なお、添付する動画は、2021年バージョンのキーに準拠しており、音域調査よりも3つ低いキーとなっています。その点はご了承ください。
『ファイナルボーイフレンド』(ハンブレッダーズ)
【地声最低音】mid1C(C3) ※2番Aメロ
★m1G[ぼ]くがジm2E[ジイ] E[君がババア]になっ1G[て]も1G[ぉ]【Aメロ】
☆1G[ここ]ろのおE–m2F[も[む]くまま [こ]とばのラリー[をし]てm1C[たら]【2番Aメロ】
☆m1C–D–E^^-E–D[く]ち]喧[嘩[に][なっ[て]
【地声最高音】hiC(C5) ※全体で4回程度
★2G–hiA–hiB–hiC[き[み[と[どんなはな]し]を]し]よう[か]【サビ】
★止まらhiC–B–A[ないあいじょ]う]の]マシンガン
【補足】mid2F~hiAを含むフレーズ一覧
★物陰m2E[に隠れてキス]をしよ[う]【Aメロ】
★(グズグズに笑った)君のE–m2F[か[お]を[見]て 僕は語[彙]力を失った
★君m2E–hiA–m2G[の[全]部は] [知らm2F[な]い]けど[ぉ]【Bメロ】
★今のとm2E[こ]ろはだ[いm2F[じょ]う]さ
★今m2G–hiA[夜もし夢で[会]え]た[ら]【サビ】
★あm2F[い]ぶ[のm2G[リ]フレイン
★hiA–m2G^-E[め]いわく[じゃ]な])け]ればずっと [そ]ばにいて
★おm1G[決ま]りのm2G–hiA–E[や[り]と]りで仲直り【2番Aメロ】
★好きな映m2E[画]とか好きなhiA–G[お]ん]が]くとか【2番Bメロ】
★いhiA–m2G[き]継ぎも[な]しにく[ち]づ])け[を]【Dメロ】
★hiA[Ah] m2G[Ah] くだらない話でわm2E–G[らっ[て]【ラスト】
★それを幸せと定義しhiA–2G[て]ぇ]
※動画はオリジナルよりも3つ低いキー(♭3)
まず、『ファイナルボーイフレンド』についてです。この楽曲は、2018年にロックバンド・ハンブレッダーズによりリリースされたアルバム『純異性交遊』に収録されています。また、2021年にはカップリング曲として、『ファイナルボーイフレンド (2021)』とバージョンを変えた作品も発表されました(詳細は後述)。
同曲は、2021年頃にTik Tokで話題になり、ファン以外にも広く知名度を獲得しました。同バンドはロックらしいアッパーなバンド曲が魅力の1つですが、今作はスローなラブソングであり、そうした点が多くの人の共感を得たのではないかと私は推測しています。
『ファイナルボーイフレンド』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高い(もしくはかなり高い)レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は全体的に中高音寄りの曲ですが、とりわけサビやDメロでhiCやhiAといった中高音がよく見られます。低音については2番Aメロに集中して低い場面が見られます。こうした点を考慮すると、「高音域が得意な男性」などに合いやすい曲だと私は分析しています。
※ちなみに、2021年のバージョンでは原曲キーから3つ下げたキーで歌唱されており、添付動画もそれに準拠して歌われています。このレンジでも一般的には高いのですが、キー調整の1つの目安になると思います。
女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度上げてみてください。2番Aメロの低音域が歌いにくくなるのですが、人によっては原曲キーで歌うというのもよいかもしれません。ただ、今回は音域がかなり広いため、どうしても一部歌いにくい部分が出てきうる曲です。
最後に『ファイナルボーイフレンド』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高い(サビ等はかなり高い)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Cは2番Aメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。「高音域が非常に得意な男性」だと若干歌いにくいところです。ただ、今回は男性にとって歌いにくい低音域が要求される場面が一部限られるため、そうした方も原キーで歌うのもよいかもしれません。
次に、地声最高音hiCはサビで登場します。登場回数は4回程度です。このhiCに次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で34回、mid2Gが18回登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください。(この場合だとmid1A~hiA(hiAが4回、mid2F#が34回登場))
『ファイナルボーイフレンド』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は音域がかなり広いため、歌い慣れた人出会っても一部歌いにくい場面が出てくる可能性があります。低音域が登場する場面はそこまで多くないですが、キー調整を考慮しても相対的に高音域が得意な人の方がマッチしやすい曲といえそうです。
同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすそうです。今回は歌メロも比較的ゆったりしているため、音域がマッチするのであれば練習曲にもよいと思います。
『ファイナルボーイフレンド』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiCといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビを中心にこれらが多く、Dメロ以降は中高音が連続し高音感があります。一方、低音域としてはmid1Cが登場しますが、頻度としては少なめです。
こうした点を考慮すると、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①サビやDメロ等が高い(2番Aメロ以外は低音は少なめ)
②原キーだと「高音域が得意(or非常に得意)な男性」向け
③2021年バージョンは原キーより3つ低いキー(それでも一般的には高め)
④メロやリズムは分かりやすく、1人でも歌いやすい
⑤音域が合うならば練習曲にもおすすめ