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『Cinnamon』(キタニタツヤ)の音域

こんにちは。今回はキタニタツヤさんの『Cinnamon』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『Cinnamon』(キタニタツヤ)、Cinnamon(Tatsuya Kitani)
『Cinnamon』(キタニタツヤ)の音域







【地声最低音】mid1A#(A#2) 

★朝の太陽がまぶm1C[た]m1A#[を引っ][剥]がして【Aメロ】

【地声最高音】mid2F(F4)  ※Bメロ等で登場

m2F地[あぁ!]m2D[な]んて恐ろD[し]【Bメロ】
★湯m2G裏[上が]m2F[りの]m2D#[び]m2F地[す]じから【Cメロ】
★目m2F地[を]m2D[つ]むっても耳を塞いでも【Dメロ】

※サビでは地声最高音は登場しません


【裏声最高音】hiA(A4) ※ラストサビ[転調+2]で登場

★とm2E[お]い国のにhiA裏[おい]m2G[が]した【ラストサビ[転調+2]】
★そm2E[の]首をもうhiA[一]m2G[度]A[嗅]いでしm2E[まう]

※通常サビではmid2Gが最高音

【補足】mid2D(一部略)mid2Fを含むフレーズ一覧

★しm2F裏[ろい]m2D[カー]テンを透かすような【Aメロ】
m2D[あ][を][ざ][ぞ][お][死][予]m2F裏[感]【Bメロ】
★僕らはすm2D[こ]し不幸せなだけなのに[ね]

m2F裏[すれ]てしまうこともかm2D[な]わないんD[だ]【Dメロ】
m2E[ぼ]m2D[く][ずっ]と嫌い[だっ]【ラストサビ】

 まず、キタニタツヤさんについて少し説明します。キタニタツヤさんは2011年より活動する男性シンガーソングライターです。2011年よりソロプロジェクト【羊の群れは笑わない。】で音楽活動を開始いたします。また、2015年には、こんにちは谷田さん名義でボカロPとしての活動も開始します。
 その後、2017年にボカロP時代の作品『芥の部屋は錆色に沈む』をセルフカバーし、そこからシンガーソングライターとしての活動に重きを置くようになります。また、音楽ユニット・ヨルシカのサポートベーシストとしても活動されております。

 キタニさんのジャンルとしては、ヒップホップ、ファンク、R&B、ロックなど幅広いです。人気曲としては、ボカロ時代のセルフカバー『悪魔の踊り方』、『ハイドアンドシーク』などが挙げられると思います。私自身は『悪夢』や、今回の『Cinnamon』も好きです。2021年7月にはノイタミナ枠のアニメ『平穏世代の韋駄天達』の主題歌として、『聖者の行進』のリリースが予定されております。今後、益々の知名度上昇が期待される男性シンガーソングライターです。

 さて、『Cinnamon』(シナモン)についてです。この楽曲は、2021年に男性シンガーソングライターのキタニタツヤさんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルであります。新しめの作品ですので、アルバムには未収録です。
 同曲は、配信開始とともにキタニタツヤさんにのYouTube公式チャンネルでもMVが公開されております。MVは2021年6月現在、約60万回もの再生回数を記録しております。

 『Cinnamon』はミディアムテンポのネオソウル・R&Bナンバーです。同曲はギタリストとして、ポルカドットスティングレイのエジマハルシさんが参加されております。エジマさんは私自身好きな若手のギタリストであり、今回も非常にギターの演奏が耳に残りました。
 作詞作曲アレンジは、キタニタツヤさんによりなされております。歌メロについては、J-POPの楽曲に比べて落ち着いております。全体としての完成度が高く、私自身もよく視聴しております。

 『Cinnamon』の音域的な特徴についてです。同曲は、最近のJ-POPとしては地声最高音が高くなく、高音部では裏声が多く用いられております。若干ジャンルは異なるかもしれませんが、R&B男性シンガーソングライターの藤井風さんなどと近いレンジになります。藤井風さんなどの楽曲を良く歌われる方は合いやすいかもしれません。低音部分は低めですので、キー下げなどには向きにくいです(キー上げは可能です)。


 最後に『Cinnamon』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2)~【地声最高音】mid2F(F4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内といえます(簡単というわけではない)。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音mid2FはBメロ等で登場します(サビでは登場しません)。この辺りは、一般的な男性の音域の範囲内ですが、歌い慣れていない人の場合はスムーズな発声が損なわれやすいです。少しずつ練習を重ねてください。
 同曲は、mid2F~hiA辺りまでで裏声が用いられることが多く、裏声と地声の使い分けも重要になります。

 『Cinnamon』は音域自体は広めであり、キー下げは行いにくいです。低音が得意な方は少しキーを下げることも可能ですが、歌い慣れていない人などはスムーズな発声が損なわれやすいです。また、裏声と地声の切り替えが多いですので、ある程度歌い慣れた人向けの楽曲と言えます。
 私なりの印象ですが、この楽曲ではキタニさんはmid2D辺りの歌唱が魅力的に感じました。最初は、地声最高音をmid2D、裏声レンジをmid2F~hiAにキッチリ分けて練習しても良いかもしれません。

 ちなみに、キタニタツヤさんの他の楽曲は、必ずしも今回のようにキーがやや低めというわけではないですので、その辺りは注意してください。当ブログでも、キタニタツヤさんの他の楽曲も取り上げられたらと思います。

 『Cinnamon』はカラオケなどで盛り上がる類の楽曲とは言い難いですが、私自身はキタニさんの作品でも非常に好きな楽曲の1つです。音域的にも一般の男性が表現を学びやすい楽曲ですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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