J-POPの音域を調べる

J-POPを中心にボーカルの音域を調べていきます。楽曲の感想なども述べています。

J-POPを中心に歌メロディーの音域を調べ、楽曲の感想なども述べていきます。カラオケや歌ってみたなどに役立てて頂ければ幸いです。

『Eye of the Storm』(ONE OK ROCK)の音域と感想

(※2019/2/28にて、音域画像の一部修正を行いました)
(2019/03/19)最低音域にミスがあったため修正しました

 こんにちは。今回はONE OK ROCKのEye of the Storm』(2019)を取り上げます。この楽曲はリード曲として、アルバム『Eye of the Storm』(2019)の収録されいる楽曲です。
 また、この楽曲は現在youtubeの公式チャンネルでは公開されておりませんので、当ブログでも動画の添付はありません。ただ、『Eye of the Storm』はyoutubeミュージックでのタイアップが付いていますので、その動画は添付しておきます。よろしくお願いします。
 
 ONE OK ROCKについては、以前に『Change』、『Stand Out Fit In』『Taking Off』を取り上げました。今回の『Eye of the Storm』で5曲目になります。


『Eye of the Storm』(ONE OK ROCK)
2019年2月13日発売【アルバム『Eye of the Storm』収録】


【地声最低音】mid1D#(D#3)

m1D#[向]こう岸にはまだ見えぬ未知の陽【2番Aメロ箇所】


【地声最高音】hiC#(C#5)  ※ラストサビの最後1か所のみ

★In the (eye) of the storm ohh oh



【補足】 通常サビの最高音 hiC(C5)


★1g8f (One) thing that  1g8f(keeps) me going (More) than you'll ever know
★In the eye of the storrr(rrrr)m(ラストサビの冒頭) 


【フェイク】
hiF(F5) ※ラストのサビで1回のみ

★In the eye of the storm (ohh) oh


『Eye of the Storm』(ONE OK ROCK)











 さて、『Eye of the Storm』ですが、2019年2月に発売されたアルバム『Eye of the Storm』(2019)のリード曲として収録されています。タイアップとしては、YouTubeミュージックのONE OK ROCK「ひらけ ぼくらの音楽」で、この『Eye of the Storm』が流れています。私は現在テレビはほとんど視聴していないのですが、テレビなどでは流れずにネットのみで流れているのかもしれません。
 
 楽曲とは直接関係ないのですが、このCMの中で、ボーカルTakaさんが「英語の発音で注意されて悔しかった」という話がありました。Takaさんの英語の発音はかなり正確な部類だと思うのですが、こうしたエピソードは個人的に驚かされました。




 『Eye of the Storm』の歌詞についてですが、「夜明け前の嵐」を表現していると思います。

「暗がりにまとわりつく光の尾向こう岸にはまだ見えぬ未知の陽」 
「But one thing that I remember It's always darkest before the dawn」

とあります。後半部分の英語の日本語訳は「けど、僕が覚えている。いつだって夜明け前がもっとも暗いってことを。」といったところでしょう。嵐を目の前にしながら、これからの新しい未来、自分を突き動かすものに向かってへの覚悟を抱いているのだと思います。ONE OK ROCKの楽曲で多く見られる力強さや前向きさが前面に出た歌詞とは少し異なり、抑制が利いた表現の歌詞であると思います。サウンド面でもAメロ、Bメロなどで夜の暗さや不気味さ、サビにおいて嵐の猛々しさが表現されていると思います。
 
 個人的にはラストのサビ部分で流れるリードギターが非常にエモーショナルだと思いました。「泣きのギター」と言うか、こういう表現は最近のロックでは少なくなっているのではないでしょうか。一方で、そうした昨今の傾向も考慮してか、『Eye of the Storm』のラストにおいてもギターの音量はやや抑え気味になっていると思います。ただ、そうした点も含めて、リードギターが表現する哀愁が耳に残りました。
 

 さて、『Eye of the Storm』の音域についてですが、地声最低音  mid1D#(D#3)~地声最高音  hiC#(C#5)  、フェイクがhiF(F5)となっております。補足として、通常のサビ部分の音域も記載しております。通常のサビではhiCが頻出します。

 前回の『Taking Off』でも言及しましたが、一般的な音域の男性が歌うには大変な楽曲であると思います。男性の場合地声でhiC(C5)を超えると、「歌う人を選ぶ」or「ハイトーンロック的な歌唱を使いこなす」といった領域に入るといえますただ楽曲の種類にもよります。hiA辺りが最高音の楽曲でもかなり難しいものもあります。カラオケなどで歌う際はキーを下げるのもアリだと思いますし。人によっては、努力しても届かない可能性もあると思っていいかもしれません。高音域が非常に得意な男性ならば選択肢に入る楽曲であると言えます。

 女性が歌う場合、例えばSuperflyやMisiaさんといったボーカリストの歌が得意な人が歌うと非常にかっこいい表現が出来ると思います。ジャンルで言えば、ソウルやハードロックにあたるミュージシャンです。
 

サカナクションの音域『アイデンティティ』『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』

 こんにちは。今回はサカナクションの『アイデンティティ』(2010)、『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』(2011)の2曲を取り上げます。どちらもサカナクション5枚目のオリジナルアルバム『DocumentaLy』に収録され、ベストアルバムの『魚図鑑』にも収められています。どちらもよろしくお願いします。
 
  サカナクションは当ブログでは『新宝島』『アイデンティティ』、『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』『ネイティブダンサー』『多分、風。』を取り上げています。興味を持たれた方は、そちらもどうぞ。



①『アイデンティティ』(サカナクション)、Identity(Sakanaction)

2010年8月4日発売【アルバム『DocumentaLy』収録


【地声最低音】   mid1F#(F#3)

★アイデンティティがない 【生ま】れない らららら




【地声最高音】hiA(A4)  ※サビのロングトーン。曲全体で10回登場

★どうし【てーえーえーmid2G#  hiA(A4)


『アイデンティティ』(サカナクション)










 さて、『アイデンティティ』についてですが、サウンドについては私はアメリカのニューウェイブバンド、トーキング・ヘッズ (Talking Heads)に近いものを感じます。非常にかっこいいです。この楽曲は歌詞が暗めなのですが、それを感じさせない民族的な明るいリズムになっております。
 サカナクションのボーカル山口一郎さんは「サカナクション的な『勝手にシンドバッド』(サザンオールスターズ)を作りたいと考えて、この曲を作った」と発言しております。

 歌詞については全体的に非常に共感できる内容であると思いました。「取りこぼした十代の思い出とかを掘り起こして気づいた これが純粋な自分らしさと気づいた」というフレーズが特に気に入ってます。
 十代というと非常にキラキラしたイメージで、映画等でも美しく描かれることが多いです。まさに青春真っ盛りといったところでしょう。しかし、必ずしも全ての人がそうした爽やかで輝かしい十代を過ごせるとは限りません。「取りこぼした十代の思い出」のような生活を送る人も多いと思います。一方で、そうした「少しジメジメしたような青春時代も、後々振り返ると『自分らしさ』」であることに気付くのです。
 「部屋でゲームばっかりしてたな」、「みんながあまり興味の無いような音楽を一人で聴いてたな」といった一見美しくないような思い出も、『自分らしさ』であるし、後々の人生の糧になるような経験であると私は思うのです。



 さて、『アイデンティティ』の音域についてですが、地声最低音   mid1F#(F#3)~地声最高音hiA(A4) でメロディーが構成されています。以前にレビューした『新宝島』よりも狭い音域ですが、歌唱難易度的には『アイデンティティ』の方が難しいのではないでしょうか。
 
 理由はサビの『どうし【てーえーえー】』の部分です。hiAのロングトーンを普段歌い慣れていない人だと、恐らくここで苦労する可能性があります。
 もし、しんどいときはキーを1~2下げる(♭1~♭2)のもアリだと思います。ただ、「努力を重ねれば、結果が付いてくる楽曲」だと思います。少しずつ原曲キーに慣らしていくといいでしょう。
 



②『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』(サカナクション)
Bach no Senritsu o Yoru ni Kiita Sei Desu(Sakanaction)


【地声最低音】   mid1D#(D#3)

★月(『つ』き)に慣れた夜になぜ 月(『つ』き)に見とれたのはなぜ


【地声最高音】  mid2G#(G#4)  

★気まぐれな『』みの色 部屋に吹くぬ『』いその色

『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』(サカナクション)










 
 次に『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』について見ていきます。この楽曲は「バッハ」という言葉が入っていますが、エレクトロダンスミュージックとロックが融合したような構成になっております。サカナクションらしい楽曲です。歌唱については詩吟をイメージしたとのことです。「バッハ」については『チェンバロ協奏曲第1番 ニ短調』の一節が引用されています。

 ポップスの楽曲の中にクラシックミュージックの一節を入れる曲と聞くと、私は英国のロックバンドMUSEの楽曲『United States of Eurasia』(2009 )を思い出します。この楽曲ではショパンの『夜想曲2番』が引用されています。また、ゲスの極み乙女。の『キラーボール』(2013)でも、同様にショパンの『幻想即興曲』が引用されました。



 
 さて、『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』の音域ですが、地声最低音 mid1F(F3)~地声最高音mid2G#(G#4) でメロディーが作られています。音域的には一般の男性の声域の範囲内です。カラオケ等において盛り上がるタイプの楽曲ではないと思いますが、比較的歌いやすい曲であると思います。


 この『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』の歌詞は、恋人とのすれ違い・別れが描かれていると思います。恋人との思い出の曲がバッハというのは凄くオシャレだと思います。サカナクションはアンセムのように力強い歌唱を行っていますが、歌詞の内容に近づけて、少ししっとりと歌ってみるのも面白いかもしれません。
 
 


『orion』『かいじゅうのマーチ』(米津玄師)の音域


 こんにちは。今回は米津玄師さんのアルバム『BOOTLEG』(2017)から、『orion』、『かいじゅうのマーチ』(2017)の2曲を取り上げます。よろしくお願いします。(※『かいじゅうのマーチ』については、音源の添付はありません)

  ※米津玄師さんの音域について、当ブログではこれまでに、『アイネクライネ』『爱丽丝(アリス)』『打上花火』(DAOKO×米津玄師)『打上花火』(米津玄師ソロver.)『馬と鹿』『海の幽霊』『orion』、『かいじゅうのマーチ』『恋と病熱』『春雷』『Nighthawks』『ナンバーナイン』『灰色と青 ( + 菅田将暉)』『飛燕』、『LOSER 』『ピースサイン』、『砂の惑星』米津玄師作詞作曲『パプリカ』(Foorin)『パプリカ』(米津玄師セルフカバー)『Flamingo』『フローライト』、『メトロノーム』『マトリョシカ』を取り上げています。興味を持たれた方は参考にどうぞ。

①『orion』(米津玄師),orion(Kenshi Yonezu)



【地声最低音】mid1D(D3) ※Cメロ部分

★真っ白でいる 陶器みいな 声をしいた 冬の匂いだ


【地声最高音】hiA#(A#4)  ※ラストのサビの中での最後1か所のみ

あの座のように(む欲しくて hiA#(A#4),mid2G#



【裏声最高音】  hiA#(A#4) ※通常とラストサビ含め計6か所

あの座のように(む欲しくて hiA#(A#4),mid2G#


『orion』(米津玄師)









 
まずは、『orion』についてです。この楽曲はアニメ『3月のライオン』のエンディング曲としても起用され、話題を呼びました。楽曲としてはエレクトロポップフューチャーベースのような趣向が凝らしてあります。
 歌詞についてはサビで繰り返される「あの星座のように結んで欲しくて」も独特ですが、
真っ白でいる 陶器みたいな 声をし ていた 冬の匂いだ」というフレーズが特に気になりました。『冬の寒々しさや乾いた感じ』、『夜の時間』、『コンクリートの造りをしたあまり物の置いてない部屋』、『女性の透き通る声』を想起させます。非常に秀逸な言い回しだと思いました。ミュージックビデオはそうしたイメージを意識しているのではないかと勝手に想像しています。





 さて、『orion』の音域についてですが、
地声最低音 mid1D(D3)~地声最高音hiA#(A#4)、裏声最高音hiA#(A#4)で構成されています。サビの部分が独特であり、そこがとっつきにくい部分だと思います。ラストの大サビの部分ではそれまで裏声だった発声が地声になり難易度が上がりますが、普通にカラオケなどで歌う場合はあまり気にしなくても良いと思います。

 
声に余裕がある方はサビの部分は伸びやかに歌うことを心がけると、メロディーの美しさや詩の美しさが活きると思います。特に女性が歌う場合は、そう感じます。




②『かいじゅうのマーチ』(米津玄師) ,Kaijuu no March


【地声最低音】mid1B(B2)

★喜んでくれるのかな そうだと嬉(うれ)しいな(Aメロ)
★そのま超えて 海の向こうへ
★友達でいよう 信じ合う喜びから もう一度始めよう mid2G#(G#4)  、mid1B(B2)
(2番のAメロで地声の最高音と最低音が混在する)

【地声最高音】mid2G#(G#4)  

★いつまでも絶えることなく 友達でいよう
★あなたと迎えたい 日(あした)のために 涙(なみだ)を隠しては
★胸に(こ)る一番星(んぼし)寂しいのに眩しいのに hiA(A4)裏声最高音



【裏声最高音】 hiA(A4) 

★今あなたと 出会えて
★胸に(こ)る一番星 寂しいのに眩しいのに
★また目覚めた朝に あなたと同じ 夢を見てすように(ラストサビのみ)


『かいじゅうのマーチ』(米津玄師)











 次に『かいじゅうのマーチ』についてです。この楽曲はアルバム『BOOTLEG』に収録された作品で、シングル曲ではありません。しかし、非常に美しいギターサウンドと歌メロディー、空に抜けるようなシンセサイザーが象徴的で隠れた名曲といえると思います。アルバム『BOOTLEG』は好セールスを記録した作品ですが、この『かいじゅうのマーチ』はいずれ再発見される楽曲になるかもしれません。

 この楽曲は英国のロックバンドThe Cure(ザ・キュアー)から影響を受けたサウンドになっています。日本だとスピッツの『群青』やラルクアンシエルの『Dive to Blue』が非常にキュアーっぽさを感じる楽曲です。
 また、歌詞については森山良子さんの『今日の日はさようなら』、合唱曲『怪獣のバラード』のオマージュになっております。そうした作品と聴き比べてみるのも面白いかもしれません。

 
 さて、『かいじゅうのマーチ』の音域についてですが、地声最低音   mid1B(B2)~地声最高音 mid2G#(G#4)、裏声最高音hiA(A4)になっております。
 注意点としては、2番途中で登場する「いつまでも絶えることなく 友達でいよう 信じ合う喜びから もう一度始めよう」というフレーズです。ここは地声の最高音と最低音が混在する場面です。

 米津さんの楽曲では節回しが速い曲が多いのですが、この楽曲はゆとりのあるメロディーになっています。丁寧な発声を心がけると、非常に報われると思います。


 





管理人プロフィール

もりっしー

北九州市近郊に在住するギター初心者。

「気になる歌の音域データ、感想」を述べていくブログです。

【好きなもの】音楽(特に80年代~のポストパンク、邦楽ロック)/漫画/地理/炭酸飲料

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