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『できっこないを やらなくちゃ』(サンボマスター)の音域

こんにちは。今回はの『できっこないを やらなくちゃ』(2010)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。同曲は自選曲としてリストアップしておりましたが、調査の途中でリクエストも頂戴しました。


『できっこないを やらなくちゃ』(サンボマスター)、Dekikkonai wo Yaranakucha(Sambomaster)
『できっこないを やらなくちゃ』(サンボマスター)の音域







【地声最低音】mid1E(E3) 

★悲しみに心をまm1F#m1E[か[せ]ちゃだめだよ【Aメロ】


【地声最高音】hiB(B4) ※サビで10回程度

hiAhiB[あきらめ[な]いでど[ん]な時も]【サビ】
hiAm2F#[ア][ワ][ビ][ア] A[き][の]す])hiBA[べ]て]


【補足】mid2EhiAを含むフレーズ一覧

m2E[ど]んなに打ちの[め]m2F#[れ]たっ]【Aメロ】
★何もみm2Em2F#[のらなか[った]な]んて悲m1F#[しい]言葉だよ【Bメロ】
★灯m2EhiA[りをとも[そう]

★君m2F#m2E[な]ら出[来]るん])だどんな事も【サビ】
★今m2E[世界][ひとm2F#[つ]だ]けの強いちm1F#[か]らをみたよ

 まず、『できっこないを やらなくちゃ』についてです。この楽曲は、2010年に3人組ロックバンドのサンボマスターによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『きみのためにつよくなりたい』に収録されました。同アルバムは、『ラブソング』、『君を守って 君を愛して』、『世界をかえさせておくれよ』といった楽曲が収録されております。

 さて、『できっこないを やらなくちゃ』は日産自動車の「セレナ」のCMソングとして書き下ろされました。CMの世界観に合わせ「頑張る人に向けた応援ソング」として制作されたようです。その後、2018年にテレビドラマ『チア☆ダン』のイメージソングとしてタイアップが付いたことで、より世代への広い人気を獲得しました。2018年には配信で10万ダウンロードを記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。サンボマスターを代表する人気曲の1つといってよいと思います。


 『できっこないを やらなくちゃ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 同曲は「Aメロ⇒Bメロ⇒サビ」と少しずつメロが盛り上がりながら進行していきます。AメロBメロもmid2F#など比較的高い音が登場しますが、全体的にアップダウンがあり、低音~高音まで丁寧な歌唱が求められます。サビの爆発力が目につきやすいですが、低音もぬかりなく歌っていきたいです。

 ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方がマッチしやすいと思います。今回は低音がmid1E,mid1F#であるため、「標準より低めの低音域が得意な女性」だと原キーが合う可能性もありますが、多くの人の場合、キーを上げた方が無難だと私は推測しました。



 最後に『できっこないを やらなくちゃ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、高音域が非常に得意な人だと、少し歌いにくく感じられるかもしれません。また、女性の音域としては低音が低いため、通常はキーを上げた方がマッチしやすいと思います。

 次に、地声最高音hiBはサビを中心に登場します。登場回数は10回程度です。同曲はサビを中心に高音域が要求されるので、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください(人によっては少し高いかもしれません)。


 『できっこないを やらなくちゃ』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、ビギナーだともしかしたら歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
 ボーカル山口隆さんは、「低音域はしっとり、高音域はパワフル」にメリハリを付けて歌唱されております。そのため、そうしたボーカルの使い分けが重要になるのではないかと私は感じました。とりわけ、高音域は自分が出せるギリギリくらいの高音を上手くコントロールしながら歌うと原曲のニュアンスに近づきやすいのではないかと思います。

 『できっこないを やらなくちゃ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。この辺りは男性の音域としては高いです。そのため、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低めの音域の女性」の中には、もしかしたら原曲キーがマッチする人もおられるかもしれません。


 『できっこないを やらなくちゃ』はアッパーなバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、前向きな歌詞が魅力的であり、勇気づけられる人も多いのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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