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『ハート』( あいみょん )の音域[2021年の作品]

 こんにちは。今回はあいみょんさんの『ハート』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『ハート』(あいみょん)、Heart(Aimyon)
『ハート』(あいみょん)の音域






【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★伝えるることが難しいm1G#[こ]m1F#[と]【Aメロ】
★近くにいればいるm2F#[ほ]ど なんだかm1F#[む]ねが痛い


【地声最高音】hiD#(D#5)  ※曲全体で1回

☆今日も 貴方を想hiA#[っ]hiB[て]hiD#地[る]hiC#[ぅ]【2番サビ後半[Cメロ]】


【裏声最高音】hiD#(D#5) ※Bメロで1回ずつ

★さようhiA#[な]m2G#[らは][や] わがhiD#裏[ま]hiC#[ま][か][ら]ぁ?【Bメロ】


【補足】mid2G#(一部略)hiC#を含むフレーズ一覧

★帰m2F#[り]を待ってるわm2G#[た][し][いる]【Aメロ】
★ただhiA#[あ]m2G#[な]たの、あA#[な][た]の心A#[を奪]hiB[え]A#[たら][ぁ]【Bメロ】

★寒さm2G#[に][け][い]よう[な][く]hiA#[も][り]であA#[な][た]のことを【サビ】
★(自信のある恋ばかりじゃないけれど) 私のこの眼に嘘がhiA#[な]m2G#[い][と]
★わm2G#[か]って欲[し]い きっと これはhiB[こ]hiA#[い][のは]じまり

★(私の中溢れ出す愛情で) 締m2G#[め]付け[たい]【2番Aメロ】

★たまに怒らhiA#[せ]m2G#[た][し]てゆ[う柔不断]A#hiB[に[泣い]て]【2番サビ後半[Cメロ]】
☆あhiA#[な]hiC#地[た]hiBA#[を][ま]ら]せるてん[さ]いだね
★(ぬくもりで貴方のこと) 温めてあhiA#hiB[げ[ら]れる]m2G#[ぅ]【ラストサビ】

※☆で示される2か所は女性としては(やや)高い。他の★は標準的な高音域

 まず、『ハート』についてです。この楽曲は、女性シンガーソングライターのあいみょんさんにより2021年11月下旬にリリースが予定されているシングル作品です。既に配信曲としてストリーミングなどではリリースされており、MVも公開されました(本日(2021/11/12)が公開日だったようです)。最新曲ということもあり、アルバムには未収録であります。

 『ハート』は有生青春(ゆき あおはる)さんの同名漫画を原作としたテレビドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』のために書き下ろされました。主演は清野菜名さんです。同ドラマは、偽装結婚による夫婦を描いたラブコメディーであり、歌詞の中にもそうした内容が示唆されるようなフレーズがあります。
 昨年は、同じくドラマの主題歌になった『裸の心』(過去記事)が大きなヒットを記録したあいみょんさんですが、今回もそうしたヒットが期待されるのではないかと思います。あいみょんさんは、最近はドラマの主題歌として引っ張りだこの印象です。

 『ハート』はゆったりとしたテンポのラブソングです。サビまでは打ち込み、ピアノ、アコースティックギターといった形で作られております。あいみょんさんに関しては、これまで90年代のリバイバルといったバンド感のあるスタイルをイメージしておりましたが、本作のようにそれに縛られない作品も多くなっています。ただ、そうした中でも、歌詞やメロディー、ボーカルは相変わらず素晴らしいと感じます。

 『ハート』の声域的な特徴についてです。同曲は、大よそ一般的な女性の声域の範囲内(もしくはやや高い)で作られております。曲の中で2か所程度地声のhiC#、hiD#といった高いレンジが登場しますが、それ以外は高音域がhiA#、hiBといった程度であります。逆に低音部分は、mid1F#辺りになり、女性としてはやや低いです。ドラマの主題歌ということもあり、音域が広いです。全体としてメロディーがよく、ボーカルの良さが引き立ちやすい作品です。


 最後に『ハート』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiD#(D#5)、【裏声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の声域の範囲内(もしくはやや高い)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はAメロで登場します。この辺りは一般的な女性としてはやや低いレンジになります。登場回数はそこまで多くはないですが、高音域が得意な方などは少しキーを上げてもよいかもです。

 一方、地声最高音hiD#は2番サビの後半(もしくはCメロ)で登場します。曲全体で1回だけであります。ここは女性としてはやや高めになります。他にも同じくCメロでhiC#を含んだフレーズが1回登場します。この2か所については、女性としてはやや高いですので、場合によってはキーを下げてもよいと思います。また、『ハート』はゆったりとした作品ですので、地声hiD#の場面については、「裏声hiD#」で歌っても合いやすいのではないかと私自身は感じます(原曲では地声ですが)。


 『ハート』は低音部分に若干の余地があり、少しであればキー調整は可能です。歌い慣れた人であれば、合いやすいレンジに調整可能なのではないかと思います。ただ、元々の音域がやや広く、先に挙げたhiD#,hiC#を含む2か所はどうしても歌いにくく感じられる方も居られるかもしれません。この2回所以外はhiB,hiA#辺りが高音となっており、女性としてはそこまで高くないです。
 ジャンルにもよりますが、私なりの印象としては、「ドラマや映画の主題歌は一般的に音域が広めになる傾向」にあります(逆にアニメのOP曲などノリの良い楽曲は、そこまで広くないものが多いです)。今回の『ハート』もそうですが、Aメロ辺りがやや低めで、Bメロサビと盛り上がっていき、それにつれてボーカルも高音域が要求されるケースが多いです。

 『ハート』を原曲キーで歌唱する場合についてです。同曲は、地声のhiD#,hiC#を含んだフレーズがやや高いのですが、それ以外の場面ではhiB,hiA#といったフレーズが高音の中心であります。そのため、一部を除けば、高音域は比較的手を付けやすいです。メロディーなども親しみやすいですので、全体としてみると、歌い慣れた人には非常にアプローチしやすいのではないかと私は分析しております。

 『ハート』はゆったりとした作品であり、盛り上がるといった類の作品ではないと思います。ただ、メロディーや歌詞も良く、ボーカルの良さも引き立ちやすいナンバーです。音域も一部を除くとそこまで高くないといえます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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