『スカー』(キタニタツヤ)の音域　『BLEACH 千年血戦篇』OP曲

★消えなhiC#–hiC–m2G#[く]な]った]傷G#地–hiA#地[あ[と]が]
★明m2F[日]を[強]hiC#裏–C[請]る]m2G#[あな]た]hiA#地[の]【Dメロ】


【補足】mid2F～hiA#を含むフレーズ一覧

★何度もm2F[何]度も折れた魂をただ 抱m2G#裏[き]しめる]だF地[け]【Bメロ】
★いつかm2F[灰]になるそのF[日]まで

★僕の形m2F{づ]くった 色で満m2G#[たし]た]【サビ】
★このてm2F[のひ]らの 数えF–hiA[き[れ]ない]
★証m2F[だ] しるしm2G#[だ] [向G#–hiA#裏[かい[合っ]たあ]の]G#[恐]怖も
★刻んで、とm2G#裏–m2F#[も]に]m2F地[ま]た歩[き]出した

★ただ立m2F–m2G#[ち[止まっ]て] 座G#[り込ん]で終わりを[待]つなら【Dメロ】
★後悔m2F[も]失望m2G#[も] [い]hiA#裏–G#[ら]な]いのに
★うつm2F[くし]さにあm2G#裏–hiA#[こ[が][れ]てしまっ[た]
★誰にも渡せm2F[ない]　ぼF–m2F#[く[だ]け]の痛[み]だ

　まず、『スカー』についてです。この楽曲は、２０２２年に男性シンガーソングライターのキタニタツヤさんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとしてリリースされたのちに、EP作品としても発売されております。新しめの作品ですので、２０２３年１月現在、アルバムには未収録です。

　『スカー』は久保帯人さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『BLEACH 千年血戦篇』のオープニングテーマとして書き下ろされました。アニメ『BLEACH』は２００４年から２０１２年に渡ってテレビ放送されておりました。２０２２年に１０年ぶりに新作が放送され、最終章である千年血戦篇が２クールで放送される見込みです（記事の執筆時点では第１クール終了）。
　『BLEACH』シリーズは音楽面でも多くのヒット曲を生み出しております。当ブログでは、以前にUVERworldの『D-tecnoLife』(過去記事)、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの『アフターダーク』(過去記事)を取り上げました。ただ、今後ももっと記事にしたい曲が多くあります。
　ちなみに、キタニさん自身は大のマンガ好きであり、少年漫画～青年漫画まで広く読まれているようです。Wikipediaを見ると、松本大洋さんや芦奈野ひとしさんなどを列挙されていたので、私自身も目に留まりました。


　さて、『スカー』はアップテンポのバンド曲です。力強いギターサウンドが印象的であり、私自身も非常に耳に残った作品です。歌メロはAメロBメロサビと展開します。全体としてサビの尺が長く、気持ちよいです。作詞作曲編曲はキタニタツヤさんによりなされました。また、楽器演奏もドラム以外は全てキタニさんが担当されております。ちなみに、キタニさんは元々はベーシストとして音楽活動を始めており、ヨルシカのサポートも務めております。

　『スカー』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高め（もしくは明確に「高い」）レンジで歌メロが作られております。低音域には若干の余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。
　同曲はAメロは比較的低めのレンジでメロが展開し、Bメロサビ辺りでmid2F～hiA#(裏声hiC#)などの中高音域が多くみられるようになります。そのため、低音～高音まで広く力量が求められます。また、Bメロサビはmid2F～mid2G#辺りがかなり多いため、体力的にしんどくなりやすいです。
　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、同曲は音域自体がかなり広いため、力量が求められます。　



　最後に『スカー』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)～【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ高め（もしくは高い）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1C#はAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、いずれもmid1D#とコンボになっており、低音感があります。そのため、しっかりとした練習が必要です。「高音域が非常に得意な男性」はキーを上げてもよいかもしれません（そうした方は極々少数だと思いますが）。
　mid1C#辺りは女性の音域としては極めて低いため、女性の場合、通常はキーを上げた方がよいです。一つの目安ですが、原曲キーから３～４つ程度上げてみてください。

　次に、地声最高音hiA#はサビを中心に登場します。登場回数は１０回程度と多いです。場合によっては一部裏声などを駆使してもよいと思いますが、一般的な男性は通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度下げてみてください。

　『スカー』は低音域に若干の余地があり、キー下げは少しならば可能です。ただ、同曲は音域自体が広く、キー調整の融通はあまり利きません。そのため、歌い慣れた人であってももしかしら難しい部分が出てくるかもしれません。裏声も多用されており、ビギナーの練習曲にも向きにくそうです。その点は留意しておいてください。

　『スカー』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F～hiA#辺りの高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。また、同曲は裏声も要所要所で使われており、器用な発声が不可欠になります。それらを踏まえると、「（ある程度）高音域が得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと思います。逆に、「高音域が非常に得意な男性」は低音が少しネックになるかもしれません（割合としてはごく少数だと思います）。


　『スカー』はギターサウンドが心地の良いロック曲であり、カラオケなどで歌っても盛り上がると思います。また、人気アニメの主題歌ということもあり、思い入れの強い方も多そうです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。