J-POPなどの楽曲でも短い尺の作品が増えているように感じます。


　『fade』の声域的な特徴についてです。同曲はサビでhiD#が登場する等、男性としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。音域自体はそこまで広くないので、キー調整は可能です。ただ、元々のキーが非常に高いので、男性の場合はキーを下げるよりも「キーを上げて1オクターブ下を歌唱する」方が分かりやすいかもしれません。声域的には女性の方が原キーチャレンジしやすいです。


　最後に『fade』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)～【地声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては極めて高いです。以下、見てきます。

　まず、地声最低音mid2A#はBメロで登場します。この辺りは、発声すること自体は男性でも難しくないと思います。ただ、男性曲で最低音がmid2A#辺りになると、ほぼ「キーが高い男性曲」となります。

　当ブログでは、これまでに1000曲ほど音域調査をしておりますが、その中で1オクターブに満たない声域で歌メロが作られている楽曲というのは、数える程度しかありませんでした（今度正確に調べてみても良いかもしれません）。よって、最低音がmid2A#になると、相当高い確率でhiA#以上が最高音になります。


　一方、地声最高音hiD#については、各サビで1回ずつ登場します。曲全体では3回登場し、またhiC#とhiCがコンボになって何度も登場します。一般的な男性に場合は、キーを下げた方が歌唱しやすいです。ちなみに、声域的には女性の方が原曲キーで歌唱しやすいですが、人によってはキーを下げてもよいと思います。


　『fade』は音域自体はそこまで広くないですので、キー調整は比較的しやすいです。ただ、先にも述べたように、一般的な男性の場合は、キーを下げるよりも「キーを上げて、1オクターブ下のレンジで歌った」方が手っ取り早いかもしれません。また、キー調整するにしても、原曲のような表現をするためにはしっかり歌い慣れておく必要があります。その辺りも踏まえて、練習に励んでください。

　ちなみに、同曲を原曲キーで歌唱する場合は、hiD#やhiC#といった男性としては相当高いレンジをしっかり歌いこなす必要があります。よって、原曲キーの場合は、声が極めて高い男性向け、もしくは女性向けといえます。女性でも高音域が苦手な方は、キーを下げた方が歌いやすいかもしれません。

　『fade』はアップテンポんのバンドナンバーであり、カラオケなどでも歌いやすいと思います（難易度はべつとして）。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。女性などにもお奨めです。