『懐かしい未来』(上白石萌音)、Natsukashii Mirai(Mone Kamishiraishi)
【地声最低音】mid1D(D3)
★懐かしい未来 ここはいつか 君と共に m1D[あ]るいた道【Aメロ】
★探してm2G[いた]答えはまた m1D[こ]の手をすり抜けm1F#[る]けど【Bメロ】
【地声最高音】hiD(D5) ※曲全体で5回程度
☆ふと、心を過ぎるhiD[けれど]hiC[ぉ]【サビ】
★hiC–hiD[悠遠の風[の]よ]hiB[うに]走れ【ラストサビ】
※☆の部分は裏声と地声の中間のようなニュアンス。各々歌いやすいように調整してください。
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場
★(もう二度とない)“いhiA[ま]”hiD裏[を]走れ【サビ】
【補足】hiA~hiCを含むフレーズ一覧
★きっと終わりm2G{じゃない] きっと終わりじゃ[なぁぁ]hiA[あい]【Bメロ】
★まhiC–hiB[だ見ていた]ぁい]そのけしhiA[き]が[ぁ]【サビ】
★(今を走れ) hiC[悠遠の風のよ]hiB[うに]
☆m2G[永遠は一瞬]hiA[のスト][ーリー]【2番サビ】
※☆の「ストーリー」は歌詞カードでは「物語」と表記されてます。
『懐かしい未来』(なつかしいみらい)についてです。この楽曲は、2022年に女優としても活躍される歌手、上白石萌音さんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルであり、また、最新曲であるため、アルバムには未収録です。
『懐かしい未来』は第100回全国高等学校サッカー選手権大会の応援歌として書き下ろされました。作詞作曲を男性シンガーソングライターの森山直太朗さん、編曲を河野伸(こうのしん)さんが担当されております。森山直太朗さんは、2021年にNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の主題歌である『アルデバラン』をAIさんに提供しており、そちらも大きな注目を集めております。
『懐かしい未来』はスローナンバーです。ピアノやストリングスなどもが用いられており、全体としてボーカルの良さが引き立つようなサウンドワークになっております。歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られており、AメロBメロの「静」、サビの「動」のように展開します。多くの人に馴染みやすい楽曲なのではないかと思います。
『懐かしい未来』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性としてはやや高いレンジで歌メロが作られております(「高め」としてもよいかもです)。また、AメロBメロ辺りは低音がかなり低いです。そのため、全体として広い音域が要求されます。メロやリズム自体は難しい部分は多くなく、その点では覚えやすく、親しみやすい作品といえます。ただ、音域自体が非常に広いため、歌い手の力量が求められます。
上白石萌音さんは歌唱力にも定評がある女優であり、今作でもそれが遺憾なく発揮されております。音域が合う方にとっては、表現面で参考になりやすい楽曲であり、歌っていて心地よいのではないかと私自身強く感じました。高校サッカーの公式チャンネルでは、上白石さんのスタジアムでのライブ映像が公開されております。こちらの動画も非常に参考になると思います。
最後に『懐かしい未来』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べて高めであり、低音も低いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1DについてはAメロやBメロで登場します。この辺りは女性としてはかなり低いレンジであります。高音域が得意な女性はキーを上げるのもよいと思います。
一方、地声最高音hiDはサビ・ラストサビで登場します。登場回数は5回程度です。この辺りは一般的な女性の音域としては高めであります。各サビで登場するhiDについてはミックスボイス感がありますので、裏声で統一してもよいと思います(【ふと、心を過ぎるhiD[けれど]hiC[ぉ]】などの部分です)。
一方、地声最高音hiDはサビ・ラストサビで登場します。登場回数は5回程度です。この辺りは一般的な女性の音域としては高めであります。各サビで登場するhiDについてはミックスボイス感がありますので、裏声で統一してもよいと思います(【ふと、心を過ぎるhiD[けれど]hiC[ぉ]】などの部分です)。
『懐かしい未来』は音域自体がかなり広いため、キー下げなどを行いにくい作品です。楽曲自体は非常に親しみやすいのですが、練習曲としてはやや使いにくいと私は判断しました。その点で、ある程度高音域が得意な歌い慣れた女性向けの楽曲だといえます。
『懐かしい未来』を原曲キーで歌唱する場合、目安としてですが、hiC辺りを地声で安定して歌いこなせる力が求められます(地声hiDも裏声で歌うと仮定してます)。hiCについては一般的な女性の音域の範囲内ですが、この楽曲ではサビを中心に登場頻度が高いです。また、器用な裏声の発声なども求められます。
原曲キーで歌唱する場合、「ある程度高音域が得意な女性(低音域も必須)」などが合いやすいです。親しみやすく、ボーカルの良さが活きやすい楽曲ですが、歌いこなすには力が求められます。
『懐かしい未来』は音域が広く、ある程度力量が求められる楽曲であります(歌える人も限られると思います)。ただ、この音域が合う人には非常に楽しめる作品ではないかと感じました。上白石さんの表現も非常によいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。