今回の楽曲は男女によるツインボーカルですが、多くの主旋律を女性が担当しています。そのため、記事の解説は女性パートを中心に行っていきます。
『恋をして』(HY)

【地声最低音】mid1C(C3) ※Aメロの男性パート
★m1F[も]しもあな[たに] m1C[えらば]れなく]D–C[て[も]【Aメロ】
★わたm2D[し]は貴方m1F[に] [わ]たしはあな[たm1D[に]
★m1D–m1C[き[っ]と恋をm1F[した]
★m1F[あ]なF–G[た[の] [寝]顔を見たF[り]【Bメロ】
★m1F[い]っしょに歌って1F–G[み]た]り
★何気ないしあm2F[わ]せを 一つ一つm1G–1F[積[み]上[げて1F[き]た
【地声最高音】hiD(D5) ※ラストサビで1回
★あhiC地[な]た[のhiD地[た]めなら(hiA[た]めなら)【ラストサビ】
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場
★あhiD裏–C裏[な]たが]お[も]いhiA地[出]させたの【サビ】
【補足】hiA~hiCを含むフレーズ
★忘れてた痛みm2G–hiA裏[を[う]お]おお【サビ】
★ひhiC裏–A^-m2G[と]を[好]き])に]なる(好きになm2F[る])痛[みhiA地[を]
★答m2G–hiA[え[が]どん[な]こ[いA[だ]とし]ても
★そhiA裏[れ]でもよ[か]った
★こんなにm2G[も]あるm2F[よ]【2番Bメロ】
★あhiC–hiA^’[な]た[と]分])かち【2番以降のサビ】
★m2G–hiA[どの[こ]た]えにしても(m2G–F[し]ても])【Dメロ】
★貴方hiC裏[に] 続hiA–hiA#地[く[よ]うに何度も
★hiA[貴方ぁ]に向かって歩[い]て[ゆhiA#–hiC裏[く[ぅ]
★hiA–A#^-hiC[あ[い]せ][た]ぁ]ぁ]ぁ【ラストサビ】
★忘れてた痛みm2G–hiA裏[を[う]お]おお【サビ】
★ひhiC裏–A^-m2G[と]を[好]き])に]なる(好きになm2F[る])痛[みhiA地[を]
★答m2G–hiA[え[が]どん[な]こ[いA[だ]とし]ても
★そhiA裏[れ]でもよ[か]った
★こんなにm2G[も]あるm2F[よ]【2番Bメロ】
★あhiC–hiA^’[な]た[と]分])かち【2番以降のサビ】
★m2G–hiA[どの[こ]た]えにしても(m2G–F[し]ても])【Dメロ】
★貴方hiC裏[に] 続hiA–hiA#地[く[よ]うに何度も
★hiA[貴方ぁ]に向かって歩[い]て[ゆhiA#–hiC裏[く[ぅ]
★hiA–A#^-hiC[あ[い]せ][た]ぁ]ぁ]ぁ【ラストサビ】
まず、『恋をして』についてです。同曲は、2024年にロックバンド・HYによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとして発表された後に、2025年に発売されたフルアルバム『TIME』に初収録されました。
『恋をして』は、映画『366日』の主題歌として書き下ろされました。同映画は、の同名楽曲をモチーフにしております。『366日』はアルバム曲ながら人気が高く、多くの歌手にカバーされています(清水翔太さんなどのカバー曲も大きくヒット)。
『恋をして』はスローなバンド曲です。ピアノやストリングスが導入されており、歌のよさが引き立ちます。歌メロについてはAメロBメロサビと展開し、親しみやすいです。ボーカルは新里英之さん、仲宗根泉さんによる男女のツインボーカルになっており、BメロサビCメロといった主旋律を女性ボーカルの仲宗根さんが担当しています。作詞作曲は仲宗根泉さんによりなされました。
『恋をして』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性パートについては「標準的(コーラスも含めるとやや高め~高め)」、女性について「やや低め~標準的(終盤の一部はやや高め)」な音域で歌メロが作られています。歌い慣れているのであれば、一般的な人が原曲キーで歌唱可能です。※記事に開設は女性パートを中心に行います。
今回の楽曲は、地声感のある中高音としてはmid2G~hiC辺りがよく見られます。反面、中低音mid1FがBメロで多く、低音域が得意な人向けの声域になります。こうした点を考慮すると、「やや低め~標準的な音域の女性」などが合いやすいと私は判断しました。逆に「高音域が得意(or非常に得意)な女性」などは少しキーを上げた方がより歌いやすいと推測されます。また、要所で裏声が登場しますので、その点も留意しておいてください。
一方、男性パートについては大部分は標準的ですが、ごく一部でhiAなどの高音が見られます。こうした点を考慮すると、標準的~やや高めであるとは判断しました。
男性が主旋律で同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから原曲キーから5つ程度下げてみてください。「高音域が非常に得意な男性」についても若干キーを下げた方がより安定すると思います。
最後に『恋をして』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内(全体でみると若干低めか)で歌メロが作られています。。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1CはAメロの男性パートで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、「高音域が非常に得意な男性」辺りだとやや歌いにくい可能性があります。
女性パートの最低音mid1FはBメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内ですが、登場回数が多くそれなりに低音感があります。こちらも「高音域が得意(or非常に得意)な女性」については少し歌いにくい可能性があるので、場合によっては少しキーを上げてください。
次に、地声最高音hiDはラストサビで登場します。登場回数は1回のみです。このhiDに次ぐ地声高音としてはhiCがピークとなる場面が全体で8回、hiA#が3回程度登場します。「演奏時間が6分という尺」、「ボーカルの声の張り方」などを考えると、おおよそ女性の音域の範囲内であると私は考えました。歌い慣れた人であれば、原曲キーで歌唱しうる楽曲だといえそうです。ただ、人によってはやはり高いので、「標準より低めの音域の女性」などはキーを下げてもよいかもしれません。
※男性はhiAがラストサビで1回登場します。サビではmid2F~mid2G辺りが登場し、おおよそ男性の音域の範囲内といえます。
『恋をして』は低音域が低く、あまりキーを下げる余地がありません(低音域が得意な人であればいいですが)。今回の楽曲は音域がそれなりに広いため、、特にビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。その辺りは留意しておいてください。
今回の楽曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすそうです。音域が広く、その点で歌う人を選びますが、歌のよさが活きやすくカラオケに映える曲だと思います。
『恋をして』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiC(一部でhiD)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はhiA等が比較的多く、要所でhiC等が地声で登場します。一方、低音はmid1Fが多く、それなりに低音感があります(「高音域が得意だと逆に歌いにくいかも」)。
こうした点を考慮すると、「標準よりやや低め~標準よりやや高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①Aメロは男性、BメロサビDメロは女性が主旋律
②原キーだと「標準よりやや低め~標準よりやや高めの音域の女性」に合いそう
③女性パートだけを見てもそれなりに音域が広い
④要所で裏声も登場するので注意
⑤男性はパート大よそ標準的(もしくはやや高め)
⑤メロやリズムは分かりすい。カラオケ等で映える曲