※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧
①『飛燕』(米津玄師),Hien(Kneshi Yonezu)♪
2017年11月1日発売【アルバム『BOOTLEG』収録】
【地声最低音】mid1D(D3)
★壊翼さえあればと 灰を前に嘆いていた(Aメロ)
★lala lalalalala lalalala(2番のサビ終了後の場面) 1か所のみ
【地声最高音】hiA(A4)
★ずっと 風が吹いていた あの頃から 変わらぬまま(サビ)
まず、『飛燕』について取り上げます。アルバム『BOOTLEG』のオープニングを飾る一曲です。
『飛燕』の音域については、地声最低音 mid1D(D3)~地声最高音 hiA(A4) でメロディーが構成されています。これまで取り上げてきた楽曲の中では低音部がやや高く、サビもhiAと少し高いという印象です。
カラオケなどで歌い慣れている人であれば、比較的歌いやすい楽曲であると思います。音域には個人差がありますので、キーが高いと感じる男性がいれば、キーを2程度下げて(♭2)みるといいと思います。
以前より申しておりますが、米津玄師さんの楽曲は頑張れば報われる作品が多いです。特に、この『飛燕』はメロディーの節回しもあまり速くないので、手も付けやすいと思います。『飛燕』はシングル曲ではないですが、多くの人の耳に残りやすい楽曲です。お奨めできる一曲です。
また、一般的に米津さんの楽曲は音域が低音部に広いものが多いので、女性がチャレンジしにくいと私は考えているのですが、この『飛燕』は別です。女性でも手をつけやすいと思います。
女性の場合、個人差はありますが原曲よりキーを3~4上げる(#3~#4)のを目安にすると良いのではないでしょうか。
さて、楽曲そのものについての個人的な感想ですが、オリエンタルな音作り、世界観が心地よいです。特にバックで終始流れるアコースティックギターが非常に心地よいです。ちなみにこの『飛燕』は宮崎駿さんの漫画『風の谷のナウシカ』に着想を得ているそうです。
映画版ナウシカは見たことある人も多いでしょうが、【漫画版】のナウシカは知らない人もいるかもしれません。この漫画版のナウシカは超が付くほどの名作です。読んだことのない人は是非ともお奨めしたい作品です。いずれ映画でもリメイクされる可能性が高いと言われています。
②『LOSER』(米津玄師),LOSER(Kneshi Yonezu)♪
2016年9月28日発売【アルバム『BOOTLEG』収録】
【地声最低音】mid1C#(C#3) ※2番のサビ終了後~
★愛されたいならそう言おうぜ 思(おも)ってるだけじゃ伝わらないね
【地声最高音】hiA#(A#4)
★アイムアルーザー ずっと前から聞こえてた(サビ)mid2G#
【フェイク】 mid2G#(G#4) 曲のラスト(youtube公式では3:47~)
★聞こえてんなら声出していこうぜ yeah yeah yeah
次に、『LOSER 』の音域について取り上げます。この楽曲は地声最低音 mid1C#(C#3) ~地声最高音 hiA#(A#4) 、フェイクmid2G#(G#4)となっております。米津さんの楽曲全体の傾向ですが、インディーズアルバムや初期の楽曲と比べて、ここ数年は最高音域が高くなる傾向にあります。この楽曲もそうした流れを踏襲したものであります。この楽曲はサウンド的には、近年の欧米のヒップホップの影響が強いと思います。
地声最高音のhiA#についてですが、この音を地声で安定的に発声するのは、「キーが低く、歌い慣れていない人」には大変だと思います。「アイムアルーザー ずっと前から聞こえてた」の場面です。この点については、発声が難しい場合は、裏声やかすれ声などで対応しても良いのではないでしょうか。後に続く「いつかポケットに隠した声が」の部分がしっかり歌えていれば、不自然な印象は少ないです。徐々に慣らしていけばいいと思います。
この楽曲に関しての難点はメロディーを噛まずに歌い切ることだと強く思います。付け焼刃の対応で歌い切るのはほぼ無理だと思いますので、しっかり歌詞を覚えるのが重要です。
高音域を出す際も、音程を外さずに歌うときも、歌詞が頭に入ってないと歌そのものに集中できません。「歌詞を覚えておく」というのも歌を上手く歌う上では、相当重要であると考えてください。
※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧