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『シンセンス』(フレデリック)の音域 [2018年の作品]

 こんにちは。今回はフレデリックの『シンセンス』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、今回は、Cメロの【砕けそうな 生活に終止符を】の部分の音域判定が少し難しく感じました。この場面ではmid1E辺りが出ており、本来はそこが最低音となります。ただ、重要度としては低く、こだわり過ぎると音程も狂いそうですので、今回は除外しております。その点を踏まえて、記事をご拝読ください。

 今回は、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルではライブの動画が公開されておりますので、そちらを添付いたします。


『シンセンス』(フレデリック)

『シンセンス』(フレデリック)の音域






【地声最低音】mid1F#(F#3) ※曲全体で2~3回

m1F#[そ]こに君がいないとかナンセンス【サビ】
★擦m1F#[り]むいた m2F#[Ah] m2E[Ah] Ah【Cメロ】

※【砕けそうな 生活に終止符を】の部分でmid1E辺りが出てますが、ここはこだわり過ぎると音程が狂いそうなので、無理しなくてよいと思います。


【地声最高音】hiB(B4)  ※曲全体で12回程度

★(脳天ぶち抜くディストーション欲して) hiA[いた]m2F#[いけに]AhiB[純[情]【Bメロ】
hiAhiB[止[ま]ら]ないm2F#[で]×4【サビ】

★直感第六感 研ぎ澄hiA[ま]m2F#[せ]hiBA[MU][SIC]【Cメロ】

【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで多い

★m2F#[変]わ[り]変[わりゆ]hiD裏hiC#[く]シン[セン]hiBhiA[ス]ぅ]【サビ】


【補足】mid2F#hiBを含むフレーズ一覧

m2D[ダイ]バー×3 m2E[ダイ][バ]ー 沁み[こん][い][MU][SIC]m2F#【Aメロ】
★シャッターm2E[切っ]て くすm2F#[ぶっ]たそのワン[シーン]

m2F#m2G[とう[きょ]うの[よ]るは[や]かま[し]くて]【Bメロ】
m2F#m2G[ど]うか[ど]うかし][るん]hiA裏[だ]

★(シンセンス)hiA[シン]hiB裏[セン]【サビ】
★歯m2F#[向]かっ[て]×2 歯向hiA地[かっ]m2G[て][ゆ]けミューG[ジ][ック]

★生き急いだい生きいm2F#[そい]m2E[だ] つまずいて【Cメロ】

 まず、『シンセンス』についてです。この楽曲は、2018年にリリースされたEP作品『飄々とエモーション』に初収録されました。アルバムとしては、2019年のフルアルバム『フレデリズム2』に収められております。
 同アルバムには、シングルとしては、『かなしいうれしい』、EPやミニアルバムの表題曲『TOGENKYO』、『飄々とエモーション』などが収められております。とりわけ『かなしいうれしい』はYouTube公式チャンネルでの再生回数が2700万回を超えており、メジャー以降の楽曲では『オンリーワンダー』(過去記事)などと比類する人気曲となっております。

 アルバム『フレデリズム2』では、フレデリックらしい中毒性の高いダンス系の楽曲を中心として収められております。『逃避行』などは80年代のYMOなどを思わせる作品であり、また『LIGHT』などEDMっぽい楽曲なども収められております。そうした中で、フレデリックらしいロックとして昇華されております。私自身は、最初は『エンドレスメーデー』というロック色の強いナンバーが特に好きだったのですが、アルバムを聴いていく中で、それに負けない楽曲がいくつも増えていきました。

 さて、『シンセンス』はハイテンポのエレクトロロックナンバーです。どことなくディスコミュージック感もあり、自然と体が動きます。元々は音源リリース以前より、ライブで先に披露されていた楽曲だそうです。レーベルのYouTube公式チャンネルでは『シンセンス』のライブの模様が公開されております。

 『シンセンス』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の音域よりも高いレンジで歌メロが作られております。地声最低音はmid1F#(もしくはmid1E)ですが、全体としてはmid2B以上の音階の割合がかなり高く、男性曲の中でも持久力が要求される類の楽曲ではないかと思います(高音域が非常に得意な方は楽しく歌える楽曲かもです)。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が歌いやすく、また、女性が原曲キーで歌うことも可能な作品です(人によっては、キーを上げた方が歌いやすい)。


 最後に『シンセンス』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はサビとCメロで登場します。登場回数は3回程度でそこまで多くありません。この辺りは男性であれば、ある程度発声しやすい音階であると思います。
 一つの目安ですが、「最低音がmid1F#辺りの男性曲」は、比較的高い確率で「スタミナが必要な、キーが高めの男性曲」に該当します。今回の『シンセンス』もそうした類の作品です。
 そのため、男性にとっては原キー歌唱が大変な作品ですが、逆に女性でも原曲キーで歌える可能性のある作品です。女性の場合は、どちらかといえば、低音~標準的な音域の人に合いやすいです。

 一方、地声最高音hiBについては、サビおよびその周辺、Cメロで登場します。登場回数は12回と多いです。同曲は、hiAなども多く登場するため、一般的な男性の場合はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください(♭3)。


 『シンセンス』は低音域に余裕があり、キー下げなどはしやすいです。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに合わせることができると思います。一方、同曲はサビで歌声が多用されており、器用な発声が要求されます。その点で、ビギナーなどにはやや向きにくいかもしれません。各々実際に歌唱してみてください。


 『シンセンス』を原曲キーで歌唱する場合、hiB辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。先にも述べたように、同曲は全体としてmid2E~hiBの中高音域が多く、加えて、器用な裏声歌唱も求められます。そのため、原曲キーの場合は、「女性」か、「高音域がある程度得意な男性」向けとなります。ただ、高音域が得意な女性の場合は、キーを下げた方が歌いやすいです。

 『シンセンス』はディスコ調でノリが良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。私自身、アルバム曲ながらシングルに負けない佳曲だと感じました。歌詞なども好きです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 優雅 より:

    調査お疲れ様です。意外と高いですね!中高音が多くて僕的にはかなり歌いにくいと思います。
    以前からUVERworldの曲をたくさんリクエストしてますが一番最初に調べて欲しい曲があります。いつか必ず死ぬことを忘れるなって曲です。フェイクでhiEがあるのですが原曲は少し分かりづらくて2012年の横浜アリーナのライブでははっきり歌唱されてました。
    よろしくお願いします!

    • もりっしー より:

      同曲リストアップしておきます。
      UVERworldは優雅さんはじめ、リクエストが多いです。

      同曲は、一部音程が分かりづらい部分がありますので、
      そこはもしかしたら除外されるかもしれません。

      • 優雅 より:

        リストアップありがとうございます!
        フェイク以外だと最高音はhiC#らしいですがどの部分か分かりづらいので具体的に何回出てくるとか知れたら嬉しいです!
        音程わかりづらい所は除外でも大丈夫です。高音になるところが特に知りたいです。

  2. ぴたっくま より:

    リクエストに応えていただきありがとうございます。サビの3回目の『シンセンス』が裏と地を行き来してており少しわかりにくかったです
    リクエストですがコシュニエの新曲のSAKURA BURSTをお願いします。

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。

      ここ自分も迷ったのです。
      3回目の【hiA[シン]hiB裏[セン]ス】は
      hiAが地声もしくはミックスですね。
      hiAだけ地声感が強いんですよね。

      リクエスト曲了解です。
      コシュニエは他にリクエストが来てないので、
      凄く遅くなることはないと思います。
      なるべく早く記事に出来るように頑張ります。

      • ぴたっくま より:

        『シンセンス』とは関係ないですが、『YONA YONA DANCE』をフレデリックがセルフカバーしましたがこれ和田版よりも半音か1音くらい上がってる気がします、過去記事に書かれてた事が的中してるかも知れません
        リクエスト承認ありがとうございます。一気にやるより気になる曲を少しづつしていきます