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『ALIVE』(X JAPAN)の音域

こんにちは。今回はX JAPANの『ALIVE』(1988)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。なお、今回は2分20秒あたりから始まるセリフのようなパートは音域調査から除外しています。ただ、この場面を含めたとしても、基本的な音域傾向は変わりないです。


『ALIVE』(X JAPAN)
『ALIVE』(X JAPAN)の音域







【地声最低音】mid2B(B3) 

m2B[The] hiBA[fight] is] over【アウトロ[Gメロ]】


【地声最高音】hiE(E5) ※全体で1回

hiC#[Oh!] show [me hiE[please]【Dメロ】


【補足】その他の中高音(hiA#hiD#位)

m2G#[I’m] hiA#[wande]ring A#[the] [town] all [light] A#[off]【Aメロ】
m2G#[Don’t know] m2C#[where] I’m lea[ving] for
hiA#hiB[I can’t see all a[round] me]【Bメロ】
hiA#hiBhiC#[Talk [to [me] if [some[one]B [is] in [this] B[dark]ness]
m2G#[Is this the wall] of [my hiA#[heart]【Cメロ】
hiA#[For long time I’ve been] sear[ching] hiC#[fo]r] my [way]
★E[very [day]hiA#hiB B[I] [for[bear]B to]【Dメロ】
★fall hiA#hiB[the [tears] [don’t hiC#B[wanna] be] down]
hiB[Is] this BhiC#[my [life]
hiA#[Oh oh oh] [Dead] or a[live], No [place hiB[to] run]【Eメロ】
hiB[Get] it [settled once C#hiD#D[and [for] all]
hiD#地C#[Give my] heart]  A#[fini]shing [blow]【サビ】
hiBhiC#[If I [could] on([ly [turn] my [back])C#hiD#
★(Let me do) hiA#[screa]ming A#hiC#[hi[g]h]
★At this time I can’t go hiB[back] 【2回目Aメロ】
★The mad rain had hiA[gone] past over me 【アウトロ[Gメロ]】
hiBhiA[No]w] I’m alive


 まず、『ALIVE』についてです。この楽曲は、1988年にロックバンドX JAPAN(当時のバンド名は「X」)によりリリースされたアルバム『Vanishing Vision』に収録されています。同アルバムには、『SADISTIC DESIRE』(過去記事)、『KURENAI』(『紅』(過去記事)のアレンジ違い)といった楽曲であるが収録されています。

 『ALIVE』はアルバムの1曲として収録されているバラード曲であり、バンドとしては初めてピアノが取り入れたられた楽曲です。ただ、J-POPの楽曲と比べると、メロの種類が多く、その点でやや複雑な構成になっています(メロ自体は美しい)。演奏時間も8分超と長いドラマティックな楽曲です。作詞作曲はピアノ&ドラムのYOSHIKIさん、編曲はバンドによりなされました。


 『ALIVE』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
 今回の楽曲は、全体的に中高音寄りの声域であり、サビではhiD#やhiC#がコンボとして登場します。低音域についても男声としてはかなり高いため、人によっては1オクターブ下のレンジで歌唱することが可能な曲です(原曲とは違うニュアンスになりますが)。こうした特徴から、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。中高音としては大体hiA#~hiB辺りが非常に多く見られます。

 女性が同曲を歌唱する場合、人によっては原曲キーがマッチする可能性もあります。ただ、今回はサビを中心にhiD#などがよく登場するため、高音が得意でない人だとロック調のキンキンとした発声が不可欠になります。そうした歌い方に慣れてない人はキーを下げるのもよいと思います。逆にロック的な発声が得意であれば、標準的な音域の女性等でも合う可能性があります。その辺りは実際に歌唱して、試してみてください。音域的には女性の方がマッチしやすい曲です。



 最後に『ALIVE』の音域についてですが、【地声最低音】mid2B(B3)~【地声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2Bは終盤で登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、男性曲としてはかなり高い低音になります(女性曲の最低音くらいに高い音階)。

 次に、地声最高音hiEはDメロで1回だけ登場します。このhiEに次ぐ地声高音としては、hiD#がピークとなる場面が全体で22回、hiC#が22回、hiBが27回、hiA#が40回弱など登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。


 『ALIVE』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は女声曲と近似するほど高い声域になるため、一般的な男性が歌いやすいレンジに調整するには多くのキー下げが必要になります(原キーから7~8つ下げる)。そのため、違和感などを覚える人も多いかもしれません。
 今回の楽曲はメロディー自体は比較的分かりやすく、リズムなども取りやすいです。音域がマッチするのであれば練習曲などにもよいと思います。ただ、今回の楽曲は演奏時間が8分を超える長尺であるため、その点が一つのハードルになるかもしれません。ただ、全体的にメロディアスで、歌のよさが活きやすい作品です

 『ALIVE』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiD#(一部でhiE)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はhiA~hiC#辺りが多く、またサビなどでhiD#などもよく見られます。間奏が長いため、ボーカルが休憩しやすい点などを考慮しても男性曲としてはかなり高いです。
 こうした点を考慮すると、「女性」、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました。女性については個人差がありますが、ロック風の歌唱が得意な人だと合いやすいです。

【まとめ】

①演奏時間が8分超の長尺の曲。全体的に高い
②原キーだと「女性」「高音域が非常に得意な男性」などに合いそう
③一般的な男性に合うキー調整がしにくい
④メロやリズムは分かりやすい。音域が合うのであれば練習曲向き
⑤バラードなので歌は映えやすい。ただ、演奏時間が長いので注意

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コメント

  1. 名古屋のツチノコ より:

    おぞましい音域ですね
    女性曲より普通に高い

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます
      めちゃくちゃ高いですね
      この曲はかなり前に名古屋のツチノコさんがリクエストされたんですが
      最近別の方からも要望があったので記事にしました
      Xはやはりリクエスト多いです