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『ずうっといっしょ!』(キタニタツヤ)の音域

こんにちは。今回はキタニタツヤさんの『ずうっといっしょ!』(2024)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です(自選曲でもある)。


『ずうっといっしょ!』(キタニタツヤ)
『ずうっといっしょ!』(キタニタツヤ)の音域







【地声最低音】mid1A#(A#3) 

m1F[またあなたの][いであたしすり]減っm1C[た]【Aメロ】
m1C[お互いに足を引っ張ったアオ]ハル  
m1CD[沈殿した思い出]で]ずうっとm1A#C[いっ]しょ]
★共に過ごしm1Fm1D#[た日[々]【Bメロ】
m1CD#[は]な]m1FD#[ばな[れ]なん]
m1Cm1F[あ]たし][こ]わされた[んm1D#[だ]【2番Bメロ】


【地声最高音】hiA(A4) ※ラストサビで1回

m2EhiA[お[そ]ろ]いの悪夢でずうっ[と]いっしょ【ラストサビ】


【補足】mid2Emid2Fを含むフレーズ一覧

★かm2D[けがえのない]トラウマになっm1D#[てた]らいいな【Bメロ】
★誰かが吐m2D#D[か]せ]たバグだm1F[よ]ね?
★あなたの一生m2E[の後]悔としm2D[て]添い[遂Em2F^[げ[る]よ]【サビ】
★大切なもm2E[の]って m2D[なあ]m1E[今]失くした1E[そ]
★すm2ED[こ]や][な][と][も][め][と][も]
★グm2D[ロい][れ][の][か][ずうっm2E[と]いっしょ
★髪を乾かしてくm2Dm2D#[れ[た]よ]るから【2番Bメロ】
★あたしかわm2Dm2F[い[かっ]た]E[なあ]【ラストサビ】
m2ED#[あなたの一生][後]悔としm2D[て]
★ほm2D[か][だ][か]とね[むっ][いm2FE[て]]

 まず、『ずうっといっしょ!』についてです。この楽曲は、2024年に男性シンガーソングライターのキタニタツヤさんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で配信限定の作品であり、アルバムなどには未収録です。

 『ずうっといっしょ!』は、キタニさんがネットに楽曲を投稿して10年目となる2024年5月14日に配信されました(【こんにちは谷田さん】名義で、ボカロ曲「鯨と水星」を初投稿)。タイアップはありませんでしたが、口コミなどで人気が継続し、YouTube公式チャンネルでは2400万回に達しています(2025年4月現在)。
 同曲はアップテンポのバンド曲です。全体的にシリアスなニュアンスのあるロック曲で、AメロBメロサビとメロが展開します。メロの音数、歌詞の世界観などがどことなくボカロ曲などを想起させられました。作詞作曲編曲はキタニタツヤさん自身によりなされました。


 『ずうっといっしょ!』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域の範囲内(一部高め)のレンジで歌メロが作られています。歌い慣れているのであれば、一般的な音域の男性が原曲キーがマッチしうる楽曲です。
 同曲はABメロは中低音中心、サビは中高音中心で歌メロが展開されます。Aメロについては低め~やや低めであり、サビについても最近のJ-POPと比べ若干高音が控えめになっています。これらを踏まえると、「やや低め~標準的な音域の男性」などにマッチしうる曲であり、逆に「高音域が得意な男性」だと少しキーを上げた方がよさそうです。

 女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、今回は女性の得意な音域から離れたレンジにあるため、キー調整がしにくいのではないかと私は推定しています。一つの目安ですが、原曲キーから5~6つ程度上げてみてください。ただ、人によっては「キーを2~3つ程度下げて1オクターブ上を歌唱する(高音は裏声を使う)」人などいるようです。その辺りは各々実際に歌唱して、微調整を加えてください。


 最後に『ずうっといっしょ!』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内(一部高め)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1A#はAメロで登場します。登場回数は1回のみです。このmid1A#に次ぐ地声低音としては、mid1C~mid1F辺りがかなり多く登場します。そのため、体感的にもそれなりに低く、「高音域が得意な男性」などは少し歌いにくい可能性があります。

 次に、地声最高音hiAはラストサビで1回登場します。このhiAに次ぐ地声高音としてはmid2Fがピークとなる場面が全体で8回、mid2Eが16回程度登場します。こうした点を考慮すると、ラストサビの一部は標準より高めですが、全体でみると男性の音域の範囲内(やや低め)であると私は分析しました。人によっては少しキーを上げてもよいかもしれません。


 『ずうっといっしょ!』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回の楽曲は音域がかなり広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
 今回の楽曲は歌メロ自体は比較的わかりやすいです。ただ、メロがかなり速いため、リズムは歌詞などはしっかり覚えておきたいです。音域だけを見ると一般的な男性が歌唱しうる楽曲ですが、難易度が低い曲ではなく、弛まぬ練習が求められます。

 『ずうっといっしょ!』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D~mid2F(ラスサビでhiA)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビで特にこれらが多いです。J-POPの男性曲としては若干高音が控えめです。一方、低音域はmid1A#が一部で含まれ、またmid1C~mid1F辺りが非常に多いです。
 こうした点を考慮すると、「標準よりやや低め~標準より高めの音域の男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が得意な男性」についても原キーで歌えなくないですが、場合によっては少しキーを上げるのもよいかもしれません。


【まとめ】

①Aメロがそれなりに低い
②サビはJ-POPの高音としては若干控えめ(終盤のhiAだけは高め)
③原キーだと「標準よりやや低め~標準より高めの音域の男性」に合いそう
④メロがかなり速いので注意。歌詞などは覚えておきたい

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