なお、同曲はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルではMVが公開されておりません。よって、当ブログでも動画の添付は致しません。また、サビメロの【Baby Come Back!】は主旋律が分かりにくかったので、ライブでの演奏も参考にしました。その点を踏まえて、ご拝読ください。
『星空のディスタンス』(THE ALFEE)
【地声最低音】mid1F#(F#3)
★はm2F#[げ]しい風がいm1F#[ま]心にm2E–m2F#[舞[う]【Aメロ】
★みm2G[み]をかすめるのm1G[は]君のこm2F–G[え[か]【ラストAメロ[転調₊1]】
【地声最高音】hiA#(A#4) ※ラストAメロで2回
★2F–G–m2G#[泣[い[て][い]るhiA#–G#–G^[さ]け]ん[で]い]る想いはつのる【ラストAメロ[転調₊1]】
★m2G[Ba]by hiA#[Come] [Back]
【補足】mid2F#~hiAを含むフレーズ一覧
★サm2F#–m2G[ヨ[ナ]ラはhiA–G–F#[た]だ]い[ち]度]の過ちなのか【Aメロ】
★m2G[星空の]しhiA–2G–F#[た]のディス]タンス]【サビ】
★m2G–m2F#[燃]え]上がれ!愛のレG–hiA–F#[ジ[ス]タンス]
★この胸m2G–F#[に]もう]いちF#–G[ど[お]ぉ[お]ぉ]
★m2F#{Ba]by hiA[Come] [Back!]
★(あの街へ駆け抜けろ!)急げm2F[こ]のF–G–m2G#[あ[い[い]ぃ[い]ぃ]【ラストAメロ[転調₊1]】
まず、『星空のディスタンス』についてです。この楽曲は、1984年に3人組ロックバンドTHE ALFEE(ジ・アルフィー)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『THE RENAISSANCE』(ザ・ルネッサンス)に初収録されました。同アルバムは、シングル『STARSHIP -光を求めて-』なども収められております。アルバムは、カセットやLPなども含め、約30万枚のヒットを記録しました。
さて、『星空のディスタンス』はTHE ALFEEの17枚目のシングルとしてリリースされました(初期のALFIE時代を含め)。同曲は元々、デビュー当初の1970年代頃から存在していた曲だそうで、前作の『メリーアン』に続いて大きなヒットを記録します。バンドの地位を確固たるものにしていきました。
『星空のディスタンス』は50万枚を超えるヒットを記録し、当時としてはアルフィー最大のセールスとなりました(フィジカルとしては2番目の売上枚数)。また、リリースから30年以上経過した2016年にも配信部門で10万ダウンロードを達成し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。こうしたロングヒットの観点からも、アルフィーを代表する楽曲の筆頭と言えると思います。
『星空のディスタンス』はアッパーなロック曲です。歌メロはAメロサビと展開、終盤には転調し、キーが1つ上がります。ただ、転調後はサビではなくAメロが演奏される点が特徴的だと私は感じました。ちなみに、私なりの想像ですが、サビのメロは米国のロックバンド・イーグルスの『ホテル・カリフォルニア』をオマージュしているのではないかと考えております。作詞作曲はギター担当の高見沢俊彦さん(作詞はプロデューサーの高橋研さんの共同)、編曲はTHE ALFEEによりなされました。
『星空のディスタンス』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては、高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲はほぼ全てのフレーズにmid2F#以上が含まれており、全体的に高音感があります。そのため、相対的に高音域が得意な人が有利です。高音域が得意な男性でもある程度スタミナが要求されます。発声はほぼ地声ベースの歌唱になります。
ちなみに、同曲を女性が歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと思います。ただ、今回は最低音がmid1F#であり、低音域の登場頻度も低いため、原キーがマッチする女性というのも一定数おられるのではないかと私は推測しています。具体的には「標準より低め~やや低めの音域の女性」などは原キーなどが合う可能性があります。その辺りは実際に歌唱して微調整してください。
最後に『星空のディスタンス』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。今回はmid2A未満の音階が登場する場面が少なく、男性曲よりも女性曲に近い低音なのではないかと私は分析しました。そのため、個人差はありますが、女性が原曲キーで歌うこともある程度可能です(「標準的な音域の女性」はキーを上げた方がより合うと思います)。
次に、地声最高音hiA#はラストAメロで登場します。登場回数は2回程度です。このhiA#に次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で12回程度登場します。こうしたことから、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみて下さい(♭2~♭3)。
『星空のディスタンス』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができるといえます。今回の楽曲は音域自体はそこまで広くないため、ビギナー向けの調整も一応は可能なのではないかと私は分析しております。ただ、原曲のように歌いこなすには当然力量が求められます。弛まぬ練習を重ねて下さい。
『星空のディスタンス』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はほぼ全てのフレーズに地声のmid2F#以上の音階が含まれており、男性曲としてかなり高音感があります。反面、低音域はそこまで低くはありません。
こうしたことを踏まえると、「高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低め~やや低めの音域の女性」なども原曲キーがマッチする可能性があります。
【まとめ】
①Aメロ等も含め、全体的に中高音寄りの曲(原キーだと体力も必要)。
②原キーだと「高音域が得意な男性」に合いやすそう
③女性だと「標準より低め~やや低めの音域の女性」などが合う可能性がある
④音域はそこまで広くないので、キー調整はしやすい
コメント
リクエストした者です。音域調査ありがとうございます!!
hiA#の登場回数少ない割にこの曲めっちゃしんどいですよね…。曲のニュアンス的に裏声に逃げにくいのも難易度を上げる要因になってるのかなと個人的には思います。
名無しさんありがとうございます。
記事にも書いたのですが、
この曲はほぼ全てのフレーズにmid2F#以上が含まれていて
hiAも12回登場します。
そのため、見た目以上に体力的に辛い曲ですね。
ロックっぽいニュアンスなので裏声が使いにくい点もあると思います。
意外と女性の方が歌いやすいかもですね。
夏の王様みたいにmid2F#以上がサビで連発するとかならまだマシなんですが、メロから飛ばしてるのでヤバいですよね…。
本人(桜井賢さん)は還暦超えても原曲キーで歌ってるのが凄いなと思います。