『好きだから。』(『ユイカ』)の音域

★ずっと隣にhiC[い]hiC#[てく]れhiD#[ま]hiF[せ]D#[ん]C#[か]　貴方がhiC裏–C#[好[き]な[の]【ラストサビて[転調]+1】

★あm2G[な]た[にあ]hiA[な][た]の相談をしたんだ。【Cメロ】

★m2G[や]め[と]けhiA[な][んて]言hiB[わない]hiC裏[でよ。]

★m2G#[振]り[向い]て[ほ]hiC#[し]C[く]て【ラストサビて[転調]+1】

　まず、『ユイカ』さんについて少し説明します。『ユイカ』さんは、2021年より活動されている女性シンガーソングライターです。2021年9月現在、現役の高校生であり、YouTubeやTik Tokなどを中心に弾き語り動画を投稿されております。
　ちなみに、現在の名義は『』がついた『ユイカ』名義であり、Spotify、iTunesなどでも『ユイカ』となっております。

　『ユイカ』さんは、最初は弾き語りのカバー動画をTikTokに投稿して活動しておりました。そうした中で2021年3月に投稿されたオリジナル曲『好きだから。』がSNSなどで大きくバズり、若い世代を中心に大きな支持を集めます。自身のYouTubeチャンネルは、2021年9月現在、登録者数が12万人を突破しております。まだ、活動期間の短い女性歌手ですが、共感的な歌詞や親しみやすいメロディーなどが印象的です。
　
　さて、『好きだから。』についてです。同曲は、2021年に女性シンガーソングライターの『ユイカ』さんによりリリースされたシングル作品です。ストリーミングでも配信されているシングル曲であります。新しい作品でありますので、CDシングルなどではリリースされておらず、またアルバムなどにも収められておりません。

　『好きだから。』は『ユイカ』さん初のオリジナル楽曲であり、当初は弾き語りで動画を公開しておりました。YouTubeの動画では、「Aメロのみ」の動画、「サビ」までの動画、「男性目線」の動画など、楽曲が少しずつ完成していく過程も見て取れ、今っぽくて非常に面白いと思いました。

　その後、プロデューサーの小名川高弘（こながわたかひろ）さんによる編曲により、現在のMVや音源が完成します。MVは2021年9月現在、YouTubeチャンネルでは1000万回弱、Spotifyでも270万回以上の再生回数を記録しております。また、アジア各国のバイラルチャートでも上位に食い込むなど、無名の女子高生のオリジナル曲としては異例のヒットを記録しております(引用元)。

　『好きだから。』は中高生の恋を歌った穏やかなポップナンバーです。当初、『ユイカ』さんによる弾き語りにより制作されていたということもあり、アコースティックギターやピアノが基調となったアレンジとなっております。1番のサビ以降は、バンドアンサンブルが加わります。

　歌メロについては、AメロＢメロサビといった形で作られております。全体的にメロディアスで耳に入りやすいです。また、ラストのサビでは転調が行われ、キーが1つ上がります（#1）。転調への準備期間が意外と短いですので、カラオケなどでは注意してください。

　『好きだから。』は中高生の片思いの恋愛を思わせる歌詞が人気であり、大きく支持されております。歌詞は女性目線と男性目線で描かれております。私自身も何となく、高校時代などを思い出して、懐かしくなりました。

　『好きだから。』の音域的な特徴についてです。同曲は、元々アコースティックギターによる弾き語りで作れたということもあり、J-POPの女性曲と比べると、若干低いレンジで歌メロが作られております（一部裏声などは高いですが）。ボーカルもやウィスパーボイスや裏声を交えることが多く、その辺りも踏まえて歌唱すると、原曲のような表現に近づきやすいです。女性としては低めのレンジですので、キーを下げる余地はあまりありません。



　最後に『好きだから。』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の声域の範囲内でありますが、低音がやや低めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1Eについては、Aメロで1回登場します。このmid1Eについては、女性としては結構低い音階であり、人によっては発声できないこともあると思います。場合によっては、mid1Gなど別の音などに置き換えてもよいと思います。

　この1場面を除くと、曲全体でmid1Gが多く登場します。この辺りは一般的な女性の声域の範囲内であります。ただ、登場回数が多いため、高音域が得意な人は低音域が少し歌いにくいかもしれません。場合によってはキーを上げてもよいと思います。

　一方、地声最高音hiA#はラストのサビで登場します。回数としてもあまり多くないです。先にも述べましたが、『好きだから。』は裏声などが多く使われており、地声部分に関しては、比較的低い声域で歌われております。そのため、mid2G,mid2G#辺りが地声の高音として多く登場します。
　この辺りは、女性の声域の範囲内であり、歌い慣れていないであっても比較的アプローチしやすいと思います。当然ですが、しっかり歌い慣れていた方が、スムーズかつ表現豊かな歌唱になりやすいですので、『ユイカ』さんの歌唱などを参考にしながら、練習を重ねてください。

　『好きだから。』は低音域が低めであり、また全体として音域が広めです。そのため、キーを下げるにしても上げるにしてもあまり余地がないです。少しの調整であれば可能ですが、大きなキー調整には向きません。その点は留意しておいてください。
　
　よって、普段あまり歌い慣れていない人の中で、もし同曲を歌唱して歌いにくいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。比較的多くの女性がアプローチしやすい作品ですが、音域がやや広めですので、合わない人にはその点でハードルになるかもしれません。

　『好きだから。』は歌メロが美しく、またリズムなどもそこまで難しくないですので、カラオケや弾き語りなどでも比較的歌いやすいと私は分析しました。歌詞なども共感的であり、多くの人に合いやすいと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。