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『sailing day』(BUMP OF CHICKEN) の音域と感想

こんにちは。今回はBUMP OF CHICKENの『sailing day』(2003)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

『sailing day』(BUMP OF CHICKEN)







『sailing day』(BUMP OF CHICKEN) 


【地声最低音】low1G#(G#2) 


 [つ]かみ取ろうとした 愚かなドリーマー(1番Aメロ)


【地声最高音】mid2G#(G#4)  
★帆を張った 愚mid2G#[か]mid2G[な]ドリーマー(サビ)
★いのmid2F[ち懸]け 当たり[前][だ](ラストサビ直前)


【補足】その他、mid2G,mid2Fの注意点

★何度でも 泣いたってmid2F[いい]や(Bメロ)
★精一杯 運命に[抵]mid2G[抗] (サビ)
★正解・不m2F[正]mid2G[解][判][断] 自分だけに許[さ][れ][権]
★誰もが皆 そ[れぞ][のふ]ねを出す (Cメロ)
★眩m2F[し]mid2G[さ]が とう[だ][いな]んだ

 まず、『sailing day』についてです。この楽曲は、2003年にBUMP OF CHICKENがリリースしたシングル作品です。『ロストマン』との両A面シングルです。その後、2004年にアルバム『ユグドラシル』にも収録されました。『sailing day』はアニメ映画『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』のために書き下ろされた作品で、同映画の主題歌となっております。
 BUMP OF CHICKENのYouTube公式チャンネルでもMVが公開され、2019年6月現在、およそ2000万回もの再生回数を記録しています。人気の高い楽曲だと思います。

 『sailing day』のサウンドについてですが、初期のBUMP OF CHICKENらしい疾走感のあるギターロックです。個人的には2番以降のベースラインが非常に好みです。初期の名曲である『天体観測』と比較しても全体として手数が増えて、バンドメンバーのスキルが向上しているのが見て取れます。
 メロディーについてはAメロBメロサビというJ-POPらしい構成になっております。少年漫画原作のアニメ映画の主題歌ということもあり、そうした構成が親和性が高いのだと思います。

 歌詞についてですが、ワンピースの主題歌ということもあり、同漫画が連想されるような歌詞になっております。また、夢や目標に向かって頑張っている人にとっても非常に共感できる歌詞内容なのではないかと思います。
 個人的に好きだと思ったフレーズは「目を開いたその先に 見える 確かな眩しさが 空になったハートに 理由を注ぐ」という2番の歌詞です。共感的な歌詞内容でありながら、決してありふれた表現ではない作詞者の感性が見て取れます。長く残っていくミュージシャンは、よくあるテーマの作品であっても、どこかで記憶に残るような表現力を持っていると私自身は考えています。



 さて、『sailing day』の音域についてですが、【地声最低音】low1G#(G#2) ~【地声最高音】mid2G#(G#4) でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域より少し広いです。

 まず、低音部についてですが、lowG#の場面は1か所です。同様のフレーズは楽曲全体で3か所登場しますが、残りの2箇所はmid1A#です。よって、「[つ]かみ取ろうとした」の場面をmid1A#で歌ってもほとんど違和感が無いと思います。
 高音部についてですが、mid2G,mid2Fなどの音階が頻出します。これらの音階は、一般的な男性の音域なので、歌い慣れている男性であれば到達しうるキーであると思います。
 しかし、①地声最高音がmid2G#であり、②mid2G,mid2Fが頻出するといった要因から、BUMP OF CHICKENの楽曲の中では難易度は高い方だと考えてください。BUMPの楽曲はmid2G,mid2F#辺りが最高音になることが多いイメージです(人気曲の『天体観測』は地声最高音がmid2G#で、BUMPの中では少し高め)。

 個人的なイメージですが、BUMP OF CHICKENは最近の楽曲の方が歌いやすい作品が多い印象です。

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