※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧
『JANE DOE』(米津玄師, 宇多田ヒカル)

【地声最低音】mid1C#(C#3) ※女性の最低音はmid1F#
★m1F#[ま]るでこの世界m2F#[で]【Aメロ】
★m1G–2A[さよ]な]ら もう行かなきゃ【Bメロ】
☆m1E[くつ]箱の中[ぁか]くしm1C#–E–m1D[た]リン[ゴ])【2番Aメロ】
★m1D–E[し]な]びた君の肌に
【地声最高音】hiD(D5) ※計4回程度
★ガhiD地–C#–A[ラ]ス]のう]えを【サビ】
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場
☆お願いその赤いあhiA#地–B–C#–hiD裏[し[あ[と[を]【サビ】
★会いhiA地–hiD裏–C#[に[来]て]【2番サビ】
※☆は地声かもですが、暫定で裏声としています
【補足】その他の中高音
★ふたm2G[り]だhiBm–A[け み]たい]だ]ね【Aメロ】
★ゆm2F#–m2G[め[を]見]てしまっただけ
★つま先m2F#[に]つ[き]明かり 花束[の]か[おm2G[り]【Bメロ】
★ゆhiBm[び]に触B裏–A–2G[れ]る]ゆ]び
★m2F#[な]に[もm2G{か]も]忘れて
★はだm2F#–m2G[し[の]ま]ま歩く【サビ】
★hiA–2F#–m2G[た]どっ[て])会いに来て
★錆びD–m2F#地–E[た[プー]ル]に放たれてm1F#–G[く]金[魚]【2番Aメロ】
☆残m2E[る]きE–m2F#地–hiB裏[ず[あ[と]【男性の裏声最高音】
★hiA裏–2G–F#–m2F地[い]ぬ]の]よ]うに D–m2E[お[よ]い]だ迷子【音程注意】
☆m2E–F#–m2G地–D[ど[こ[にい]る]の【2番Bメロ[男性の地声最高音mid2G]】
★なm1F#[に]をm2E–m2F#[し[て]るの
☆この世2D–E–2F#–m2G^[を[ま[ち[が]い]で満た[そう]
★m2F#[ど]こにいるの
★hiA地–F#–m2G^[お]ね[が]ぁ]い【2番サビ】
★まるm2D[で] こ[のE[世]界m2F#地[で]【ラスト】
☆ふm2F#–m2G地^[た[り]だ])hiB裏–A–m2G地[けみ]たい]だ]ね]
※☆は男性の地声・裏声最高音
★ふたm2G[り]だhiBm–A[け み]たい]だ]ね【Aメロ】
★ゆm2F#–m2G[め[を]見]てしまっただけ
★つま先m2F#[に]つ[き]明かり 花束[の]か[おm2G[り]【Bメロ】
★ゆhiBm[び]に触B裏–A–2G[れ]る]ゆ]び
★m2F#[な]に[もm2G{か]も]忘れて
★はだm2F#–m2G[し[の]ま]ま歩く【サビ】
★hiA–2F#–m2G[た]どっ[て])会いに来て
★錆びD–m2F#地–E[た[プー]ル]に放たれてm1F#–G[く]金[魚]【2番Aメロ】
☆残m2E[る]きE–m2F#地–hiB裏[ず[あ[と]【男性の裏声最高音】
★hiA裏–2G–F#–m2F地[い]ぬ]の]よ]うに D–m2E[お[よ]い]だ迷子【音程注意】
☆m2E–F#–m2G地–D[ど[こ[にい]る]の【2番Bメロ[男性の地声最高音mid2G]】
★なm1F#[に]をm2E–m2F#[し[て]るの
☆この世2D–E–2F#–m2G^[を[ま[ち[が]い]で満た[そう]
★m2F#[ど]こにいるの
★hiA地–F#–m2G^[お]ね[が]ぁ]い【2番サビ】
★まるm2D[で] こ[のE[世]界m2F#地[で]【ラスト】
☆ふm2F#–m2G地^[た[り]だ])hiB裏–A–m2G地[けみ]たい]だ]ね]
※☆は男性の地声・裏声最高音
まず、『JANE DOE』(ジェーン・ドウ)についてです。この楽曲は、2025年にシンガーソングライターの米津玄師さんと宇多田ヒカルさんによりリリースされたシングル作品です。
同曲は、藤本タツキさんの漫画を原作としたアニメ映画・劇場版『チェンソーマン レゼ篇』エンディング・テーマとして書き下ろされました。楽曲の質も相まって、『IRIS OUT』(過去記事)とともにストリーミングランキングでも上位にチャートインし続けています。
『JANE DOE』の音域的な特徴についてです。まず、同曲は男性と女性によるデュエット曲です。そのため、米津さんと宇多田さんのパートそれぞれについて記述します。
まず、男性パートについては、標準的な音域で歌メロが作られています。原キーで歌唱することも可能ですが、人によっては少しキーを下げてもよいと思います。
男性パートは2番以降に登場し、中高音としてはmid2E~mid2G辺りが登場します。低音もmid1C#程度であり、大よそ一般的な音域の範囲内です。音域的には取っつきやすいレンジですが、リズムや音程の一部が難しいので注意したいです。また、裏声は不可欠です(「高音域が非常に得意な男性」は地声ベースで歌っても良いかも)。
女性パートについても、大よそ標準的(一部は「やや高め」)のレンジで歌メロが作られています。一般的な音域の女性が原キーで歌唱しうる曲ですが、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。
今回の楽曲はサビを中心にhiDなどの高音が登場します。また、hiB辺りも要所で見られ、女性曲としては若干高い可能性があります。ただ、今回はデュエット曲であり、歌う場面は多くないため、そうした点も考慮し、「標準的な範囲内」としています。ただ、「高音域が非常に得意な女性」については低音が若干歌いにくい可能性があります。
最後に『JANE DOE』の音域についてですが、男性パートは【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロが作られています。大よそ、標準的な男性の音域の範囲内です。女性パートは【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声・裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。大よそ標準的な音域の範囲内(orやや高め)です。以下、見ていきます。
まず、男性パートの地声最低音mid1C#は2番Aメロで登場します。登場回数は1回程度です。この辺りは男性の音域の範囲内です。「高音域が非常に得意な男性」だと若干多雨いにくい可能性はありますが、回数は多くないので原キーでも良いと思います。
一方、女性パートの最低音はmid1F#で、Aメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。こちらも「高音域が非常に得意な女性」は少しキーを上げてもよいかもしれません。
次に、男性パートの地声最高音mid2Gは2番Bメロや終盤で計5回登場します。このmid2Gに次ぐ地声高音としては、mid2F#がピークとなる場面が全体で6回程度登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、人によっては少し高音感があるため、高音が得意でない方は少しキーを下げてもよいかもしれません。
一方、女性パートの地声最高音hiDはサビで4~6回程度登場します(裏声か地声かで迷った場面で2回差がある)。このhiDに次ぐ地声高音としては、hiBがピークとなる場面が全体で2回、hiAが3回程度登場します。こうした点を考慮すると、女性の音域としてはやや高めでです。ただ、今回はデュエット曲であり、歌う部分が少なくなる分、「女性の標準的な音域」とも考えています。原キーで歌唱しうる曲ですが、場合によってはキーを少し上下させてください。
『JANE DOE』はメロ自体は比較的分かりやすく、リズムなども取りやすいです(一部男性パートで難しそうな場面はある)。そのため、音域がマッチするのであれば練習曲にはよいと思います。ただ、宇多田さんや米津さんのような歌唱をするためには力量が求められるため、単純な音域面以外での難しさがあります。
『JANE DOE』を原曲キーで歌唱する場合、男性ではmid2D~mid2G(裏声はhiBまで)、女性はhiA~hiD(裏声はhiD)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はどちらもそこまで高音の登場回数は多くありません。ただ、女性については地声音域がやや広いです。
こうした点を考慮すると、男性は「標準的~高音域が得意な男性」、女性は「標準よりやや低め~標準より高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました。女性については、「高音域が得意(or非常に得意)な女性」については少しキーを上げてもよいかもしれません(男性の声域も高くなりますが)。
【まとめ】
①男女ともに標準的な音域の範囲内(女性は地声音域が広め)
②男性は「標準的~高音域が得意な男性」が原キーに合いそう
③女性は「標準よりやや低め~高めの音域の女性」が原キーに合いそう
④メロやリズム自体は分かりやすいが、男性パートは少し注意
⑤練習曲向き。ただ、原曲のように歌いこなすには力量が必要
※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧