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『ray』(BUMP OF CHICKEN)の音域と感想

こんにちは。今回はBUMP OF CHIKENの『ray』(2014)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『ray』(BUMP OF CHICKEN)


【地声最低音】mid1A#(A#2)  

m1A#[お]別れしたのはもっと 前の事だったような(Aメロ)
★その時だけのメロディー1A#[を](Aメロ)


【地声最高音】mid2G(G4)  

★考える暇も無い程 あm2F[る]m2G[く]のは大変だ(サビ)
★あの痛2F[み]は わ2F[す]2G[れ]たって消えやしない



【補足】その他のmid2F箇所

★いつmid2F[ま]でどこまでなんて 正常か異常か2F[なん]

『ray』(BUMP OF CHICKEN)
 まず、『ray』についてです。この楽曲は2014年にBUMP OFCHICKENによりリリースされたアルバム『RAY』に収録された楽曲です。アルバムのと同名のリード曲で、リリースに先立ちYoutubeの公式チャンネルでもMVが公開されました。再生回数は2019年現在で、3800万回を越えており、非常に人気の高い作品の一つであると思います。
 また、『ray』はボーカロイドの初音ミクとコラボレーションしたバージョンも制作され、配信限定リリースされております。MVも公開され1300万回もの再生回数を記録しております。

 『ray』のサウンドについてです。一つの方向性として、このアルバム『RAY』の頃からBUMP OF CHICKENのパブリックイメージである「疾走感のあるギターロック」から変化したイメージです。当然、そうした楽曲が消失したわけではないです。それらの方向性の中で、『ray』はBUMP OF CHICKENの近作ではよく見られるようになったエレクトロニカよりのサウンドが導入されている楽曲のです。ボーカルにもエフェクトがかかっております。BUMP OF CHIKCENの中で一つの変化となった楽曲なのではないかと思います。初音ミクとのコラボも、ただ世の中の流れに乗ったというよりは、そうした意図を持ったものなのではないでしょうか。
 ボーカルのメロディーはポップで明るいものですが、四つ打ちのリズムが心地よいです。メロディー自体は必ずしも疾走感を感じさせるわけではないのですが、リズムが軽快感を演出しています。

 歌詞についてですが、個人的に好きだと感じたフレーズは「晴天とはほど遠い 終わらない暗闇にも  星を思い浮かべたなら すぐ銀河の中だ」です。宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』の一説に、「天の川が本当に川だとするならば、私たち地球もそうした天の川の水の中に住んでいることになる」といった場面が出てきます。これに近いニュアンスは幸村誠さんの漫画『プラネテス』にも登場したと思います。『ray』のこのフレーズは、そうした作品群を想起させるものがありました。今いる自分の場所も星々の煌めく銀河なのだと考えさせられます。

 

 さて、『ray』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2) ~【地声最高音】mid2G(G4) でメロディーが構成されています。おおよそ一般的な男性の音域であると思います。

 カラオケで歌い慣れている人であれば楽しく歌える楽曲であると思います。普段歌い慣れていない人も努力を重ねることで報われやすい楽曲ではないでしょうか。mid2F,mid2Gといった中高音域を確実に歌いこなせるようにしていきたいです。

 一方で、高音域が得意かつ低音域が苦手な人はキーを少しあげても良いかも知れません。BUMP OF CHICKENは男性にとっては手を出しやすい作品が多いですが、一方で高音域が得意な方にはキーが少し低く感じる可能性もあります。その点だけは留意しておいてください。「キーが低い」と感じていても、高音域が得意でない人は、あまりキーを上げない方が良いかも知れません。その点は各々試してみると良いと思います。

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コメント

  1. 桃姫ゆうぴょん より:

    歌ったらサビ以外ほぼ咳と化した\(^o^)/
    女で原キーで歌える人は宝塚の男役か両声類の歌い手さんくらいかな?

    • もりっしー より:

      ゆうぴょんさんはもしかしたらミクのパートを歌った方がマッチするかもしれませんね

      • 桃姫ゆうぴょん より:

        ミクちゃんは確かオク上だったはず(*>ω<*)♡
        ヘッドボイスありならいけるけど、なしだと無理かなᐡ o̴̶̷̥ ̫ o̴̶̷̥ ᐡ

  2. ニコ より:

    ミクバージョンで思い出したんですけど、ミクコラボバージョンだけ、サビのある音程が一箇所変わってるような気がします

    考える暇も「ないほど」の部分が音程がBUMPのみのバージョンから変わってる気がします(高くなってる?)
    自信がないので検証していただけるとありがたいです

    • もりっしー より:

      ミクの音程ですね。今度確認してみます

      (追記)
      確かに高くなってますね。ユニゾンじゃなくコーラス(音程がそれぞれ違う)ので
      私だと正確に聞き取れないかもしれません
      力に慣れなくてすみません

  3. ニコ より:

    調査ありがとうございます!
    高くなってるっていう事実がわかっただけでも助かります

    • もりっしー より:

      こちらこそ有意義な質問ありがとうございます
      いつもはソロの方をよく聴いてて、カラオケでもよく歌う曲です
      久々にミクとのコラボver.を聴いて発見が多かったです

  4. 匿名 より:

    良かったらBUMP OF CHICKENのラフ・メイカーを調べて頂けませんか?

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます
      リクエストありがとうございます
      BUMPは先に別の曲が上がるかもしれません

  5. をとも より:

    もりっしーさんに聞きたいのですが、たまにカラオケなどを紹介するサイトで最高音が瞬音(1文字だけ)の曲は多少音程が外れても気にならないという記述があったのですが、実際に気にならないものでしょうか?

    個人的には低音域だと気にならないですが、中高音になると気になるのかなという印象なのですが
    (rayも最高音自体は1音、その前に2Fがあるので人によってはしんどそうですが)

    もちろん歌えるのが一番ではあるのですが

    • もりっしー より:

      をともさん、コメントありがとうございます
      「最高音が瞬音1音だけであれば気にならない」というのは曲にも寄ると思います
      今回のrayだとメロのよさが活きたバンド曲ですので、音程が外れると目立つ気がします
      「メロがいい曲」というのは、階段状で少しずつメロが上下したりします
      そのため、それがズレると違和感を感じやすいですね

      反面、気になりにくい曲などもある気がします。例えば
      1)ロック色が強く、歌声も力強い曲(音程がズレてもパワフルな表現で意外とカバーできることがある)
      2)ヒップホップなどリズムが重要な曲
      3)瞬間的かつ急激に高くなるような曲

      などは意外と許容されやすい気がします
      あと、をともさんが仰るように、「低音と高音の比較」だと
      高音の方がミスが目立ちやすい印象ですね
      やはりサビ等の見せ場では高音が使われやすいですので

      参考になれば幸いです

  6. をとも より:

    返信ありがとうございます
    とても参考になりました
    確かにrayは1文字だけですが、テンポがゆったりなのもあるので目立っちゃうかもですね
    もしよろしければ今まで調査した中で気になりにくい曲の実例がありましたら教えていただけたら幸いです

    • もりっしー より:

      例えば
      1)だとONE OK ROCKの完全感覚Dreamerのサビとかは若干音程がズレてもよいかもです
      ただ、この1曲だけ見てもここは「外せない」みたいなところはあります(Bメロとか)。
      私自身、前に音声を上げたとき、サビの音程外してる方が意外と評判良かったですね
      ちなみにTakaさん自身は表現面はもちろん、音程もかなり正確に歌唱していたと思います

      3)のケースだと、YOASOBIの『UNDEAD』『アイドル』、Adoさんの『唱』、『踊』辺りは
      意外と厳密でなくてもよいと感じます
      ただ、こちらも「サビは外せない」とかはあるので、1曲だけ見ても結構温度差があります。

      5曲とも難曲なので、1曲通して歌うだけで力量が求められますが
      多少音程が外れる場面があっても許容されうる曲だと考えています