『全方向美少女』(乃紫)
【地声最低音】mid2A(A3)
★m2B[Are u] m2A#[rea]dy]?【Aメロ】
★m2F–F#[せ[んねん]の[こ]い]も冷めちゃm2A[う]わ
★m2B[正]面で見てm2F#[も] m2A#[よ]こから見てF#[も]【サビ】
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で20回超
★m2F#[愛]と妬みを足して F#–F^hiA地[嘘]と[な[み]だ]で割れば【Aメロ】
★m2A[し]たから見てm2F#–hiA[も[い]い]おん[な]でこ[まっちゃ]う【サビ】
★君m2F#–hiA[は[全]方]向[美]少女 ねぇこ[まっちゃ]う
【裏声最高音】hiC#(C#5) ※Bメロやサビで登場
★運命なんてhiA[生ま]れた日よりえhiC#裏–A[らん]だ]服[で]決まるもの【Bメロ】
★妬みhiA[嫉]みも全部hiC#裏–A[愛]と]しA地[て]受[け]取るよ【サビ】
まず、『全方向美少女』についてです。この楽曲は、2024年に女性シンガーソングライターの乃紫(noa)さんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で最新シングルであるため、アルバムには未収録です。
さて、『全方向美少女』はTik Tokを中心としたSNSで大きく話題になっており、最近はストリーミングでも上位にランクインし始めています。私自身も視聴してみたのですが、歌詞が非常によいと感じました(乃紫さん楽曲は素敵な歌詞が多いです)。今後、ミュージックビデオが制作・公開されるなどすると、一層注目されると思います。
『全方向美少女』はアッパーバンド曲で、歌メロはAメロBメロサビと展開します。ただ、従前のJ-POPによく見られるようなAメロ⇒Bメロ⇒サビと盛り上がっていくタイプではなく、Aメロ~サビまで安定した声域で歌メロが展開されます。ノリのよいバンド曲ですが、声域がそこまで高くない分、少し落ち着いた印象があります。作詞作曲は乃紫さんによりなされました。
『全方向美少女』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。原キーで歌唱可能な方も多いと思いますが、音域もそこまで広くないため、キー調整もしやすそうです。
同曲はAメロ~サビまでの間に歌メロが大きく上下せず、中高音についてはmid2E~hiA(裏声はhiC#)といったレンジで歌メロが展開されます。最近のJ-POP女性曲としては高音が控えめであり、中音域が非常に多く見られます。そのため、標準的な音域の女性でも原キーで歌唱することも可能そうです。一方、「高音域が非常に得意な女性」などは若干キーを上げるのもよいかもしれません。
同曲を男性が歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原キーから4つ程度下げるとよいのではないかと私は推測しております(乃紫さんの歌唱ニュアンスなども考慮してます)。ちなみに、今回は「高音域が非常に得意な男性」だと原キーでの歌唱も可能そうです(キーを少し下げるとより安定すると思いますが)。
最後に『全方向美少女』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内(J-POPの女性曲としては低め)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2AはAメロやサビで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。高音域が得意な女性などは少しキーを上げるのもよさそうです。
次に、地声最高音hiAはAメロ~サビまで広く登場します。登場回数は大体20回超です。この辺りは女性の音域の範囲内です。hiAなどの音階は、歌い慣れていない女性だとスムーズな発声が損なわれる可能性があります。ただ、比較的克服しやすいレンジですので、少しずつ練習を重ねてみてください。
『全方向美少女』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。今回の楽曲は音域自体もそこまで広くなく、J-POPの女性曲としても高音域がやや控えめです。そのため、キー調整の融通は利きやすく、個人的には練習曲・カラオケなどに向きやすいのではないかと分析しました。
同曲は全体としてメロディーも分かりやすいですが、一部微妙な半音の移動があります。そのため、音程を正確に歌おうとすると、少し気を使う必要があるかもしれません。ただ、私個人としては、そこまで厳密に音程に気を使わなくても楽しめる曲でもあると分析しています。
『全方向美少女』を原曲キーで歌唱する場合、地声ではmid2E~hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。この辺りは女性の音域の範囲内であり、Aメロ~サビまで広く登場します。ただ、J-POPの女性曲としては高音が控えめでもあります。また、低音域については、mid2Aなどが一部で登場します。
こうしたことを踏まえると、「標準より低め~ある程度高音域が得意な女性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。「高音域が得意(or非常に得意)な女性」なども原キーで歌えなくはないと思いますが、場合によってはキーを上げるのもよさそうです。
【まとめ】
①Aメロ~サビまで中音域が多い(地声音域は1オクターブと広くない)
②原キーだと「標準より低め~ある程度高音域が得意な女性」などに合いそう
③キー調整もしやすく、カラオケなどに向く
④メロもおおむね分かりやすい(一部微妙な半音移動があるが)