『瞬きもせず』(中島みゆき)、Mabataki mo Sezu(Miyuki Nakajima)
【地声最低音】mid1F#(F#3)
★m1F#[ま]ばたきひm2F#[と]つの[あ]いだの一生【Aメロ】
★僕たちはみm1F#[んな] m1G#[い]っしゅんの星
【地声最高音】hiC(C5) ※全体で1回のみ
★僕は誉める hiA–hiB–hiC^[き[み[の]知]らぬぅ君hiA[に]ついていくつでも【Cメロ[転調₊1]】
【補足】mid2G~hiBを含むフレーズ一覧
★裸すぎる獣m2F#–m2G#[た[ち]だ]【Bメロ】
★君を映すm2G#-hiA#–hiB[か[が[み]の]中 君[を]誉める歌はなくても【Cメロ】
★m2G#–hiA#–hiB[あ[の[ささ]や]かな[じ]んせいを【Dメロ】
★良くm2G#[は]言わぬ人もあ[る]だろ[う]
★裸すぎる獣たm2G–hiA[ちだ[か]ら]【Bメロ[途中から転調₊1]】
★息をすhiA–hIB–m2G[る[こ]とさ]え惜[しA[む]か]のように求めあう【Aメロ[転調₊1]】
まず、『瞬きもせず』についてです。この楽曲は、1998年に女性シンガーソングライターの中島みゆきさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、『Singles 2000』というシングルコレクションに初収録されました(バージョン違いは1998年のベストアルバム『大銀幕』に収録)。シングルコレクション『Singles 2000』はシングル『地上の星』の大ヒットに伴い、ロングヒットを続け、2019年に日本レコード協会よりミリオン認定がなされました。
さて、『瞬きもせず』は映画『学校III』の主題歌としてタイアップが付きました。CDシングルには映画で使用されたバージョンの音源も収録されておりますが、映画バージョンとシングルバージョンでアレンジや歌詞が若干異なっているようです。同曲は、CDシングルとしては大きなヒットにはなりませんでした。ただ、ベストアルバムなどにも収められているため、知名度は売上以上に高いのではないかと推測されます。
ちなみに、映画『学校Ⅲ』はリストラや再就職問題はじめ、職業訓練学校を舞台に人々の交流を描いた作品であります。そうしたこともあってか、『瞬きもせず』の歌詞も決して華やかではない人々に焦点が当たっており、その点で非常に印象に残りました。
『瞬きもせず』はミドルテンポのポップです。同曲のメロの構造は、AメロBメロサビというのを特定しづらい点が特徴的です(おそらく当ブログで【Cメロ】としている部分がサビなのだと思います)。ただ、全体としてメロディーがよく、見せ場が多いと私は感じました。また、楽曲の終盤では転調が行われ、キーが1つ上がります。カラオケなどでは注意したいところです。作詞作曲は中島みゆきさん、編曲は瀬尾一三さんによりなされました。瀬尾さんは中島さんの楽曲の多くのアレンジを担当しており、また吉田拓郎さん、長渕剛さん、徳永英明さんとも縁が深いアレンジャーです。
『瞬きもせず』の音域的な特徴についてです。同曲は、おおよそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。そのため、標準的な音域の女性が原曲キーで歌唱することも可能なのではないかと私は分析しました。
一方、同曲は全体的に歌メロの割合が高く、間奏が少ないです(1番終了時点で20秒程度挟まれるのみ、アウトロは長い)。キー自体は滅茶苦茶には高くないのもの、約5分間絶えず歌い続ける必要があります。そのため、体力的に少ししんどくなりやすいかもしれません。
同曲を男性が歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一方、今回はそこまで高音域が高くないため、「高音域が非常に得意な男性」だと原曲キーで歌唱することが可能かもしれません。ただ、先述のように歌メロが長いため、体力的には辛いと思います(「高音域が得意な男性」でもキー少し下げた方が安定しそう)。
最後に『瞬きもせず』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、人によっては低音域が若干歌いにくいかもしれません。具体的には、「高音域が得意な女性」などは少しキーを上げるのも選択肢に入れてよいと思います。
次に、地声最高音hiCは転調後のCメロで登場します。登場回数は1回のみです。このhiCに次ぐ高音階としては、hiBが全体で11回程度登場します。今回はJ-POPの女性曲としては決して高くはないですので、標準より低め~標準的な音域の女性でも原曲キーでの歌唱が可能そうです。ただ、高音域が苦手な女性などはキーを少し下げるのもよいと思います。
『瞬きもせず』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。また、逆にキーを上げることもでき、キー調整の融通自体は利きやすいと思います。音域が少し広いため、人によっては若干歌いにくく感じられる部分が出てくるかもしれません。
同曲のメロは全体的に分かりやすく、リズムが難しい部分も多くないです。そのため、キーが合うのであれば練習曲としては使いやすいと思います。
『瞬きもせず』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiCといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はAメロの一部とBメロはそこまで高くなく、CメロDメロ辺りが中高音中心になります。高音階ではhiA~hiB辺りがよく見られます。
こうしたことを踏まえると、「標準よりやや低め~標準的な音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。逆に、「ある程度高音域が得意な女性」などは少しキーを上げてもよいかもしれません。
『瞬きもせず』は全体的にメロディーが美しく、カラオケなどでも歌いやすいと思います。私個人としては歌詞も非常に印象に残った楽曲です。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
同じ1998年を代表する楽曲である
ロマンス/PENICILLIN
POISON/反町隆史
幸せな結末/大滝詠一
をリクエストします。特にPOISONに関しての記事が見てみたいです。
いずれもリストアップしておきます。
POISONは歌詞のネタとしてよく見ます。
この瞬きもせず、歌詞の世界観が素晴らしいです。
誰かについて悪く言ったり、反対に自分が悪く言われたり…
誰にでも共通する歌詞であるような気がします。
この歌はほとんど休みなく、かつ力強い歌唱が必要だと思うので、後半になるほど疲れます。
僕の大好きな「瞬きもせず」についての記載、ありがとうございます。
可能なら中島みゆきさんの誕生、with、たかが愛について記載していただけると嬉しいです!
リクエスト曲いずれもリストアップしておきます。
「誕生」「with」辺りは凄く好きです。
この曲は歌詞がいいですよね。私もすごく好きです。
25年前の作品ですが、今の時代にも合いそうです。
同曲はhiA~hiB辺りが高音で多いのですが
メロが休み夏く続くので、体力的に辛くなりやすそうですよね。
中島みゆきさんの「空と君のあいだに」をお願いします!
リストアップしておきます。
中島さんは他に2~3曲程度リクエストが来てるので
そちらとの兼ね合いになりますが、
なるべく早く記事にしたいです。