『週刊少年ゾンビ』(サイダーガール)の音域

★m2E[あー]言やひゃhiA裏[く]E[撃]ち込ま[れ]る あーやだやだなm2F[もう]帰ろー【ラストサビ前】

★巷ではやってるラm2E[ブソ]ングも【Bメロ】

★ あの子が夢中で見てるm2E–m2F[ムー[ビー]もSN[S]も ]E[アイ]m2G[ドン]ノー

★ひとりもなんだかさみしくて 四面楚歌もm2E-m2F[待[っ]た[な]し]

★m2E[ぱぱぱぱぱぱぱあと生]きていたいな【サビ】
★m2E[す]こ[しい]き抜いて背筋がm2G[伸び]たなら m2E[が]んばってみましょうね

　まず、『週刊少年ゾンビ』についてです。この楽曲は、2019年に3人組ロックバンド・サイダーガールによりリリースされたシングル作品です。2020年にリリースされた3rdアルバム『SODA POP FANCLUB 3』の先行曲として配信されました。

　『週刊少年ゾンビ』は、ファーウェイ・ジャパンのスマートフォン「HUAWEI nova 5T」のTik Tokタイアップソングとなりました。サイダーガールの作品の中でも人気が高いナンバーであり、カラオケなどでも『メランコリー』などと並んで上位にランクインしております。


　『週刊少年ゾンビ』は爽やかなアップテンポのバンドナンバーです。また、歌詞の中に【ぱぱぱぱぱぱぱあ】、【ほらぱぱぱらぱぱぱらぱぱぱぱら】といった擬音が多く用いられており、メロディアスでありながらリズム感が心地よい作品でもあります。歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られておりますが、2番Aメロはラップ調のフレーズが組み込まれるなど、調子が変わる場面もあります。

　『週刊少年ゾンビ』の歌詞についてです。同曲は、自分自身をゾンビに喩え、「打ちのめされてもノソノソ動き回る打たれ強さ」のようなものが謳われております。曲調やボーカルは爽やかそのものなのですが、歌詞内容がどこか気だるげであり、また泥臭く、そうしたギャップが非常に面白く感じました。　

　『週刊少年ゾンビ』の音域的な特徴についてです。同曲は、多くの部分でmid2E,mid2Fといった中高音が頻出します。一方で、2番AメロだけはlowGやmid1Aなど低めの音が多く登場します。その点で、げにょくに忠実に歌唱すると、高音から低音まで広い音域が要求される作品であります。
　一方で、テクニック的な面では、でたらめには難しくないです。高音がある程度得意な歌い慣れた人であれば、アプローチしやすいのではないかと思います。


　最後に『週刊少年ゾンビ』の音域についてですが、【地声最低音】lowG(G2)～【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高く、また音域が広いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音lowGについては、2番Aメロで登場します。この2番Aメロは、楽曲全体の中で特異的に低音域が要求される場面であります。ラップ調のパートでもありますので、低音が苦手な人は場合によっては、少し曖昧になってもよいのではないかと思います。また、low音階を練習したい人にとってはよい場面でもあると私は考えました。

　一方、地声最高音hiAは各サビで１～２回程度登場します。曲全体では４回になります。この辺りは、男性としてはやや高めでありますので、場合によってはキーを下げてもよいです。目安として、原曲キーから１～２程度下げてみてください（♭１～２）。
　同曲はラストのサビで、同じメロでもhiAにならない部分があります。具体的には【簡単に起き上がれないよな 誰かになれるわけ[な]いから】の部分です（原曲では落ちサビのため、敢えてhiAが使われていないのだと思います）。高音が苦手な方は、hiAの部分を全て、このフレーズと同じ音程で歌ってもよいと思います。hiAなどが発声し辛い方は、こうした方法も参考にしてみてください。


　『週刊少年ゾンビ』は音域自体が広く、キー調整などには向きにくいです。もしキー調整する場合は「2番Aメロの部分は、少し曖昧になってもよい」といったふうに重要度に強弱を付けるとよいです。

　同曲を原曲キーで歌唱する場合、2番Aメロ以外の部分は、最低音がmid1Gと男性としては高めの曲になります。そのため、ラップ以外の部分は意外と中高音が頻出し、スタミナが要求される作品でもあります（反面、高音がある程度得意な方は非常に歌いやすいと思います）。その辺りも踏まえて、練習に取り組んでください。ちなみに、ラップパートを上手く対処できるのであれば、女性にもお奨めの作品です。

　『週刊少年ゾンビ』は音域が広めであり、取っつきにくい部分もありますが、mid2G～hiA辺りの高音域が歌える人には楽しく歌える作品です。曲のアレンジなども明るく、ノリもよいですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。