『EDEN～君がいない～』( Janne Da Arc ) の 音域

　まず、『EDEN～君がいない～』についてです。この楽曲は、２０００年にロックバンドJanne Da Arcによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年にリリースされた『D・N・A』（ディー・エヌ・エー）に初収録されました。同アルバムには、『RED ZONE』、『Heaven’s Place』、『Lunatic Gate』(過去記事)、『桜』(過去記事)いった作品が収録されております。同アルバムは、バンドのメジャー初のフルアルバムであり、７万枚以上のCD売上を記録しました。

　さて、『EDEN～君がいない～』はアッパーなバンド曲です。Janne Da Arcの特徴の１つのですが、キーボードのアレンジも目立っております。メロについてはサビの歌い出しで始まり、AメロBメロサビと展開します。作詞作曲はボーカルのyasuさん、編曲はJanne Da Arcと明石昌夫さん、秦野猛行さんによりなされました。明石昌夫さんはZARDやB’zなどのアレンジでも知られます。秦野さんはJanne Da Arcの他にL’Arc〜en〜Cielの楽曲のアレンジやサポートキーボードとしても知られております。


　『EDEN～君がいない～』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は男性曲としては低音域が高く、相対的に中高音域が頻出します。曲全体のほぼ全てのフレーズにmid2F#以上の中高音域が含まれており、男性曲としてはかなり高音感があります。高音域が得意な男性でもスタミナが不可欠になりそうです。音域的には女性の方が歌いやすいかもしれません。

　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、個人差はありますが、原曲キーがマッチするという人も一定数いるのではないかと思います。ただ、「標準的な音域～高音域が得意な女性」はキーを少し上げた方がより歌いやすいと思います。今回の曲は男性にとっては高いので、音域的には女性の方が歌いやすい人が多いと思います。



　最後に『EDEN～君がいない～』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)～【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1FはBメロで登場します。ただ、今回のmid1Fは歌い出しの瞬間的な音ですので、正確な音程にこだわらなくてもよいのではないかと私は推測しました。低音域としては、mid1G#辺りが安定して歌えると形になりやすいです。ただ、低音が男性曲しては高い分、相対的に中高音域が多く登場します。

　次に、地声最高音hiA#はサビを中心に登場します。登場回数は１０回程度登場します。このhiA#に次ぐ高音としては、mid2G#が曲全体を通して５０回以上登場します。こうしたことから、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから３つ程度下げてみてください。


　『EDEN～君がいない～』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。今回の楽曲は中高音寄りの楽曲で、音域自体はそこまで広くありません。そのため、キー調整に抵抗がないのであれば、非常に融通が利きやすい楽曲だといえます。
　一方、同曲は場面によってはリズムが取りにくそうなところがあります。慣れないうちは少しテンポを落として歌ってみるのもよいのではないかと推測しております。

　『EDEN～君がいない～』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#～hiA#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はmid2F#～mid2G#がかなり多く、最高音hiA#の楽曲としては相当高い印象です（ライブではキーを1つ下げることもあったそうです）。高音域が得意な男性であっても、スタミナが求められます。
　こうしたことを踏まえると、「高音域が（非常に）得意な男性」、「標準より低め～やや低めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。



【まとめ】

①サビ以外の場面も含め、全体的に中高音寄りの曲
②原キーだと「高音域が（非常に）得意な男性」に合いそう（要スタミナ）
③女性だと「標準より低め～やや低めの音域の女性」に合う可能性がある
④キー調整はしやすいが、少しテンポが難しいところがある