『いますぐ輪廻』(なきそ)の音域

こんにちは。今回はなきそさんの『いますぐ輪廻』(2025)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。なお今回はボカロ曲ということもあり、地声高音と裏声高音の区別が付きにくいと感じました。そのため、【最高音】として統一しています（hiG#辺りは裏声だと思いますが）。その辺りはご了承ください。


『いますぐ輪廻』(なきそ)








【地声最低音】mid2C#(C#4)　

★hiA[ぜん]ぶ消えちゃっ[て] いいm2C#[よ]【Aメロ】
★m2C#–D[巡っ]て] 出会って


【最高音】hiG#(G#5)　※終盤で2回程度

★hiF–hiG#^-F#[さぁ[た]ましい)[の] [浄F#[化]【アウトロ[転調₊1]】
★hiB–A#[どう]か] ひ[かB[り]にhiG#–F#[なっ]て]



　まず、『いますぐ輪廻』についてです。この楽曲は、2025年にボカロPのなきそさんによりリリースされたシングル曲です。同曲はリリースから2か月程度ですが、ミュージックビデオの再生回数が2600万回を超えており、大きな話題となっています（2025年10月現在）。


　『いますぐ輪廻』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としては高い（もしくは「かなり高い」）レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
　今回の楽曲は、低音がmid2C#程度であり、女性曲としても高めです。また、中高音域としては、hiC～hiG#といった高音がサビなどを中心に多く見られます。こうした点を考慮すると、女性の音域としては高く、「中高音域が得意な女性」にマッチしやすい曲といえます。全て地声で歌うのは大変なので、裏声と地声を上手く切り替えて歌う必要があると私は分析しています。

　男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、今回は全体的にかなり高いため、1オクターブ下のレンジで歌唱するのもよいと思います。中高音域が得意な人は、原キーから２つ程度上げてみるのもよさそうです。



　最後に『いますぐ輪廻』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C#(C#4)～【最高音】hiG#(G#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid2C#はAメロやサビ登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、女性曲としては高い低音であるため、相対的に中高音域が多く登場します。

　次に、最高音hiG#は終盤で2回程度登場します。この他、hiC～hiF#辺りがサビを中心に多く登場します。こうした点を考慮すると、女性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから３～４つ程度下げてみてください。


　『いますぐ輪廻』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、音域以外の楽曲自体の難しさなどを考慮すると、ビギナーなどには手を付けにくい曲だと私は想定しています。
　今回の楽曲は、大部分のメロは比較的分かりやすいです。ただ、一部のリズムやメロが難しかったり、転調が見られ、要所で地声や裏声を巧みに使いこなす必要があります。そのため、練習曲としては若干癖があると私は想定しています（歌い慣れた人向け）。

　『いますぐ輪廻』を原曲キーで歌唱する場合、hiC～hiG#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビを中心にこれらが頻出します。低音もmid2C#と高いです。
　こうした点を考慮すると、「高音域が得意（or非常に得意）な女性」が原曲キーに合いやすいと私は考えました。

【まとめ】

①Aメロはそうでもないが、女性曲としては中高音寄り
②原キーだと「高音域が得意（or非常に得意）な女性」に合いそう
③高音が高いので、裏声なども上手く使いこなしたい
④一部で音程やリズムが難しいところがあるので注意