『あぁ、もう。』(Saucy Dog)の音域 [2021年の作品]

★うm1B[だ]う[だ]してたら　m1D#[もう]ちょっと【2番Aメロ】

★ウザいよm2G#[なぁ] とかG#–hiB–hiC#地[そ[ん[な]事G#[ば]っか【サビ】 

★hiC#地–hiB[恋]は]もhiA–B[う[もく]、B–hiC#[気が付い[た]あたしは【ラストサビ】

【補足】mid2G#～hiC#を含むフレーズ一覧

★だm2G#[な]んて そm2G#–hiA[う[ぞ]う]するのもイヤ【Bメロ】

★ひび割れhiC#裏–hiB[た]が]m2G#[め]んなぞっG#[て]【サビ】

★(嫌われた？って)ひm2G#–hiA–hiB[が[い[も]G#–A[う[そ]う]
★m2G#–hiA[かん[が]え]てしまうんだ

★ あぁ、浮かんで沈んm2F#-m2G[でい[そ]がし]い[わ]【Cメロ】
★いさm2G#[ぎ]hiC#–hiB[よ]く]G#[お]ぼれてやれ

★（鼻歌でも歌って）かhiA–m2G#[み]を[切]hiB[り][に]行くの【ラストサビ】

　まず、『あぁ、もう。』についてです。この楽曲は、2021年に3人組ロックバンドSaucy Dogによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルであり、現在アルバムには未収録です。
　『あぁ、もう。』は配信と同時にSaucy DogのYouTube公式チャンネルでミュージックビデオが公開され、2022年3月現在、450万回以上の再生回数を記録しております。以前に取り上げた人気曲『シンデレラボーイ』(過去記事)などもそうですが、最近、サウシーの新曲は再生数は大きく伸びるようになっており、バンドの勢いを感じます。

　『あぁ、もう。』は森永製菓の菓子ブランド「DARS（ダース）」のコラボ楽曲となっており、また年始のスペシャルドラマの主題歌としてタイアップも付きました。こうした点においてもバンドの勢いを感じます。ミュージックビデオでは森永のDARSが登場しております。


　『あぁ、もう。』の音域的な特徴についてです。同曲は、地声最高音でhiC#が登場するなど、男性曲としては高いレンジで歌メロが作られております。Saucy Dogの作品は高音域が高いだけでなく、低音域も低めであり、全体として音域がかなり広くなる傾向にあります。この『あぁ、もう。』にもついても、mid1B,mid1Dなどが登場し、男性曲としては低音域も低めであります。こうした特徴のため、キー調整をしたとしても、一般的な男性にとっては手を付けにくい楽曲といえます。女性が歌う場合にも難しさがあります。


　最後に『あぁ、もう。』の音域についてですが、【地声最低音】mid1B(B2)～【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べて高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1Bについては、2番のAメロで登場します。ここは男性の音域としても低めであり、低音域が苦手な方は歌いにくく感じられるかもしれません。また、女性の音域から見るとかなり低いです。そのため、女性が原曲キーで歌う場合、低音がハードルになります。

　次に、地声最高音hiC#については、サビを中心に登場します。登場回数は5回程度です。このhiC#は男性としてはかなり高いですので、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、同曲は、音域自体がかなり広いため、キーを下げたとしてもある程度高音域が得意な人向けの作品となります。その点で難易度が高く、歌える人が限定されやすい曲ではないかと思います。


　『あぁ、もう。』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ただ、繰り返し申していますが、全体の音域がかなり広いため、歌い慣れた人であっても難しい部分があります。キー調整をするにしても高音域がある程度得意な方向けの作品です。ビギナーの練習曲としてもあまり向きません。その点は留意しておいてください。

　『あぁ、もう。』を原曲キーで歌唱する場合、hiC#などをしっかり歌いこなせる力が求められます。私なりの印象ですが、hiC#辺りは少し裏声気味に歌っても違和感は大きくないのではないかと思います。ただ、hiC#以外にもhiA,hiBといった高い音が地声で登場します。そのため、「高音域が(非常に)得意な男性向け」楽曲といえます。
　ちなみに、女性が歌う場合は、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。音域自体がかなり広い作品ですので、広い音域を使いこなせる歌い慣れた人向けです。ただ、あくまでカラオケなどで楽しく歌う場合は、低音域が少し曖昧になってもよいのではないかと思います。

　『あぁ、もう。』は音域が広く、高いレベルで歌いこなすには、人を選ぶような作品と私は分析しました。ただ、メロディーなども非常によく、歌いこなせると非常に映えると思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。