『ありがちな恋愛』(乃木坂46)の音域

★hiA#[そ]う知らぬA#[間]hiC[にふ]A#[た]hiD[り]【ラストサビ[転調+1]】　

　まず、『ありがちな恋愛』についてです。この楽曲は、2019年に女性アイドルグループの乃木坂46によりリリースされたアルバム『今が思い出になるまで』に収録されております。同アルバムには、『逃げ水』、『ジコチューで行こう!』、『シンクロニシティ』、『帰り道は遠回りしたくなる』といったシングル曲が収められております。
　『ありがちな恋愛』は同アルバムの1曲目に収められており、リード曲のような位置づけにあると思います。同曲は、日本コカ・コーラのブランド「ファンタ」のCM曲としてタイアップが付きました。同CMには乃木坂のメンバーも出演しており、当時のファンタのパッケージにもメンバーの写真などがプリントされたりしておりました。

　『ありがちな恋愛』はアップテンポのポップナンバーです。リズムが四つ打ちになっており、ダンサブルです。歌メロについては、Aメロ⇒Bメロ⇒サビと少しずつ楽曲が盛り上がっていき、それに伴いボーカルのピッチも上がっていきます。Bメロ⇒サビでは転調が行われ、場面転換が図られます。非常に親しみやすい構成であると思います。また、ラストのサビでも転調が行われ、キーが1つ上がります(#1)。この転調はカラオケなどでは注意してください。
　作曲は杉山勝彦さん、編曲は野中“まさ”雄一さんによりなされております。両者ともAKBや坂道グループではお馴染みの作曲家です。杉山さんについては、以前に当ブログで取り上げた『ごめんねFingers crossed』(過去記事)でも作曲を務めております。

　『ありがちな恋愛』の歌詞は失恋と未練が描かれた内容となっております。歌詞内容の本題とは逸れるかもしれませんが、私は1番Aメロ冒頭の歌詞が非常に好きです。

　私自身もアパートやマンションの窓やベランダなどを見て、どことなく生活観などを感じて、愛おしくなることがあります。作詞はAKBや坂道ではお馴染みの秋元康さんです。


　『ありがちな恋愛』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ、女性の声域の範囲内、もしくはやや高いレンジで歌メロが作られております。2番までのサビは比較的アプローチしやすいですが、キーが上がるラストサビでは少し辛くなる人も居られると思います。高音域が苦手な方などはキーを下げてもよいです。


　最後に『ありがちな恋愛』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)～【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の声域の範囲内、もしくは少し高めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1G#についてです。ここは一般的な男性の声域の範囲内でありますが、高音域が得意な方などは逆に低く感じるかもしれません。hiD#やhiEなど高音に自信のある方などはキーを上げてもよいと思います。

　 一方、地声最高音hiDについては、ラストのサビで2回登場します。同曲はラストのサビで転調しますので、1,2番のサビではhiC#が最高音となります。このhiD辺りは一般的な女性の声域の範囲内ともいわれますが、人によってはスムーズな発声が損なわれうるレンジでもあります。キーを下げることも選択肢に入れてよいと思います。目安として、原曲キーから１つ程度下げてみてください。
　また、hiD,hiC#といったサビの高音部分を裏声で歌唱するのもよいと思います。同曲では、サビで部分的に裏声が使われてる場面もあります。例えば、全てのhiDを裏声で歌唱しても違和感は少ないのではないかと私は考えております。

　『ありがちな恋愛』は低音部分に若干の余裕があるため、キー下げなどの調整もしやすいです。歌い慣れた人であれば、自身の歌唱しやすいレンジに調整することは可能だと思います。歌い慣れていない人向けの調整も可能だと思いますが、同曲は意外と音域が広く、人によってはやや歌いにくく感じるかもしれません。もし、キー調整をしても歌いにくい部分がある場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。

　『ありがちな恋愛』は音域がやや広いですが、シングル曲などと比較すると比較的手を付けやすいのではないかと思います。メロやリズムなどについても、難しい部分は少ないです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。