なお、『快楽の部屋』はアーティストおよびレーベルのYouTube公式チャンネルでミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログでも動画の添付は致しません、。
ちなみに『快楽の部屋』はタイトルに『』が付いており、それが公式となります。そのため、記事中では『『快楽の部屋』』と表記される場面があると思いますが、ミスタイプではありませんのでご了承ください。
『『快楽の部屋』』(B’z)、「Kairaku no Heya」(B’z)
【地声最低音】mid1F(F3) ※曲全体で1回
★鍵をかけたら なにm2F[は]と2F[もあれ]脱がしっこしようm1F[よ]【Aメロ】
【地声最高音】hiC(C5) ※全体で2か所(回数は4回)
★m2G–hiA[バカ[にし]ちゃ]hiC地[だめ] 意味hiA[の][ない]ほど【Cメロ】
☆hiA–m2G[意義ある] TIME OF] MY A–hiC[ラ[イ]ヤ[イ]ヤ[イ]ヤ]
※☆の部分はライブでは【hiF–hihiA[ラ[イ]ヤ[イ]ヤ[イ]ヤ]】となることもあるようです
【補足】mid2F~hiAを含むフレーズ一覧
★ m2F[だんだんから]だ[が]かm2G[るくな][る]G–hiA[楽[園]【Aメロ】
★m2G–hiA[羞[恥]心をロッカー]m2F[に預]G[け]たら【Bメロ】
★さあhiA–m2G–m2F[興奮]のるつ]ぼに]A[ジャンプ]
★乱れたm2F[ヘア] そのまm2G[ま]踊ら[せ]【サビ】
★なりゆきまかm2F[せ]m2G–hiA[腰[を]ふれベイビー
★キめればm2F–m2G–hiA[よ[ぞ[らもとろけ]る]ぅ]
★hiA[Let’s] m2G[drink] [the] G[night] [a]way!
※アウトロのフェイクの一番高いところはhihiA
まず、『『快楽の部屋』』(『かいらくのへや』)についてです。この楽曲は、1991年に2人組ロックバンドB’zによりリリースされたアルバム『IN THE LIFE』に収録されております。同アルバムには、シングル曲『ALONE』(過去記事)や、人気曲の『もう一度キスしたかった』などが収められております。同アルバムは、240万枚以上のヒットを記録し、B’zのオリジナルアルバムの中でも2番目の好セールスを記録しました。1992年の年間アルバムチャートでは2位となっております(1位はCHAGE & ASKAのベストアルバムであるため、オリジナルアルバムではトップ)。
さて、B’zはハードロックなどの色合いの強いバンドでありますが、初期の頃は比較的ポップな作品も多くみられます。このアルバム『IN THE LIFE』も、ポップな楽曲が比較的多いといえます。現在のようなハードロック中心のスタイルが定着したのは、私なりの印象では1997年の『SURVIVE』辺りではないかと思います。
そうしたアルバムの中で、『『快楽の部屋』』は、アルバム曲ではロック色の強いナンバーです。ミドルテンポのロック曲で、その分歌メロのキーも高く、稲葉さんの歌唱も尖ったものとなっております。1990年代初頭の作品ですが、現在のB’zのスタイルとも繋がる部分が多いのではないかと思います。
ちなみに、同曲は歌詞のタイトルに【『』】が加えられております。私なりの印象ですが、これは「閉ざされた空間」を意味しているのではないかと思います。タイトルの「快楽の部屋」や、歌詞中の「カギをかけたら」にもあるように、どことなく、「外からは見えない場所」が想起されます。
『『快楽の部屋』』の音域的な特徴についてです。同曲は曲全体でhiAが多く登場するなど、男性としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、キー調整は可能です。ただ、私なりの感覚ですが、原曲のような尖ったニュアンスを表現したい場合、キー調整するにしてもある程度高音域が要求されるのではないと思います。
ちなみに、同曲は音域的には女性の方が原曲キーでのチャレンジがしやすいです。ただ、稲葉さんの声質などを考慮すると、ロック系の楽曲を歌い慣れている人の方が合いやすいと言えます。
最後に『『快楽の部屋』』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1FについてはAメロで1回登場します。登場回数としては多くありません。この辺りは一般的な男性の音域の範囲内です。
一方、女性の音域としてはやや低めですが、無理なく出せる範囲内だと思います。そのため、女性が原曲キーで歌唱することもある程度は可能なのではないかと思います。私なりの印象では、「標準よりやや低めの音域の女性」の方がより合いやすいと思います。
次に、地声最高音hiCについてはCメロで登場します。登場回数は2場面(4回程度)です。この辺りは男性としてはかなり高いです。また、同曲はAメロBメロ辺りでもhiA含むフレーズが複数回登場します。そのため、一般的な男性は、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください(♭2~3)。
『『快楽の部屋』』は低音域に余地があり、キー調整はしやすいです。そのため、ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに合わせることができるといえます。ただ、同曲は、地声最高音がhiCと高いため、一般的な男性が歌いやすいレンジに調整するには大きなキー調整が必要となります。そのため、大きなキーの違いから違和感などを感じられる方も多いかもしれません。
ちなみに、同曲はロック色の強い作品です。そのため、ボーカル稲葉浩志さんのような歌唱をするためにはしっかり歌い慣れておく必要があります。その点で、力量が求められます。
『『快楽の部屋』』を原曲キーで歌唱する場合、hiA,hiCといった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。同曲はロック色が強く、その点でも表現力が必要になります。mid2F~hiA辺りの頻度も高いですので、スタミナも不可欠です。よって、原曲キーの場合、「高音域が得意な男性」、「標準よりやや低めの音域の女性」などが合いやすいと思います。
私なりの印象ですが、この『『快楽の部屋』』は、この1990年代前半頃のB’zの作品としては特に難しいと感じます。ロック系の楽曲に慣れていない方は、『もう一度キスしたかった』、『ALONE』などの同じアルバムの人気曲の方がチャレンジしやすいのではないかと思います。(ただ、この2曲も男性曲としては高いですので、原キーで歌うのは大変です)。
『『快楽の部屋』』はロック色の強い作品であり、歌いこなすのが難しめだと思います。それでも、カラオケなどでしっかり歌えると、かなり映えるのではないかと思います。歌詞はややエロティックですが、「ライブでの高揚感」なども暗喩されており、良い作品です。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。