『シングルベッド』(シャ乱Q)の音域

★次の恋でm2D#[も]m2F[し][て]りゃ※ 辛く[な]いのに

　まず、シャ乱Q（しゃらんキュー）について少し説明します。シャ乱Qは1988年に結成、1992年にメジャーデビューしたロックバンドです。ジャンルとしては、パワーポップ、ファンクなどに属します。1995年にリリースしたシングル作品『ズルい女』が、ミリオンヒットを記録します。その後、数々のヒット曲を世に送り続けていきました。
　シャ乱Qの代表的な楽曲としては、『ズルい女』、『いいわけ』、『上・京・物・語』、『シングルベッド』等が挙げられると思います。現在は、ボーカルのつんく♂さんの病気に伴い、活動を休止しておりますが、Mr.Childrenやスピッツなどと共に、1990年代半ば～後半を大きく盛り上げた人気バンドです。
　ちなみに、ボーカルのつんく♂さんはモーニング娘。などハロー!プロジェクトのプロデュースでも広く知られております。


　さて、『シングルベッド』についてです。この楽曲は、1994年にロックバンド・シャ乱Qによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、『劣等感』に初収録され、ベストアルバムなどにも収められております。『シングルベッド』は、桂正和さんの同名漫画を原作としたアニメ『D・N・A² 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜』のエンディングテーマとしてタイアップが付きました。
　その後、1995年リリースされたシングル『ズルい女』のヒットに伴い、この楽曲にもスポットが当たります。『シングルベッド』はロングヒットを続け、最終的にはシングルCDの売上が100万枚を記録しました。シャ乱Qの代表的な楽曲の１つであります。YouTubeの公式チャンネルでは、2013年のリメイク版『「シングルベッド」』が3500万回以上の再生回数を記録しております。

　『シングルベッド』は美しく、切ないバラードナンバーです。AメロBメロの「静」から、「動」のサビへと盛り上がっていく楽曲です。こうしたこともあり、カラオケなどでも歌われることが多く、今でもランキングなどにチャートインしているようです。

　『シングルベッド』の音域的な特徴についてです。同曲は、おおよそ一般的な男性の声域で歌メロが作られております。一部、mid2G#が3回程度登場するので、高音が苦手な方はキーを下げてもよいかもです。ちなみに、2013年にリリースされたリメイク版の「シングルベッド」では、半音下げた（♭１）キーで歌われております。リメイク版だと、声域がmid1C(C３)～mid2G(G4)になるため、こちらの方が一般的な男性には歌いやすいかもしれません。


　最後に『シングルベッド』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)～【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内、もしくは一部高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音mid2G#については、各サビで1回ずつ、曲全体で3回登場します。このmid2G#辺りになると、歌い慣れた男性であっても、発声がスムーズに行かなくなることがあります。場合によっては、キーを下げてもよいです。
　一方で、同曲は、AメロBメロが比較的低く、サビが盛り上がるタイプの作品ですので、そのまま原曲キーで頑張ってみるのもよいと思います。目安として、中高音のmid2D#～mid2F#辺りがしっかり歌えると形になりやすいです。私なりの分析ですが、比較的努力が報われやすいレンジにある楽曲ではないかと思います。

　『シングルベッド』は音域自体がやや広く、とりわけAメロBメロではmid1C#～mid1D#の低音域も多く登場します。そのため、キーを下げる余地は意外と少ないのではないかと私は分析しております。歌い慣れた人ならばよいと思いますが、ビギナーなどには少し取っ付きにくい部分があるかもしれません。それらを踏まえて練習に取り組んでください。

　『シングルベッド』は歌い慣れていない人にはやや手を付けづらい部分がありますが、カラオケ等で歌い慣れている人にはチャレンジしやすい作品なのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。