なお、今回は全てのサビで転調が行われており、どの場面でもキーが異なります。そのため、今回は【サビ[転調₊2]】【サビ[転調₊6]】のような表記をしますが、これは歌い出しの頭サビを基準に【₊2(#2)、₊4(#4)、₊6(#6)】を意味します。その点を踏まえて、記事を拝読ください。
※当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。『Mrs. GREEN APPLE』の音域一覧(まとめ)。
『ケセラセラ』(Mrs. GREEN APPLE)、Que sera sera(Mrs. GREEN APPLE)
【地声最低音】mid1C#(C#3) ※重要度は低い
★痛み止めをm2F#[飲ん]でも m1C#[消]えない胸のズキズキが【Aメロ】
★わm2F#[た]しを愛せるのm1E–m1D#[は[わ]た]しだけ。【サビ[転調₊2]】
【地声最高音】hiC#(C#5) ※ラストサビで1回
★ケhiC#地–hiC–hiA#[セ]ラ]セ]ラ 今日A#[も]唱える【ラストサビ[転調₊4]】
【裏声最高音】hiF(F5) ※ラストサビで登場
★何のせい?誰のせい? 勝てhiC#–hiF–hiD#[なく[たっ]てい]い]【ラストサビ[転調₊4]】
【補足】hiA~hiD#を含むフレーズ一覧
★ケhiA–m2G#–m2F#[セ]ラ]セ]ラ 今日[も]唱える【頭サビ】
★限界?上等。やっhiA–hiB–hiC#裏[て[や[ろう]か]ぁ]
★hiA裏[愛]をm2G#–m2F#[捨てる]ほ]ど暇じゃない
★いつもAll right G#[All] A地[right] (中略) 楽になるしかA地[な]ぁ]ぁ[ぁ]い
★hiA裏[ちょっ]とやm2F#地[わ]らいだりするんだよな【Aメロ】
★固めたかhiA裏[ら]で身を守って また諦める理m2F#[由]探すけど【Bメロ】
★ケhiB地–hiA#–m2G#[セ]ラ]セ]ラ 今日G#[も]唱える【サビ[転調₊2】
★限界、上等。妬まhiB裏–hiD#–hiC#[し[さ]も全]部]
★ふhiB裏[こ]うhiA#–m2G#地[の]矢]が抜けない日でもAll right A#地–hIB[All [right]
★でもhiB裏[ね]、今日はちょっとだm2F#–G#裏[けご[ほ]う]びを
★hiC#裏[負]けhiC–hiA地#–G#[ない]強]さを持]ちたい【ラストサビ[転調₊4]】
★そうさAll right hiC裏–hiC#[All [right]乗り切m2G#[っ]てみhiA#地[せる]
★ケhiD#–hiD–hiC地–hiA#[セ]ラ]セ]ラ]【ラストサビ[転調₊6]】
★今日hiC裏–hiA#–G#[も]言]い]聞かせG#地–hiA#[ぇ[ぇ]る
★ふhiD#裏[こ]うhiD裏–hiC–A#[の]矢]が]A#地[抜]けG#[な]い
★m2G#[日]でもAll right hiD–hiD#[All [right] 止まらhiA#地[ない]で居よう
★だかhiD#裏[ら]、今日は ちょっとだhiA#裏[け]ごhiC裏[ほ]う]びを
★笑えhiD#裏[る]日はD#–hiD–hiC–A#[来]る]か]ら]
★わhiA#地–m2G#[た]し]を愛せるのは私だけ
★ファンファーレ hiA#地–m2G#[喜劇て]きな]「つづきから」【アウトロ】
まず、『ケセラセラ』についてです。この楽曲は、2023年にロックバンドMrs. GREEN APPLEによりリリースされたシングル作品です。最新曲ですので、アルバムには未収録です。ただ、Mrs. GREEN APPLEは7月に新しいアルバム『ANTENNA』のリリースが予定されております。私個人としては、そちらに収録されるのではないかと推測しております。ミセスがフルアルバムを発表するのは、活動休止を経て約4年ぶりであり、待ち望んでいたファンも多いのではないかと思います。
『ケセラセラ』はテレビドラマ『日曜の夜ぐらいは…』の主題歌として書き下ろされました。ドラマは日曜の22時から放送されているのですが、この枠はテレビ朝日系としては初めてのドラマ枠であり、そうしたことからも非常に力を入れているのではないかと推測されます。ちなみに、ミセスが地上波番組のドラマ主題歌を提供するのは、2017年の『WanteD! WanteD!』(過去記事)以来6年ぶりだそうです(間違ってたらかたじけない)。
『ケセラセラ』はミドルテンポのバンド曲です。頭サビからメロが始まり、AメロBメロサビと展開します。同曲はサビの転調が特徴的な楽曲であり、「頭サビ⇒2回目のサビ⇒3回目サビ(ラストサビ前半)⇒4回目サビ(ラストサビ後半)」でそれぞれキーが2つずつ上がっていきます。そのため、最後のサビは頭サビよりも6つキーが高くなるという珍しい楽曲になっております。作詞作曲は大森元貴さん、編曲には共同で花井諒さんが関わっております。
『ケセラセラ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に若干の余地があるため、男性は通常少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
ミセスの作品の多くに言えるのですが、同曲も裏声が多く登場し、低い場面はmid2E,mid2F#辺りも裏声です。そのため、器用な裏声と地声の使い分けが不可欠になります。地声レンジについても男性としては高めであり、高音域が得意な人向けの楽曲です。
ちなみに、同曲を女性が歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと思います。低音のmid1D#などはそこまで回数は多くないのですが、女性の得意なレンジを考えると少しキーを上げた方がマッチすると思います。今回も音域が広いため、男女問わず難易度は高そうです。
最後に『ケセラセラ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1C#はAメロで登場します。ただ、このmid1C#は歌い出しの瞬間的な音ですので、あまり厳密でなくてもよいと思います。このmid1C#を除くと、2回目のサビで登場するmid1D#辺りが低音となります。mid1D#やmid1E辺りは女性の音域としてはかなり低いため、女性などはキーを上げた方がマッチしやすいと思います。
次に、地声最高音hiC#はラストサビで登場します。登場回数は1回程度です。このhiC#に次ぐ高音域ではhiCが1回、hiBが複数回登場します。そのため、男性の音域としては高く、通常は少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください(これでも高いと思いますが)。
『ケセラセラ』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲は音域自体がかなり広く、一般的な男性がマッチする音域を見つけにくい楽曲だと私は分析しました。その点で、ある程度高音域が得意な歌い慣れた人向けの楽曲だといえます。メロディー自体は全体的にポップなのですが、一般的にはかなり手を付けにくい楽曲だと思います。
『ケセラセラ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiC#辺りの地声高音をしっかり歌いこなせることが求められます。また、裏声はmid2E~hiFで使用されており、低音から高音まで広いです。そのため、地声裏声ともに精錬された器用な歌唱が求められます。こうしたことを踏まえると、「高音域が得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
今回の楽曲は地声最高音がhiC#ですが、hiC#の楽曲としては地声高音がそこまでしんどくはないと思います。ただ、繰り返し申しているように、裏声と地声の器用な使い分けが不可欠であり、テクニックが求められます。
『ケセラセラ』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、背中を押されるような歌詞も魅力的です。難易度は高いですが、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
※当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。
コメント
サビごとに転調するというのはどこかミスチルの終わりなき旅を彷彿とさせますね
コメントありがとうございます。
私も少しそれは感じました。
ミセスは裏声が多いので、その点でまた難しそうです。
地声最高音の部分の表記が間違ってるような気がします
Pさんありがとうございます。
確かに、地声最高音の紫の着色がされてませんね。
すぐに修正します。
(追記)
修正が完了しました。
今回は教えていただきありがとうございます。
ずっと間違った表記のままだったので助かりました。