『Crazy Crazy』(星野源)

【地声最低音】mid1C#(C#3)
★おm1F–m1G#[は]よ]う始[め]よう【Aメロ】
★一秒前はm1F–m1D#[死[ん]だ]
★やりm2C#[た]いことはm1F–D#–m1C#[な[ん[だ]【Bメロ】
【地声最高音】mid2G#(G#4) ※全体で2か所
★しm2D#–m2F–m2G#地[ず[む[ゆ]うひが F[ほ]ほ]ぉを[染]め【Dメロ】
★m2D#[う]た[ごm2F–m2G#–F#[え[はま]だ]つ]づ]ぅく【ラストサビ】
【裏声最高音】mid2G#(G#4) ※サビで登場
★どm2F#地–F[う]か]し[てm2G#裏[ると] F#[わ]ら]ぁえば【サビ】
【補足】mid2D#~mid2F#を含むフレーズ一覧
★意m2D#[味も] m2F[や]みもな[いF[ゆ]め]を見せ[て]【Bメロ】
★m2F地[Cra]zy F[Cra]zy D#–m2F#地–F[可[笑]し]い] F[あ]たF[ま]揺らせ【サビ】
★m2D#–C#[ま]だ] D#[あ]の] D#[こ]え]がす[る]
★寄m2D#[せて] m2F[か]えす う[みF[が]燃]えてい[る]【Dメロ】
まず、『Crazy Crazy』についてです。この楽曲は、2014年に男性シンガーソングライターの星野源さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、翌年に発売された『YELLOW DANCER』に初収録されました。同アルバムには、大ヒット曲『SUN』、地獄でなぜ悪い』(過去記事)などのシングル曲が収録されております。当ブログでは、『Week End』(過去記事)、『Friend Ship』(過去記事)などを取り上げました。アルバムには、アルバムは35万枚を超える大ヒットとなり、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。また、配信部門でも10万ダウンロードに達しており、この時期を代表するアルバムヒットとなっています(ランキングテータブログBillion Hits!より引用)。
『Crazy Crazy』はピアノが主体となったアップテンポのバンド曲です。元々は悲しいバラード曲だったそうですが、クレージーキャッツのような明るい曲にしたいと考え、現在のような曲調でのリリースになりました。歌メロはAメロBメロサビと展開し、全体的に親しみやすく、ノリがよい楽曲となっています。作詞作曲は星野源さん、編曲は星野さんと岡村美央さんの共同でなされました。
『Crazy Crazy』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高め(体感的には明確に「高い」でもよい)で歌メロが作られています。低音域に余地があるため、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。
今回の楽曲はAメロは「中低音中心」、BメロサビDメロは「中高音中心」で歌メロが作られています。演奏時間が3分半と短いにもかかわらず、間奏も短いため、体感的高く感じやすいのではないかと私は推測しました。低音域についてはmid1C#やmid1D#が登場しますが、回数は少ないため、そうした点でも中高音寄りの曲といえます。ちなみに、星野さん自身はライブでもキーを1つ(半音)下げて歌唱されることもあるようです。発声は地声ベースであり、裏声は少なめです。
女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。今回は回数こそ少ないものの低音域でmid1D#やmid1C#が見られ、キーを上げた方が女性の得意な声域が活きやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3~5つ程度上げてみてください。
最後に『Crazy Crazy』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)、【裏声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(体感的には明確に「高い」)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1C#はAメロで登場します。登場回数は2回程度です。今回はmid1D#等が底となる低音フレーズもありますが、回数としては少なめです。最低音は標準的ですが、見た目ほどは低音感はないと私は推測しています。
次に、地声最高音mid2G#はDメロとラストサビで計2回登場します。このmid2G#に次ぐ地声高音としてはmid2F#がピークとなる場面が全体で13回、mid2Fが計35回登場します。演奏時間が3分半かつ間奏が短いことを考慮すると、男性の音域としては高めであると私は分析しました。一つの目安ですが、原曲キーから1~3つ程度下げてみてください。
『Crazy Crazy』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回の楽曲はそれなりに音域が広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。ただ、低音の回数はそこまで多くないため、そこに目を瞑って中高音を中心に練習するというのもよいかもしれません。
今回の楽曲はメロ自体は分かりやすく、リズムなども取りやすいです。音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケに良いと私は考えます。ただ、サビは油断してると息継ぎをし損ねてしまう可能性があるため、意識的に呼吸をしていきたいです。
『Crazy Crazy』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~mid2G#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はBメロサビDメロでこれらが多く、特にmid2D#~mid2F辺りが連続します。間奏が短い点なども考えると、見た目より高音感がある曲です。
こうした点を考慮すると、「標準より高め~高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①Aメロは低音中心、その他は中高音中心(見た目より高い印象)
②原キーだと「標準より高め~高音域が得意な男性」などに合いそう
③間奏が短いため、見た目よりも高音感があります
④サビは少し息継ぎしにくいため、意識的に呼吸を入れたい
⑤音域が合うのであれば、練習曲やカラオケに向く