こんにちは。今回はOfficial髭男dismの『LADY』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『LADY』(Official髭男dism)


【地声最低音】mid1E(E3)    ※楽曲全体で1箇所

★油性mid2G#[イン]クのしぶとい「ア[イ]」が


【地声最高音】hiE(E5)  ※ラストサビで1箇所

★いhiC#[とし]hiB[く]hiA[て] hiE[とし][く][て] 

※ラストサビ途中のフェイクでもこの音階が見られます



【補足】

★そんな思いmid2G#[に]hiB裏[た]hiA[り]G#[し]hiA[て] (Bメロ)
★いhiA裏[た]くて 怖くて 嬉しくて
★夢みたいmid2G#[だ]hiA[ね] おさ[な]2G#[く][て](サビ)
★世界でいちばんすmid2G[て]hiA[き]hiB[な]hiC[LA][DY][~] [ah][~]
★気付けばhiA[も]mid2G#[う気]hiA[の]mid2G#[利い]た事も(2番Aメロ)
★ふhiC#[たし]hiB[か]hiD[で] hiB[もどか]hiC#[し]B[く]D[て] (Cメロ)
hiC#[耐]mid2G#[え]hiA[ら]hiB[れ][な]B[い][ほ]B[ど]C#[の]hiD[お]C#[も]hiB[い]hiA[を]

『LADY』(Official髭男dism)









 まず、『LADY』についてです。この楽曲は2017年にOfficial髭男dismによりリリースされた配信限定EPです。その後リリースされたアルバム『エスカパレード』に収録されています。タイアップなどは付いておりません。
 『LADY』はOfficial髭男dismのYouTube公式チャンネルでMVが公開されており、2019年7月現在、約180万回もの再生回数を記録しています。

 『LADY』のサウンドについてです。ファンクやダンスミュージック色が強い彼らにはやや珍しいバラードナンバーです。バンドの音の数がやや少なくなり、ボーカルの藤原聡さんが活きるようなアレンジがなされています。後述しますが、高音域のキーがかなりエグいです。楽器についてはアコースティックギターの音色が耳に残ります。従来であればヒゲダンはエレキギターが使われることが多かった印象故に、特筆すべき点であると思います。
 歌メロディーについては、J-POPらしい構成で、かつ非常に美しいです。個人的に面白いと思った箇所は「世界で一番素敵なLADY ah」の部分です。上の音域の部分でも一部記述されていますが、この部分は半音の移動が随所にみられます。
 以前、King Gnuの別の曲でレビューしましたが、半音の移動というのは人を不安にさせるような効果があります。『LADY』は全体を通してポップな作品ですが、大げさにならないように、サビの一番おいしいこの部分で表現を抑制しているのだと思います。例えば、「すmid2G[て]hiA[き]hiB[な]hiC[LA][DY][~] [ah][~]」のhiCをhiC#にするとかなりポップになります(音声が無くてすみません)が、あえてhiCにしているのだと思います。

 歌詞についてですが、私があまり説明する必要もない極上のラブソングです。特徴を挙げると、やや幼げな恋愛が描かれているように思います。歌詞の中の「「初めて」を独り占めしたくて」などにそうしたニュアンスを感じました。カラオケなどで歌うと非常に様になると思います(ただ、原曲キーだとかなり難しいです)。




 さて、最後に『LADY』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiE(E5) でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもかなり高いです。

 地声最高音のhiEは歌詞全体で1箇所のみの登場です。この部分についてはファルセットでも良いと思います。裏声でもあまりニュアンスは変わらないと思います。ただ、この楽曲の一番の難所はここではありません。

 この楽曲の難点はラストのサビではなく、Cメロの部分です。この部分で一番高い箇所はhiDです。hiC#といった音階も頻出し、かなりしんどいです。このCメロを難なく出せるのであれば、ラストのhiEはあまり辛くないと思います。このCメロの部分は地声でないと原曲とはかなり違うニュアンスになると思います。
 もしかなり器用に裏声で出せるのであれば、hiB以下は地声、hiC#以上は裏声という工夫もできるかもしれません。ただ、現実的にはhiC#辺りまで地声でしっかり歌いこなせる必要があるのではないかと思います(もちろんhiDが歌えるに越したことは無い)。

 ゆえに『LADY』を歌唱する場合、一般的にはキーを下げて対応するのが無難だと思います。例えば、CメロのhiDの部分をhiAに設定するとすると、原曲よりも5つ低いキー調整が必要になります。キーを5つ下げると地声最低音mid1B~地声最高音hiB(サビの最高音はmid2G)になります。原曲キーを5つ下げてもCメロの部分は一般男性よりは高いです。その点は留意しておいてください。

 『LADY』は音域的には女性の方が歌いやすいのではないかと思います。個人差がありますので、一概には言えませんが、原曲キーでもちょうどいいという女性もいると思います。キーを下げないと辛いという人も居るかもしれません。
 女性が男性の曲を歌う際、「低音部が低すぎる」という問題があると思います。『LADY』の最低音はmid1Eですが、これは別の高いmid2Aあたりに置き換えても違和感が無いと思います。そこを除いたら、次に低い音階がmid1F#ですので、高音が辛い人の場合、少しキーを下げる余地があります。この点は各々試してみてください。

 ざっくりまとめると、『LADY』は原曲キーで歌う場合、多くの男性にとってはかなりの難曲であります。ただ、歌いこなせるのであれば、非常にカッコイイと思います。