『蜃気楼』(10-FEET)

【地声最低音】mid1C(C3) ※やや聞き取りにくい
★m1C[孤]独ささえも肯1G–F[定し[て]【Aメロ】
★m2D[つ]よくなっちゃっm1F[て]
★1G[カッ]コつけた[せm1F[な]かは滑稽に言い訳こぼし[た]
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で15回程度
★hiA–hiA#^-m2G[あし[た]は]来て]【Bメロ】
★hiA–hiA#[見失っ[ても]ぉ] m2G[遠くに]消hiA[え]ても]【サビ】
★A–hiA#^-G[繰り返し[の]日]々]も
★表A–hiA#[情[の]無い[日も]ぉ])
★A–hiA#^-2G[ま[た]お]な]じ夢[をA[見]て]いた
【補足】mid2F~hiAを含むフレーズ一覧
★笑ってみてm2D[も]ぉ(m2F–E[笑ってみても]ぉ])【Aメロ】
★m2E–m2F^-2D[あ[の頃]の[よ]うな])高]揚も[よ]わさも無くて
★hiA–m2G–F[日]々]に] [擦り切G–A[れ[て]【Bメロ】
★m2E–m2F[見え透いた優し[さ]が]綺麗で
★hiA–F[あ]あ] [僕は]ぁ ぎこち[な2G[いあ]さ]
★おm2F[ど]ろ[き]か[た]さ[えわ]す[れm2G[た]【ラストサビ】
★笑ってみてm2D[も]ぉ(m2F–E[笑ってみても]ぉ])【Aメロ】
★m2E–m2F^-2D[あ[の頃]の[よ]うな])高]揚も[よ]わさも無くて
★hiA–m2G–F[日]々]に] [擦り切G–A[れ[て]【Bメロ】
★m2E–m2F[見え透いた優し[さ]が]綺麗で
★hiA–F[あ]あ] [僕は]ぁ ぎこち[な2G[いあ]さ]
★おm2F[ど]ろ[き]か[た]さ[えわ]す[れm2G[た]【ラストサビ】
まず、『蜃気楼』についてです。この楽曲は、2012年にロックバンド・10-FEETによりリリースされたアルバム『thread』に収録されています。同アルバムには、当ブログでも取り上げたシングル『その向こうへ』(過去記事)などの楽曲が収められています。
『蜃気楼』はアルバムの1曲ですが、人気が高く、ライブでも頻繁に演奏されます。全体的にノリのよいロック曲ですが、サビメロなどはどこか切なさが感じられます。作詞作曲はTAKUMAさん、編曲は10-FEETによりなされました。
『蜃気楼』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高い(体感的には「かなり高い」でもよい)レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
今回の楽曲はAメロは中低音寄りであり、Bメロサビで中高音が連続します。ただ、低音については見た目ほどは低くなく、男性曲としてはやや高い方であると私は分析しています。サビはhiAやhiA#が連続するため、男性曲としてはかなり高音感があります。こうした点を考慮すると、中高音域が得意な男性の方が歌いやすい曲であるといえます。
女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度上げてみてください。ただ、今回の楽曲はmid1F~mid1G辺りが1つの低音の目安位となっているため、「標準より低め~やや低めの女性」などは原曲キーで歌っても合うかもしれません。その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。
最後に『蜃気楼』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的なかなり高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1CはAメロで登場します。このmid1Cは歌い出しの瞬間的な音であるため、あまり厳密な音程にこだわらなくてもよいと私は想定しています。低音については、大体mid1F辺りがしっかり歌えると形になりやすいです。
次に、地声最高音hiA#はサビを中心に計15回登場します。このhiA#に次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で24回登場します。また、mid2Fなどの回数も考慮すると男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3~5つ程度下げてみてください。
『蜃気楼』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、ビギナーなどはキー調整をしても一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
今回の楽曲は歌メロ自体は比較的分かりやすいです。音域がマッチするのであれば、練習曲やカラオケにもよいと思います。ただ、TAKUMAさんのようなパワフルな高音を歌うには力量が求められます(私もこうしたパワフルな高音は不得手です)。慣れないうちは、がなりなどを意識せずに、メロをしっかり歌うように意識してみるのもよいのではないかと思います。
『蜃気楼』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiA#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はABメロはmid2F辺りまでが中心で、サビを中心にhiA#やhiA辺りが多く登場します。低音はmid1F程度であり、男性曲としては高めの低音です。
こうした点を考慮すると、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました。また、「標準より低めの音域の女性」などもマッチする可能性があります。
【まとめ】
①Aメロで中低音が見られ、Bメロサビは中高音中心
②原キーだと「高音域が得意(or非常に得意)な男性」向け
③「標準より低め~やや低めの音域の女性」も原キーが合うかも
④メロなどは分かりやすく、カラオケ向き
⑤ただTAKUMAさんのようにパワフルに歌うには力量が必要