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『Family Song』(星野源)の音域 [2017年の作品]

こんにちは。今回は星野源さんの『Family Song』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。


『Family Song』(星野源)、Family Song(Gen Hoshino)
『Family Song』(星野源)の音域






【地声最低音】mid1E(E3) 

m1E[む]ねの糸m2D[を] m2ED[締]める][ら]E[ぁ]【Bメロ】
m2D[と]おい場所も繋がってm1E[い]るよ【サビ】

【地声最高音】mid2G(G4)  ※Cメロで2フレーズ(4回)

m2G地m2E[あ][た]は] 何処でも行ける【Cメロ】

【裏声最高音】hiD(D5) ※Cメロで1回


hiA#裏hiA[何に]で]m2G[もな]A[る] hiBA[fu] fu [fu] hiD[fu]【Cメロ】

※厳密には歌詞に無い場面ですが、今回は最高音に含めました


【補足】mid2D#hiBを含むフレーズ一覧

m2D[目][覚][て][だ]m2E[れを][拭い]たら【Aメロ】

m2E[きゅうきゅ]う車の[ぉ サ]イレンが【Bメロ】
★(想い乗せて)m2E[と]どけてく[れな]m2F#地[い]

★ただ しm2G裏[あ]m2E地[わ]せが【サビ】
★一日でも多く m2G[側]m2F地[にあ]m2D#[り]ますように
★かm2G裏[な]しみG[は]hiAhiB[つ[ぎ][の]あなたへの

★なm2G[み]m2E[だ][あ]m2F#地m2G[じ[は]【ラストサビ】


 まず、『Family Song』(ファミリーソング)についてです。この楽曲は、2017年に男性シンガーソングライターの星野源さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2018年の『POP VIRUS』(ポップ・ウィルス)に収められました。同アルバムには、『恋』(過去記事)『アイデア』(過去記事)といった人気曲が収められております(私がカラオケでよく歌う『ドラえもん』(過去記事)は未収録となりました)。

 さて、『Family Song』は高畑充希さん主演のテレビドラマ『過保護のカホコ』のために書き下ろされました。星野さんは2015年の『SUN』以降、ドラマの主題歌を手掛けることが増え、大きなヒットを記録しております。今回の『Family Song』もCDシングルで20万枚を超え、配信でも25万ダウンロードを記録、日本レコード協会よりプラチナ認定されました。


 『Family Song』はスローなポップナンバーです。ソウルやR&Bなどの趣があり、星野さんも裏声などを多用しております。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られており、そうした点でも馴染みやすいと思います。作詞作曲は星野源さん、編曲は星野さんに加え、岡村美央さん、島健さんが担当されております。
 『Family Song』はタイトルにあるように「家族」をテーマとした歌詞内容となっております。私自身は、家族を超えて、もっと広い意味での「人とのつながり」をテーマとした楽曲なのではないかと感じております。どことなく、別れの季節にも合いそうな内容だと考えましたので、今回取り上げることにしました。
 ちなみに、私は【救急車のサイレンが胸の糸を締めるから夕方のメロディに想い乗せて届けてくれないか】というフレーズが特に好きで、以前よりブログでも取り上げたいと感じておりました。


 『Family Song』の音域的な特徴についてです。同曲は、地声レンジの最高音がmid2Gであり、おおよそ一般的な男性の音域の範囲内で歌メロティーが作られております。そのため、歌い慣れた人であれば、原曲キーなどでもチャレンジ可能な楽曲だと思います。
 一方で、同曲は全体を通して裏声が多く用いられた作品であります。そのため、器用な裏声表現が求められます。比較的努力が報われやすい楽曲といえますが、普段ロック系などに慣れている人は、声の強弱の付け方など少し戸惑うことがあるかもしれません。



 最後に『Family Song』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内といえます。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EについてはBメロやサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内であります。一方で、女性にとってはかなり低いレンジとなります。低音域が非常に得意な女性は原曲キーなどでもチャレンジ可能だと思いますが、一般的な女性は通常はキー上げした方が歌いやすいです。

 一方、地声最高音mid2GはCメロで4回登場します。この辺りは一般的な男性の音域の範囲内ですが、高音域が苦手な方などは少し歌いにくいかもしれません。場合によってはキーを下げてもよいと思います。mid2G以外ではサビ等でmid2F#辺りが登場します。地声レンジではmid2D~mid2G辺りがしっかり歌いこなせるかが試されます。一般的な男性でも、比較的努力が実を結びやすい作品だと私は分析しました。

 『Family Song』は低音域に余地があり、キー下げなどは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに合わせることができると言えます。
 一方、歌い慣れていない人向けの調整も可能といえば可能ですが、同曲は裏声などが意外と多いですので、その点で少し歌いにくく感じられるかもしれません。また、テンポが少しゆったりしている点も、難しさを感じさせます。もし、キー調整をしても難しいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。
 
 『Family Song』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G辺りまでを地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。同曲は、地声の高音ではmid2D~mid2G辺りを安定して歌いこなせると、形になりやすいです。また、繰り返し申し上げているように、裏声の頻度も高いですので、器用な裏声表現も不可欠です。
 原曲キーの場合は『標準的な音域の男性』~『ある程度高音域が得意な男性』などが合いやすいと思います。また、女性の場合は、『低音域が得意な、標準より低い音域の女性』などが合いやすいです。

 『Family Song』は3月のこの時期にも合いやすい作品であり、個人的には歌詞なども好きです。また、裏声の練習などにもよいと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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