カテゴリー

『よるのあと』(adieu[上白石萌歌])の音域

こんにちは。今回はadieu[上白石萌歌]の『よるのあと』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。


『よるのあと』(adieu[上白石萌歌])、Yoru no Ato(adieu[Moka Kamishiraishi])
『よるのあと』(adieu[上白石萌歌])の音域






【地声最低音】mid1F(F3) 

★おやすみ そばにいるのに  汗m1F#[が か]わけ[ば] 違うm1F[か]F#[で]【Aメロ】


【地声最高音】hiC#(C#5)  ※曲全体で2~3回

★ふhIC#[ざけて]hiA#[茶]hiD#裏[化]C#[ぁして] 言えなA#[く]なっ[た]【Cメロ】


【裏声最高音】hiF#(F#5) ※曲全体で1回

★いhiC#[まさらの]hiD#裏[う]hiF#[ぜん] 愛している【Cメロ】


【補足】hiA#hiD#を含むフレーズ一覧

★あなたが嘘をhiA#[つ]hiB[か]A#[なく]ても【サビ】
★生きていけhiA#[ま]hiB[すよう][に]
★何hiD#裏[回]hiC#[も]hiA#[千]回も 願っ[て]hiB[い][る] さよなら

★一hiD#裏hiC#[度][さ][な][さ]い]ごに愛を込めて【2番,ラストサビ】

 まず、adieu(アデュー)について少し説明します。adieuは女優としても活躍されている上白石萌歌(かみしらいしもか)さんの歌手名義です。元々、上白石さんは2015年にNHKのテレビアニメの主題歌『ス・マ・イ・ル』で歌手デビューしておりました。adieu名義としては、2017年にRADWIMPSの野田洋次郎さんプロデュースの楽曲『ナラタージュ』で本格的に歌手デビューを果たします。
 adieuの作品は、これまでに小袋成彬さん、いしわたり淳治さん、澤部渡さん(スカート)、君島大空さん、カネコアヤノさん、古舘佑太郎(2)といった名だたるメンバーが作詞作曲陣として楽曲提供をしております。また、編曲は藤井風さんなどで知られるYaffleさんが担当しております。上白石萌歌さんは、元々、「午後の紅茶」のCMでの歌唱が話題を呼び、歌唱力や声質などに定評がありました。姉の上白石萌音さんも積極的に歌手活動を行っており、姉妹ともども一層の活躍が期待されております。


 さて、『よるのあと』についてです。この楽曲は、2019年に女性歌手・adieu[上白石萌歌]によりリリースされたミニアルバム『adieu 1』(アデュー・ワン)に収録されております。同アルバムには、先にも述べましたように、野田洋次郎さん作詞作曲の作品なども収められております。
 『よるのあと』はアルバムのリリースとともにaideuのYouTube公式チャンネルでもMVが公開されております。2021年6月末現在、約700万回もの再生回数を記録しており、adieu作品でも特に人気の高い1曲になっております。

 『よるのあと』はピアノなどを基調としたゆったりめのナンバーです。頭サビでAメロBメロサビと展開していき、全体としてメロディアスであります。最近の曲としてはゆとりを持って歌メロが作られており、ボーカルが活きやすいアレンジになっております。カラオケなどでもチャレンジしやすいのではないかと思います。
 作詞作曲はロックバンドFINLANDS(フィンランズ)のボーカル&ギターの塩入冬湖(しおいりふゆこ)さんが担当されております。アレンジは小袋成彬さん、YaffleさんのTokyo Recordings名義で行われております。
 歌詞については、様々な解釈が出来ますが、私自身は失恋が描かれていると考えております。上手く行かなくなった恋について、語り手の側から終わらせるという切ない内容でありますが、どことなく温かみが感じられます。
 
 最後に『よるのあと』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiF#(F#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内、もしくはやや高めといったところです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiC#についてはCメロで登場します。回数としてはそこまで多くないです。高音が苦手な方はhiC#を裏声で歌ってもよいかもしれません。
 同曲は、目安として、サビの地声最高音であるhiB辺りをしっかり歌いこなせると形になりやすいです。この辺りは、一般的な女性の音域の範囲内でありますが、歌い慣れていないとスムーズな発声が損なわれやすいです。ただ、比較的克服しやすいレンジですので、少しずつ練習を重ねてください。
 一方で、同曲は、サビ・Cメロなどで裏声が多用されております。裏声と地声の切り替えなども重要な要素となります。

 『よるのあと』は音域自体が広めであります。また、低音部分の登場も意外と多いので、キー下げなどはやや行いにくいです。その点で、歌い慣れていない人には手を付けにくい部分が出てくるかもしれません。キー下げなどを行っても難しいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。歌メロ自体はそこまで難しい部分は少なく、親しみやすいです。

 私なりのイメージですが、『よるのあと』はある程度歌い慣れた人であれば、挑戦しやすい楽曲なのではないかと思います(一般的な女性の音域の場合)。器用な裏声などが要求される部分もありますが、全体としてボーカルの良さが強調されやすい作品ですので、カラオケなどが好きな人にも合いやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする