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『Aurora』(BUMP OF CHICKEN)の音域と感想

 こんにちは。今回はBUMP OF CHICKENの『Aurora』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

『Aurora』(BUMP OF CHICKEN)



【地声最低音】mid1D(D3)  


【地声最高音】mid2G(G4)  

★爪を立てて  こmid2G[ら]mid2F[え]ていたんだ(サビ)
★つ[た][え]たい言葉はいつだって(サビ)


【裏声最高音】hiA#(A#4) 

★形とおhiA裏[と]m2G[が][分]hiA#[か][るよ](サビ)



【補足】注意すべきmid2F箇所など

★クレヨンで世界に創[り]出したでしょう(Aメロ)
★ためいmid2F[きに]もなれなかった  名前さえ持[た]ない思いが(サビ冒頭)
★好きな色で  透明に [oh~~] mid2G[oh] oh oh(Cメロ【フェイク】)

『Aurora』(BUMP OF CHICKEN)










 まず、『Aurora』についてです。この楽曲は2019年3月にBUMP OF CHICKENによってリリースされた配信限定のシングル作品です。同曲はTBS系 日曜劇場『グッドワイフ』の主題歌として書き下ろされたナンバーです。
 配信シングルのリリースに先立ち、BUMP OF CHICKENのYouTube公式チャンネルでもMVが公開されました。2019年4月現在、約470万回もの再生回数を記録しております。非常に話題になった作品の一つだと思います。

 『Aurora』のサウンドについてですが、前奏より流れる鍵盤の音とギターのアンサンブルが非常に印象的です。BUMP OF CHICKENは疾走感あふれるギターロックとしてのパブリックイメージが強いですが、近作はこうしたアレンジの楽曲も増えております。また、楽曲の終盤に向かってエレクトロニカなアレンジも見られます。こうしたサウンドワークも近年のBUMP OF CHICKENの特徴の一つです。

 また、あまり指摘されない印象なのですが、こうしたエレクトロニカなサウンドに合わせて、ボーカルの藤原基央さんの歌声も丸みを帯びたような発声に変わっています。この『Aurora』でもそうした面が強いと思います。例えば、ギターロックとしてのBUMP OF CHICKENでは藤原さんのボーカルはかなり尖った印象でした。2007年にリリースされたスローテンポの『花の名』でも優しいボーカルの中にやや尖った面が見られました。

 歌詞についてです。まずタイトルの『Aurora』ですが、北欧など極地方で見られるあのオーロラのことです。歌詞の中で手掛かりになるフレーズとしては「溜め息にもなれなかった  名前さえ持たない思いが心の一番奥の方  爪を立てて  こらえていたんだ」 という箇所だと思います。最後のサビでは「心の一番奥の方  涙は炎  向き合う時が来た 触れて確かめられたら  形と音をくれるよ」と表現しています。
 私なりの解釈ですが、この楽曲の『Aurora』とは「自分の心にある大切にすべき感情」なのではないかと考えます。そうした心の奥底の感情に向き合えた時、具体的な言葉にしたり、クレヨンで描いたりなどして明確な形になっていきます。そうしたことを歌っているのだと考えます。「大切な感情は、世間の評判や周りの人間だけから与えられるものではなく、あなたの心の中にあるよ」と歌っているのだと考えます。
 前向きな歌詞ですが、力強く元気に応援しているわけではなく、静かに優しく背中を押しているような内容だと思います。





 さて、『Aurora』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3) ~【地声最高音】mid2G(G4)
、【裏声最高音】hiA#(A#4)でメロディーが構成されております。裏声の部分を除くと一般的な男性の音域の範囲内であると言えます。

 BUMP OF CHICKENの楽曲はmid2F,mid2Gといった音域を確実に歌いこなせるようになると、メドが付いてきます。そうした点で非常に努力が報われやすい楽曲です。以前より申しておりますが、mid2F,mid2Gあたりは歌い慣れてくると、届きやすい音階です。少しずつ慣れていってください。

 『Aurora』はBUMP OF CHICKENの楽曲でもかなりポップなメロディーです。カラオケなどで歌うのにも向いているのではないでしょうか。

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