なお、『ミダレチル』はアーティストおよびレーベルなどの公式チャンネルでミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログにおいても添付動画はありません。
『ミダレチル』(B’z)、Midarechiru(B’z)
【地声最低音】mid2A(A3) ※全体で頻出
★わm2A[かれ]際のひりひりしたm2A[か]ぜ【Bメロ】
※そのほか、【補足】も参照ください。
【地声最高音】hiC(C5) ※曲全体で1回
★hiA–m2G[消え]る]こA–G[との]ない]hiC–A[よ]こ][が]A[お]【ラストサビ】
【補足】mid2F~hiAを含むフレーズ一覧
★m2A[清潔な人]生m2E[を]いくら目指しE[て]も【Aメロ】
★そうやって自m2A[分]を夜毎なぐm2A[さめ]m2G[な]がら【Bメロ】
★m2A[犯]した罪をしm2G[ば]し忘れる
★それでもm2A[ま]た夢に出て2A[くる]m2G[の]は
★あんhiA–m2G[た]の]えがm2A{おお]もえば じんA–G[わ]り]胸[が]A軋む【サビ】
★夕hiA–m2G[陽]に]染A–G[ま]る]よm2F[こ]がお
★hiA[お]ともなくhiA[乱れ]散る
※アウトロのフェイクは、hiFから入り、hiG⇒hihiAと移ります。
まず、『ミダレチル』についてです。この楽曲は、2021年に2人組のロックユニットB’zによりリースされたアルバム『FRIENDS Ⅲ』に収められております。
『FRIENDS Ⅲ』は、海外から帰国したギター担当の松本孝弘さんがコロナ禍の隔離期間に作曲した楽曲をもとに構成されているそうです。世間の自粛ムードもあってか、従前のハードロック路線より、ジャズやAOR・ソフトロック寄りの作品が多くなり、結果として『FRIENDS Ⅲ』が制作されたようです。
B’zは1992年に、コンセプトアルバム『FRIENDS』をリリースいたしました。『FRIENDS』は、B’zのパブリックイメージとは異なるソフトロックなどを軸とした作風となっており、1996年にも第2弾『FRIENDS Ⅱ』がリリースされました。今回、25年ぶりに第3弾のアルバム『FRIENDS Ⅲ』がリリースされる運びとなり、ファンの方などは非常にうれしく感じたのではないかと思います
ちなみに、1992年の『FRIENDS』にはB’zの人気作である『いつかのメリークリスマス』(過去記事)が収められております。今回の『FRIENDS Ⅲ』でも初回限定盤に今回新しくレコーディングされたものが収められているようです。
さて、『ミダレチル』はミドル~アップテンポのバンドナンバーです。先述のように、アルバム『FRIENDS Ⅲ』はソフトロック寄りの路線で制作されており、本作もホーンセクションなどが目立つジャジーなバンド曲す。作詞作曲はそれぞれ、稲葉浩志さん、松本孝弘さんによりなされておりますが、共同編曲としてYukihide “YT” Takiyama(ユキヒデ・ワイティー・タキヤマ)さんが携わっております。
『ミダレチル』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の音域よりも高いレンジで歌メロが作られております。音域自体はそこまで広くないですので、キー調整はしやすいです。男性曲としては最低音が高いですので、女性が原曲キーで歌うことも可能だと思います。
最後に『ミダレチル』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2Aは曲全体で多く登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、最低音がm2Aの男性曲は、かなり高い確率で「一般的な男性にとってキーが高く、スタミナも必要不可欠な曲」となります。『ミダレチル』についても、この特徴を備えております。
一方で最低音が高い分、女性が原曲キーで歌唱することも可能です。一般的には少しキーを上げた方がよいですが、「標準よりやや低めの声域の女性」などは原曲キーでも合いやすいと思います。
一方、地声最高音hiCはラストサビで1回だけ登場します。また、サビを中心にhiAの頻度が高く、曲全体で20回前後登場します。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください(♭2~3)。
『ミダレチル』は低音域に余裕があり、キー下げなどはしやすいです。音域自体は広くないので、歌い慣れてない人向けの調整も可能です。ただ、ボーカル稲葉浩志さんのように歌いこなすには高い力量が求められます。その辺りは留意しておいてください。稲葉さんの歌唱表現などを考慮すると、やはり歌い慣れた人向けの楽曲と言えると思います。
『ミダレチル』を原曲キーで歌唱する場合、最低限としてhiAをしっかり歌いこなせる力が求められます。このhiAが曲全体で20回前後登場しますので、ある程度スタミナも必要となります。よって、原曲キーの場合は、「高音域が得意な男性」、「標準~低めの音域の女性」などが合いやすいです。
『ミダレチル』は原曲キーは男性にとっては高く、またキー調整を行っても原曲のように歌いこなすには力が求められます。ただ、B’zの難しめの作品と比べると、アプローチしやすく、ある程度高音域が得意な男性などには合いやすいと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。