『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』(TM NETWORK)

【地声最低音】mid1E(E3)
★You m1G[be]long [to] me サヨナ[ラ言m1E[え]な[くて]【Aメロ】
★m1F#[ああ] [メ]ビウスの[輪m1E[か]ら]【Bメロ】
【地声最高音】mid2E(E4) ※全体で6回程度
★m1F#[抜]け出せなm2E–m2C#[く]て]【Bメロ】
★m1F#[か]がやきを消m2E–m2C#[さ]な]いで【サビ】
【裏声最高音】hiA(A4) ※全体で1回
★越えて m2D[Be]yond m2G裏–hiA[the [time]【ラストBメロ[+3]】
【補足】mid2Dを含むフレーズ一覧
★いm1G[つ]ま[で]も 抱き締めm2D[た]かっ1G[た]【Aメロ】
★m2C#–m2D[平[和より自由]より]正しさより【サビ】
★ああ もういm2D{ち]度君に 巡り[会]えるなら【ラストBメロ[+3]】
まず、『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』についてです。この楽曲は、1988年に3人組バンド・TM NETWORKによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発売された『CAROL 〜A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』に初収録されました。同アルバムはロングヒットを続け、オリコン調査では60万枚を超え、最終的には100万枚を超えるヒットを記録したそうです。当ブログで取り上げた『STILL LOVE HER (失われた風景)』(過去記事)なども収録されています。
さて、 『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』はアニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌として書き下ろされました。楽曲の質も相まって、同曲は20万枚を超えるヒットを記録しました。また、同曲は2025年にテレビアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第11話では挿入歌として改めて注目を集めました。2025年6月25日公開のBillboard JAPANダウンロード・ソング・チャートで週間1位を記録しています(ビルボードより引用)。
『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ一般的な男性の音域の範囲内で歌メロが作られています。標準的な音域の男性が原曲キーで歌唱可能な楽曲です。
同曲はABメロ⇒サビと歌メロが盛り上がっていき、歌メロの声域も少しずつ上がります。ただ、最高音がmid2E程度であるため、J-POPの男性曲としては比較的取っつきやすい中高音となります。また、最低音についてはmid1E等が比較的多いです。こうした点を考慮すると、「標準より低めの音域の男性」などにもマッチする曲だといえます。逆に、「高音域が非常に得意な男性」については少し歌いにくい可能性もあります(場合によっては少しキーを上げてもよい)。発声は地声ベースですが、最終盤に1度だけ裏声(ファルセット)が登場します。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。同曲は、2019年に歌手の森口博子さん、2020年には玉置成実さんがカバーしております。2人はいずれも原曲キーから7つ高いmid2B(B3)~hiB(B4)、裏声hiE(E5)のレンジで歌唱しています。この辺りが一つの目安になると思います。低音が得意な女性の場合はもう少し低いレンジで歌唱してもよいかもしれません(原キー+4~5程度)。
最後に『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】mid2E(E4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1EはAメロやBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、今回は登場回数がそれなりに多いため、低音域が苦手な方だと若干歌いにくい可能性もあります。「高音域が得意な男性」などは少しキーを上げることを選択肢に入れてみてもよいかもしれません。
次に、地声最高音mid2EはBメロやサビで計6回登場します。このmid2Eに次ぐ地声高音としてはmid2Dがピークとなる場面が全体で23回程度登場します。こうした点を考慮すると、おおよそ一般的な男性の音域の範囲内といえます。「標準より低めの音域の男性」なども原キーが選択肢に入ってきますが、場合に寄っては若干キーを下げてもよいかもしれません(mid2Dの回数が少し多いため)。 その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。
『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』は比較的キー調整がしやすく、歌い慣れた人であれば自分が得意とするレンジに調整することができそうです。今回は地声音域が1オクターブと広くないため、ビギナー向けの調整もある程度可能であると私は想定しています。ただ、キー調整をしたからといって、直ちに原曲のような歌唱が出来るわけではないので、弛まぬ練習を継続したいです。
今回の楽曲はメロやリズムなどは比較的わかりやすいです。ただ、今回の楽曲は、Aメロ[Am]⇒Bメロ[F#m]、サビ⇒Aメロの場面で転調しているため、音程を取るのが苦手な人は注意したいです(比較的克服しやすいと思います)。音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケなどにおススメです。
『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』を原曲キーで歌唱する場合、mid2C#~mid2Eといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回は全体的にmid2D辺りが多く、Bメロとサビの一部でmid2Eが登場します。この辺りは男性の音域の範囲内であり、J-POPの男性曲の中では比較的中高音が控えめです。低音についてはmid1Eで標準的ですが、登場回数が多いため、人によっては少し歌いにくい可能性があります。
こうした点を考慮すると、「標準より(やや)低め~高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が非常に得意な男性」についても原キーで歌唱しうると思いますが、人によっては少しキーを上げるのも選択肢です。
【まとめ】
①Aメロは中低音中心で、Bメロ⇒サビと盛り上がる(サビの高音は控えめ)
②原キーだと「標準より(やや)低め~高音域が得意な男性」などに合いそう
③キー調整もしやすい。メロも分かりやすくカラオケや練習曲向き
④Aメロ⇒Bメロで転調してるので、慣れないうちは音程に注意