『ノット・オーケー』( あいみょん ) の 音域

　まず、『ノット・オーケー』についてです。この楽曲は、２０２３年に女性シンガーソングライターのあいみょんさんによりリリースされたシングル作品です。最新作であるため、アルバムには未収録です。ちなみに、あいみょんさんは、同年１２月にはCDシングルとして『あのね』がリリースされる予定だそうです。

　さて、『ノット・オーケー』はあいみょんさんの全国ツアーで披露され、その後配信でもリリースされます。タイアップなどはありませんが、私個人としてはシングル曲としては落ち着いた印象のある作品であり、歌詞なども耳に残ったので今回記事にしました。


　『ノット・オーケー』はミドルテンポのバンド曲です。どことなく中華感のあるシンセアレンジなどが印象的です。また、歌メロも歌謡曲風であり、私自身は中島みゆきさんなどを想起させられました。歌詞については、惰性になっている恋愛が描かれているのではないかと私は解釈しております。さくしさっきょくはあいみょんさん、編曲はは近藤隆史さんと田中ユウスケさんの共同でなされました。

　『ノット・オーケー』の音域的な特徴についてです。同曲はおおよそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。原キーで歌唱可能な方も多いもしれませんが、通常は少しキーを上げてもよいのではないかと私は推測しました。
　同曲は最近のJ-POP女性曲としては高音が控えめであり（mid2G#～hiA#程度）、逆にmid1F～mid1G#辺りの低音域が多く登場します。高音域が苦手な方などでも原曲キーがマッチする可能性があります。反面、高音域が得意な女性などは少し歌いにくく感じられるかもしれません。

　ちなみに、同曲を男性が歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。ただ、今回はmid2F～mid2G#辺りが高音の中心となるため、「高音域が非常に得意な男性」などは原曲キーでの歌唱が叶うかもしれません。その辺りは、各々実際に歌唱してみてください。



　最後に『ノット・オーケー』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)～【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内（J-POPの女性曲としては低め）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1FはAメロ～サビで登場します。今回はmid1F～mid1G#辺りの低音域の回数が多いため、女性曲としても低音感があります。そのため、「高音域が非常に得意な女性」などはキーを上げた方が歌いやすいかもしれません。

　次に、地声最高音hiA#はサビで登場します。登場回数は各サビで１回ずつ（計３回程度）です。今回は高音域としてはmid2G～mid2G#辺りが比較的多く登場し、J-POPの女性曲としては高音が控えめです。そのため、一般的な女性でも原曲キーでの歌唱が可能です。また、裏声などもそこまで必要ありません（使いたい人は使ってもよい）。


　『ノット・オーケー』は低音域が低いため、女性がキーを下げる余地はほとんどありません。今回は女性曲としてはやや高音が控えめであるため、通常はキーを上げる人が多いのではないかと私は推測しております。もし今回の楽曲で高音域が大変だと感じた女性は、男性曲なども選択肢に入れてみるとよいかもしれません。
　同曲はメロディーが分かりやすく、リズムもそこまで大変ではありません。そのため、音域がマッチするのであれば、練習曲としても使いやすいと思います。また、裏声などもあまりないため、歌い慣れないビギナーなどにもおススメしやすいです。低音域の練習などにも向くと思います。

　『ノット・オーケー』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F～hiA#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。一方、低音域でmid1F～mid1G#辺りが多く登場します。そのため、低音域もしっかり要求されます。私個人としては、低音域が得意な女性の方が有利に歌えそうな楽曲だと分析しております。
　こうしたことを踏まえると、「標準より低め～標準的な音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、個人差はありますが、「高音域が非常に得意な男性」なども原曲キーで歌える可能性があります。


【まとめ】

①J-POPの女性曲としてはやや中低音寄り
②原キーだと「標準より低め～標準的な音域の女性」に合いそう
③「高音域が非常に得意な男性」なども原キーで歌える可能性がある
④メロは分かりやすく、裏声も少ないため、練習曲にはおススメ（低音の練習にもよい）