『Blue Jeans』(HANA)の音域

こんにちは。今回はHANAの『Blue Jeans』(2025)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『Blue Jeans』(HANA)









【地声最低音】mid1E(E3)　

★I think m1G[I lost] m1F#[my last piece]【Aメロ】
★m1F#[何]か[が足り]て[無い日常に]
☆m1E–F#([未]だにまだ目が痛い [so] blind])
★Yeah, ハイヒールm2A[に]ワンピース【2番Aメロ】
★私のm2A–G–m1F#[とこへ [like a fan[tasy]


【地声最高音】hiA(A4)　※全体で25回程度（裏声っぽい場面もある）

★hiA[My] m2F#[hair] E[was] a mess【サビ】


【裏声最高音】hiA(A4)　※Bメロなど要所で登場

★All m2F#[ri]ght hiA裏[い]つ]も通りの [ni]ght, yeah【Bメロ】
★あhiA裏–m2F#–E[さ]ひ]が]昇[っF#[て]も]【Dメロ】



　まず、『Blue Jeans』についてです。この楽曲は、2025年に女性ダンス＆ボーカルグループのHANAによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとして発表されたのちに、CDシングルとしても発売されました。

　『Blue Jeans』はしっとりしたポップ曲です。Aメロはラップ調であり、Bメロサビはメロディアスな歌メロがが印象的であり、R＆Bでありながらミクスチャーロックのような印象もあります。作詞作曲はCHANMINAさん（作曲はyosuke“Dr.R”Sakaiとの共同）によりなされました。
　同曲はリリース以降大きな話題となり、2025年8月現在もストリーミングランキングでトップ5を維持し続けています。こうしたこともあり、今年を代表するヒット曲になる可能性を秘めていると私は感じます。HANAは『ROSE』（過去記事）なども人気を維持し続けております。今年を代表するブレイクミュージシャンの1組といえる思います。


　『Blue Jeans』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域の範囲内（J-POPの女性曲としてはやや低音に寄ってる）で歌メロが作られています。一般的な女性が原曲キーで歌唱しうる曲ですが、場合によっては少しキーを上げた方がよいかもしれません。
　同曲はAメロは中低音中心（1番Aメロが特に低い）で、Bメロサビで中高音がよく見られるようになります。1番のAメロはmid1E～mid1F#辺りが登場し、女性曲としてはかなり低音感があります。Bメロやサビはmid2F#やhiAといった音階が登場しますが、J-POPの女性曲としては中高音が控えめです。「低音が低めで、高音もそこまで高くない」ため、人によっては若干キーを上げた方がより歌いやすいかもしれません。逆に高音域が苦手な女性にとっては手を付けやすい可能性があります。
　今回の楽曲は複数人がボーカルを担当しています。そのため、ソロだと息継ぎがしにくく、余裕を持ちにくい傾向にあります。2人以上で歌唱した方がより歌いやすいのではないかと思います。

　男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲から2
～3つ程度下げてみてください。今回は「高音域が非常に得意な男性」だと原キーで歌唱可能かもしれません（息継ぎしにくいため、キーを少し下げた方がより余裕を持ちやすい）。



　最後に『Blue Jeans』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音期の範囲内（J-POP女性曲としてはやや低音寄り）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1Eは1番Aメロで登場します。この辺りは女性の音域としては低く、mid1F#とコンボになっているためかなり低音感があります。低音域が得意な人はは原キーでも良いですが、人によってはは少しキーを上げた方が歌いやすい可能性があります（特に「中高音域が得意な女性」はキー上げを推奨）。

　次に、地声最高音hiAは全体で25回程度登場します（大まかな回数です）。この辺りは女性の音域の範囲で、一般的な音域の女性が原曲キーで歌唱しやすいレンジになります。ただ、高音域が苦手な人などは「裏声のhiA」で歌唱するのもよいと思います。逆に「高音域が得意な女性」などは若干キーを上げた方がより歌いやすい可能性があります。


　『Blue Jeans』は低音域が低く、キーを下げる余地はほとんどありません。そのため、キー調整をする際はキー上げが中心になるのではないかと私は想定してます。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができると思います。音域がそれなりに広いため、ビギナーについては一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
　今回の楽曲はメロやリズムなどは比較的分かりやすいです。ただ、Aメロはラップパートがあるため、慣れてない人は注意が必要です。また、ボーカルグループの曲ということもあり、ソロで歌唱するとやや息継ぎが辛くなる可能性があります。原曲をしっかり聴いたうえで、意識的にブレスを入れていきたいです。全体的にメロがよく練習曲にもよさそうですが、息継ぎがしんどい場合は複数人で歌唱した方がより安定すると思います。

　『Blue Jeans』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#～hiAといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はmid2F#辺りが全体的に多く、BメロやサビでhiAが登場します。女性曲としてはやや控えめな高音です。低音については1番Aメロが低めであり、mid1E等が登場します。
　こうした点を考慮すると、「標準より低め～標準よりやや高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました（2人以上で歌った方が安定しやすい）。『ROSE』（過去記事）と比べると取っつきやすいとは思います。

【まとめ】

①1番Aメロは女性としては低い。中高音は標準的（orやや低め）
②原キーだと「標準より低め～標準よりやや高めの音域の女性」に合いそう
③「中高音域が得意な女性」はキーを上げた方がより歌いやすいかも
④Aメロはラップパートなので、慣れておきたい
⑤1人で歌う際は息継ぎが大変かも。理想を言えば2人以上の方が安定する