『いきどまり』(星野源)

【地声最低音】mid1D#(D#3)
★わm2C#[す]れらm1F[れ]ぬ のC#[ろ]いを1F–m1D#[い[ま]【Aメロ】
★きm1G#[み]に[あm1F{げ]る]
★はら はら 海1F#–m1F[ぃに[な]がれm1D#–F[ぇだ]す]【1回目サビ】
【地声最高音】mid2G#(G#4) ※2回目のAメロ以外は裏声っぽくもある
★まD#–F–m2F#–m2G#地[ち[が[い[だ]らけF地[の]や]さしさも【Aメロ】
【裏声最高音】hiA#(A#4) ※Aメロやサビで登場
★hiA#裏–m2G#^[き]み[の])m2D#地[お]ん[ど]ぉぉ【Aメロ】
★hiA#裏–2G#–m2F地[い]た]み]のA#裏–G#–F地[な]か]か]らD#[ぁ]【サビ】
【補足】mid2D#~mid2G#を含むフレーズ一覧
★嘘 m2D#地–C#[た]だ]【Aメロ】
★m2F#裏–m2F地–D#[わ]す]れ]な[いF地[よ]
★下m2G#裏–m2F#地–F[手]な]ぁ]
★嘘 ただ m2F#地–F–D#[燃]え]て]消[えF地[て]
★別m2F地–D#[れ]が] 窓[辺]を【Bメロ】
★m2F地#–F–D#[照]ら]し]ぃた
★戻れなm2D#–F–m2F#地[い[あ[の]日]々]が【サビ】
★はm1G#[ら]り[と] い[と]はm2D#[ほ]どm2F#地–F[け]ゆく]
★嘘 m2D#地–C#[た]だ]【Aメロ】
★m2F#裏–m2F地–D#[わ]す]れ]な[いF地[よ]
★下m2G#裏–m2F#地–F[手]な]ぁ]
★嘘 ただ m2F#地–F–D#[燃]え]て]消[えF地[て]
★別m2F地–D#[れ]が] 窓[辺]を【Bメロ】
★m2F地#–F–D#[照]ら]し]ぃた
★戻れなm2D#–F–m2F#地[い[あ[の]日]々]が【サビ】
★はm1G#[ら]り[と] い[と]はm2D#[ほ]どm2F#地–F[け]ゆく]
まず、『いきどまり』についてです。この楽曲は、2025年に男性シンガーソングライターの星野源さんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で最も新しいシングル曲です。同曲は、朝倉かすみさんの同名恋愛小説を原作とした映画『平場の月』の主題歌として書き下ろされました。
『いきどまり』はピアノなどが主体となったスロー曲です。全体的にメロディアスであり、多くの人の耳に残りやすい普遍性の高い作品なのではないかと思います。歌メロはAメロBメロサビのような構造がありますが、1番サビ⇒ラストサビ⇒Aメロと向かい曲が終焉を迎えます。最近のJ-POPとしてはシンプルであり、スロー曲でありながら演奏時間が3分程度と短めです。作詞作曲編曲は星野源さんによりなされました。
『いきどまり』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としてはやや高め~高めのレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的には若干キーを下げた方が歌いやすいと私は推定しています。
今回の楽曲は、全体を通してmid2D#~mid2F#辺りの中高音が多く登場します。高音が滅茶苦茶に高いというわけではないですが、「サビの回数に比して中高音の回数が多い」ことなどを考慮すると標準よりやや高め(体感的には「高め」くらいかも)だと私は推定しています。「中高音寄りの声域の男性」の方が原キーに合いやすいですが、「高音域が非常に得意な男性」の一部は若干キーを上げてもよいかもしれません。その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。
今回は要所で裏声が登場するため、地声と裏声の器用な使い分けが不可欠です。ただ、全体的にしっとりした作品であるため、「裏声が得意な男性」などは原曲以上に裏声を多用して歌唱するのも合うのではないかと私は分析しています(裏声を多用すれば、一般的な音域の男性でも歌唱しうる)。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです(低音でmid1D#等が登場するため)。一つの目安ですが、原曲キーから3~6つ程度上げてみてください。男性曲としてはやや低音が高いため、「低音が得意な女性」などは原キーでも歌えなくもないですが、それでも若干キーを上げた方がより安定するのではないかと私は推定しています。
最後に『いきどまり』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)、【裏声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、やや高め~高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1D#はAメロやサビで登場します。登場回数は4回程度です。このmid1D#に次ぐ低音としてはmid1Fが登場します。こうした点から、男性曲の低音としてはやや高いと私は推測しています。
次に、地声最高音mid2G#はAメロで計4回登場します。ただ、このmid2G#については、若干裏声っぽくもあるため、高音域が得意でない人は「mid2G#は裏声(ファルセット)で統一して歌う」というのもよいかもしれません。このmid2G#に次ぐ地声高音としてはmid2F#がピークとなる場面が全体で10回、mid2Fが16回、mid2D#が15回登場します。星野さんの発声や曲のテンポなどを考慮すると、男性の音域としてはやや高い(もしくは「高め」)と私は判断しました。一般的な音域の男性が原曲キーで歌唱しうるかもしれませんが、歌いにくい場合などはキーを下げてみてください。キーを下げる際は、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。
『いきどまり』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回は要所で裏声も多いため、ビギナーなどは若干歌いにくいかもしれません(テンポがゆったりしている点も少しムズイ)。
今回の楽曲はメロやリズムは比較的わかりやすいです。音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケにもよいと思います。ただ、スロー曲で裏声やロングトーンなども多いため、その点で力量が問われます。慣れないうちは若干テンポを上げて練習するのもよいかもしれません。
『いきどまり』を原曲キーで歌唱する場合、mid2C#~mid2G#(裏声はhiA#まで)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はmid2C#~mid2F#辺りが比較的多く、全体的にやや中高音寄りです。テンポがスローであり、ロングトーンもあるため、見た目よりは高いのではないかと私は推定しています(間奏もほぼ無い)。また、低音も男性曲としてはやや高めです。
こうした点を考慮すると、「標準より(やや)高め~高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。ただ、「高音域が非常に得意な男性」の中で、「女声域に近似するような声域」の人は若干キーを上げて歌うのもよいかもしれません。
【まとめ】
①男性曲としては中高音寄り(低音もやや高く、見た目より高い印象)
②原キーだと「標準より(やや)高め~高音域が非常に得意な男性」向け
③裏声が多いため、器用な発声が不可欠
④メロなどはわかりやすい。音域が合うなら練習曲にもよい
⑤スロー曲なため、慣れないうちはテンポを上げて練習してもよいかも
⑥「標準的な音域の男性」で裏声が得意な人は、原曲以上に裏声を多用して歌うのもよいかも