『シャッターチャンス』(めいちゃん)の音域

　こんにちは。今回はめいちゃんの『シャッターチャンス』(2025)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

『シャッターチャンス』(めいちゃん)

【地声最低音】mid2B(B3)　

★m2B[わ]たF#–m2G#–hiA[し[を[愛]し]て]も[い]いG#–B[です]か]【サビ】
★m2B–m2F#[素敵[な]も[の]す[べ]て hiA–2G#[の]こ]してお[こう]【Aメロ】

【地声最高音】hiC#(C#5)　※ラストサビで1回

★hiA–G#[A]h] hiC#地[もっ]と]ぉ【ラストサビ】

【裏声最高音】hiE(E5)　※サビなどで登場

★今がhiE裏–D–hiB地–A–G#[シャッ]ター]チャンス]だ]ぞ]【サビ】
★m2E[そのま]まで[いいhiE裏[よ]【2番Aメロ】
★こんな世界もhiA地–G[あ]っ]てG[い]いよねそhiE裏[こ]がE裏[天]国

【補足】mid2G#～hiC#を含むフレーズ一覧

★hiA–2G#[Ah] Ah] A[今日]を]焼F#[き]付[け]てG#[更新]していこう【頭サビ】
★ほらこ2G#–hiA–hiB地[の[瞬[間][が]すべて
★2D#[消]え[な]い[ようm2E[に] [僕がhiB裏–A–G#[目]に]なる]【Aメロ】
★m2G#–F#[レン]ズ]がま[ば]た[き]を[繰G#[り]か]えす
★hiB裏–G#[Ah] Ah] B裏–G#–m2F#地[え]が]おに]ヤら[れ]た
★hiA裏–hiB^-2G#[揺[れ]て]い]る髪に焦A裏[がれ]て]【Bメロ】
★ここで時 m2G#裏–hiA–hiB[忘[れ[よう]
★いm2F#[き]をm2G#[呑ん]だ]ワンダーランド [Ah] G#[Ah]
★hiC#裏–B–A^[あ](り]が[とう]) hiA地–m2G#^[い]と[しい]き]みへ【サビ】
★hiA地–2G–F#[いらない]いらない]いらない]【2番Aメロ】
★いや今をm2G#–A–hiB[照[らし[て]【ラストサビ】

　まず、『シャッターチャンス』についてです。この楽曲は、2024年に男性歌手のめいちゃんによりリリースされたシングル作品です。同曲は、橋本悠さんの同名漫画を原作としたアニメ『2.5次元の誘惑』（にてんごじげんのリリサ）のオープニング主題歌として書き下ろされました。作詞はめいちゃんと田中秀典さん、作曲はめいちゃんとPRIMAGIC、編曲はPRIMAGICによりなされています。

　『シャッターチャンス』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
　今回の楽曲は頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビと展開します。サビが特に高いのですが、ABメロについても全体的に高く、mid2G#やhiA辺りの地声高音が要所で見られます。また、低音もmid2Bと男性曲としてはかなり高いため、相対的に「中高音域が得意な男性」の方が歌いやすい曲だといえます。音域的には女性曲と近似するため、女性が原キーで歌唱してもよいかもしれません（歌詞なども女性に合いやすい）。発声は地声ベースですが、要所で裏声が登場し、hiE等が見られます。

　女性が同曲を歌唱する場合、原曲キーがマッチするという人もおられると思います。具体的には「標準より低め～標準的な音域の女性」などは原曲キーを選択肢に入れてみてもよいと思います。今回は低音が高いため、「標準よりやや高め～高音域が得意な女性」なども原キーで歌唱しうると思いますが、得意な高音レンジを考慮するといくらかキーを上げるとより歌いやすいのではないかと私は分析しています。私なりの印象ですが、声質が明るい人の方が合いやすいと思います。

　最後に『シャッターチャンス』の音域についてですが、【地声最低音】mid2B(B3)～【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid2BはAメロやサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、mid2Bは男性曲としてはかなり高い高音になるため、相対的に中高音域が多く登場することが分かります。低音だけを見ると女性曲に近いです。

　次に、地声最高音hiC#はラストサビで1回登場します。このhiC#に次ぐ地声高音としてはhiBがピークとなる場面が全体で10回、hiAが22回、mid2G#が20回登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しています。一つの目安ですが、原曲キーから５～７つ程度下げてみてください。今回は間奏が短く、体感的に辛くなりやすいです。

　『シャッターチャンス』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。今回の楽曲は音域自体はそこまで広くなく、ビギナー向けの調整も可能だと私は分析しています（キー調整に抵抗がない人であればおススメ）。反面、男性曲としてはかなり高音寄りであるため、一般的な音域の男性が歌いやすいレンジに調整するために多くのキー下げが必要になります。そのため、違和感などを覚える人も多いかもしれません（男性の得意レンジと少し距離が遠いため、男性はキー調整が複雑になりやすい）。
　今回の楽曲はメロ等は比較的わかりやすいです。そのため、音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケにもおススメです。ただ、サビやBメロで裏声がよく登場するため、器用な裏声と地声の使い分けが不可欠です。明るい声質の人が合いやすい印象です（中性的な声質などもよいかも）。

　『シャッターチャンス』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#～hiC#（裏声はhiEまで）といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回は全体的にmid2F#～hiA辺りが多く、サビの要所でhiB等もよく見られます。低音がmid2Bとかなり高いため、その点でも高く感じやすいです（間奏も短く辛い）。
　こうした点を考慮すると、「高音域が非常に得意～女声域に近似するような男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低め～標準的な女性」なども原曲キーを想定してもよいと思います。

【まとめ】

①体的に中高音寄りの曲（女声域に近似する）
②原キーだと「高音域が非常に得意（or女声域に近似する）男性」向け
③音域的には女性の方が原キーで歌いやすい（明るい声質の人向け）
④メロがよく、練習曲やカラオケ向き（ただスタミナに注意）
⑤要所で裏声が登場するため、器用な発声は不可欠