『アンノウン・マザーグース』( ヒトリエ )の音域

★世界があたしを拒んでも　今、愛hiC#[のう]た　歌わせてくれないかな【サビ】
☆ああ、あたしのm2F#[全]部に　その意hiC#–hiB[味]は]hiA[ある]と

※ライブでは☆のhiAが地声になってます

【補足】mid2E～mid2F#を含むフレーズ一覧

★あたm2C#{し]が愛を語るのなら　その眼には如何、映像る？【Aメロ】
★目をつぶったふりをしてるなら　こm2C#[の曲で醒ま]してく[れ！]

★泣き出すことすらできないまま　呑みm2F#[込]んでった【Bメロ】
★張り裂けてしまいそうな心があるってこと、m2F#[叫ば]せて！

★もう一回　誰も知らないそのm2E[お]もい【サビ】

★孤独なんて記号では収まらない 心臓を抱えて生きm2F#[てき]たんだ！【Cメロ】
★見切りをつけてもうバイ　ババイ　m2E{バイ]
★この場所はいつでも　あなたに守られてきm2F#–m2E[たっ]て[こ]と]

　まず、『アンノウン・マザーグース』についてです。この楽曲は、ロックバンド・ヒトリエのギター＆ボーカルであるwowakaさんがボカロPとしてリリースしたものが初出となります（使用ボカロは初音ミク）。その後、同じ年にwowakaさんを中心にヒトリエによるセルフカバーがリリースされました。今回はこのヒトリエのバージョンを中心に言及します。

　『アンノウン・マザーグース』はアップテンポのバンド曲です。2019年にwowakaさんが夭折されましたので、ボカロ曲としては、この楽曲が最後の作品という事になります。同曲は、ボカロらしいアップテンポで手数の多いバンド曲、また人間が歌うには非常に大変な早い歌い回しなどが特徴的です。
　一方で、同曲は、一応AメロBメロサビのような構造はあるものの、J-POPやボカロ曲に見られる「盛り上がるサビ」とはやや異なります。そうした点が少し取っつきにくく感じられるかもしれません。ただ、私個人としてはそうした部分も含めて、非常に好きなボカロ作品です。


　『アンノウン・マザーグース』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の音域と比べ、かなり広いレンジで歌メロが作られております。そのため、キー下げなどは行いにくいです。
　同曲は高音域ではhiAが登場するなど高めです。ただ、hiA以外では高音域はmid2F#と滅茶苦茶に高いわけではありません。そのため、「標準より高めの音域の男性」等であれば高音域はマッチしやすいと思います。
　ちなみに、初音ミクバージョンのボカロ曲はmid1F#〜hihiC#で歌メロが作られております。このボカロバージョンは女性にとってはかなり高く、音域も広いため、難易度が高いです。



　最後に『アンノウン・マザーグース』の音域についてですが、【地声最低音】lowF#(F#2)〜【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高音域がやや高めで、また音域自体もかなり広いです。以下、見ていきます。