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『Kid』( シンガーズハイ ) の 音域

こんにちは。今回はシンガーズハイの『Kid』(2023)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。なお、今回は2番Aメロなどのセリフパートは調査対象から除外しております。その点を踏まえ記事を拝読ください。


『Kid』(シンガーズハイ)、Kid(Singer’s High)
『Kid』(シンガーズハイ)の音域







【地声最低音】mid1F(F3) 

m1G[しょうもないおと]こに抱かれたよm2A[うな]【Aメロ】
m1Fm1G[でもお]なじ進行に]同じビートでもう


【地声最高音】hiF(F5) ※全体で8回

hiFhiD[つまん]ねぇ]×2 hiC[つまん]ねぇっhiD[て]【サビ】


【補足】hiChiD#を含むフレーズ一覧

hiA#hiAm2G[ハイハイ]来]ま]したいつも[のお]馴染み【Aメロ】
★(でも同じ進行に同じビートでもう) hiChiD#D[全くウン[ザリ]です]
★流行りの曲hiD地hiC^-hiA#([聴い]てる[やつ]ばっ])か]【サビ】
★おhiC[もっ]ちゃい[るけ]ど気hiDhiD#[にし[ない]ね]
★ほhiC[ら] [ちょっ][な][聞い]hiD[げる]か]らさ?

 まず、『Kid』(キッド)についてです。この楽曲は、2023年にロックバンド・シンガーズハイによりリリースされたシングル作品です。フィジカルとしては、5月にリリースされたEP『DOG』の1曲目に収められております。
 シンガーズハイは『ノールス』(過去記事)がヒットし、バンドの知名度が大きく広がりました。また、ライブでも評価も高まっているようです。


 さて、『Kid』はミドルテンポのバンド曲です。イントロのギターフレーズなどが印象的です。近年はホーンやストリングスなどが際立つバンドも増えている中、4人のバンドサウンドが核となった演奏が非常に耳に残りました。歌メロはAメロサビを中心に構成されており、その点では多くの人が親しみやすいと思います。一方、歌詞はかなり過激であり、そうした点も魅力かもしれません。

 『Kid』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 『Kid』はサビを中心にhiD~hiFといったハイトーンが多用されております。この辺りは男性の音域としては極めて高い音階であり、音域的には女性の方が歌いやすいかもしれません。以前取り上げた『ノールス』などと同様に、「高音域が非常に得意な男性」などは歌いこなしたい衝動に駆られるような楽曲だと思います。

 同曲を女性が歌唱する場合、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。今回は原キーでhiFやhiD#などが登場し、ボーカルの内山ショートさんは声を強く張ったニュアンスで歌唱されております。そのため、ロック曲でみられるような声を強く張る発声が得意な人の方がマッチしやすそうです。私が把握している範囲だと、Adoさんや【ずっと真夜中でいいのに。】のACAねさんがそうした歌唱をしている印象です。男性曲だと、MY FIRST STORYやクリープハイプといった楽曲を歌唱される方は合うかもしれません。



 最後に『Kid』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては極めて高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1FはAメロで登場します。このmid1Fは一般的な男性の音域の範囲内です。一方、女性の音域としては低めであり、原キーだと少し歌いにくいかもしれません。ただ、私個人としては瞬間的な音であるため、mid1Fにはあまり厳密でなくてもよいようにも感じました。「高音域が非常に得意な女性」だとキーを上げてもよいですし、「低音域が得意な女性」あれば、少しキーを下げることも可能だと思います。

 次に、地声最高音hiFはサビを中心に登場します。登場回数は8回程度です。このhiF以外にはhiD,hiD#がピークとなっている場面がそれぞれ22回と3回ずつ登場し、男性の音域としては極めて高いです。そのため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。


 『Kid』は低音域に余地があり、キーを下げることが可能です。ただ、今回は音域自体が広いため、キーを調整しても歌いにくい場合があるかもしれません。また、高音域が非常に高いため、男性が歌いやすいレンジに調整するためには、多くのキー調整が必要になります。そのため、違和感を感じる人も多そうです。音域的には女性の方が近いので、女性の方が合いやすそうだと私は分析しております。

 『Kid』を原曲キーで歌唱する場合、hiC~hiFといった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回の楽曲はAメロについてはmid2G~hiA辺りが高音域となり、サビで急激に高音が増えていきます。今回は地声ベースでの歌唱であり、ファルセットなどの裏声は求められません。その点では、ロック色の強いボーカルとなっています。
 こうしたことを考えると、「高音域が非常に得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より(やや)高め~高音域が得意な女性」なども原曲キーでの歌唱が合う可能性があります。私なりの印象ですが、ロック曲にあるようなキンキンした歌い方に慣れている人だと攻略しやすいと思います(女性の場合)。


 『Kid』は過激な歌詞が魅力のロック曲であり、原曲キーでの難易度は非常に高いです。ただ、それ故に高音域が得意な人などは歌ってみたいという思いを抱きやすいかもしれません。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. ここ より:

    リクエストに答えてくれてありがとうございます!

    • もりっしー より:

      こちらこそありがとうございました。
      歌うのは大変かもですが、すごいバンドです。

  2. 柴犬の神 より:

    藤井風さんの「ガーデン」をお願いします!

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます。
      最近、ランキングでも上がってきてますね。

  3. やま より:

    これは個人の感覚なのでしょうが、サビでhiFとかあたりくるよりも、地声でhiA#~hiBあたりずっとくる方がきつい気がするのですがどうでしょうか?
    リクエスト多いと思いますが、チャゲアスの太陽と埃の中でお願いしてもよろしいでしょうか。

    • もりっしー より:

      曲のもよると思うのですが、一般的には今回のようにhiF,hiD辺りが連続して続くと大変な気がします。
      ただ、もしやまさんの地声がかなり高い場合、地声hiA#とミックスボイスのhiA#辺りがちょうど境目になってる可能性もあり
      それで声の使い分けがしにくく歌いにくいということもあるかもしれません。

      また、声を張るのに慣れていると高音域の方が出しやすく、
      制御されたhiA#の方が歌いにくいと感じることもあるかもしれません。
      私は平井堅さんの曲が難しく感じることがあるのですが、それに近いかもしれません。

      チャゲアスリストアップしておきます。
      実はチャゲアスは別の曲にリクエストが来てるので
      先にそちらが上がるかもしれません。

  4. やま より:

    最近のバンドは歌うのが一苦労ですね、、。
    平井堅さんは、個人的にですが、瞳を閉じての「それだけでいい」のロングトーンキツく感じますね。母音とかも関係あると思ってます。i,uがきついです。a,eは鼻から抜かしやすいっていうイメージがあります。チャゲアスありがとうございます。

  5. hs より:

    ラスサビ前の知るかボケの「ケ」の音階ってなんですか??