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『美しく燃える森』(東京スカパラダイスオーケストラ)の音域

こんにちは。今回は東京スカパラダイスオーケストラの『美しく燃える森』(2002)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『美しく燃える森』(東京スカパラダイスオーケストラ)
『美しく燃える森』(東京スカパラダイスオーケストラ)の音域







【地声最低音】mid1G(G3) 

m2Em2A[か]ら]m2G[付]く] [さ2A[び]G[さ]で]【サビ】
★格m2Em2F[好[つ]か]ない[で]m1G# 迷って い2E[た]
m2E[か][ろ]うとm1G[せ]ずに [は]m2GF[そ]う]と]しな[ぁぁい]【Cメロ】


【地声最高音】hiA(A4) ※全体で5回程度

★(静かに) m2FE[見]つ[め]て][悲hiA[し]み]を連[れ]【Aメロ】
★見m2E[つ]めてhiAm2G[酔]い]痴]れていよう[か]【2番サビ】


【補足】mid2Emid2Gを含むフレーズ一覧

m2EF^-m2G^[と[ま]ど][い]ま]と]って飛[ん]【Aメロ】
★あm2E[ざ]やかm2A[な]m2GF[ちょ]う]を][と]
★でm2EFm2G[ぐ[ち[無][く]して 森のいち[ぐ]

 まず、『美しく燃える森』についてです。この楽曲は、2002年にスカバンド・東京スカパラダイスオーケストラによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2002年の『Stompin’ On DOWN BEAT ALLEY』に初収録されました。同アルバムには、ゲストボーカルとしてチバユウスケさんを迎えた『カナリヤ鳴く空』、田島貴男とのコラボ『めくれたオレンジ』などのシングル曲が収められております。アルバムは約50万枚のヒットを記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定(旧基準)がなされました。

 さて、『美しく燃える森』は、歌モノ三部作の3曲目としてリリースされました。ゲストボーカルとして、奥田民生(おくだ たみお)さんが参加しております。同曲は『キリンチューハイ氷結果汁』のCMソングとしてタイアップが付きましたが、楽曲の質も相まって、20万枚近いCDヒットを記録します。CDシングルは、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。この楽曲のヒットにより、スカパラの知名度が一般層にも多く広がりました。
 その後、同曲は2018年に配信部門でも10万ダウンロードを記録し、そちらでもゴールド認定がなされます。更に、YouTubeチャンネルでも2000万回を超える再生回数を記録しており、今も長く愛聴され続けていることがうかがえます。こうしたことから、スカパラの代表的な1曲に挙げられると思います。


 『美しく燃える森』はスカ調のノリの良いバンド曲です。歌メロはAメロサビCメロから成り、シンプルです。J-POPでよくあるようなサビが際立って盛り上がる楽曲ではなく、全体的にノリの良い楽曲です。そうしたこともあり、ボーカルの声域も全体的に高くになっております。2番終了後の間奏が50秒程度と長いですが、その間のバンド演奏も心地よいです。作詞は谷中敦さん、作曲は川上つよしさん、編曲に東京スカパラダイスオーケストラによりなされました。

 『美しく燃える森』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高め(もしくは明確に「高い」)レンジで歌メロが作られております。一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。
 同曲は、AメロサビCメロ辺りまで全体的に中高音が多く、ほぼ全てのフレーズに地声mid2F以上の中高音が含まれます。そのため、ある程度高音域が得意な男性でもスタミナが求められます(ただ、今回は間奏が長いため、体力的なハードルが若干緩和される)。

 ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度上げてみてください。一方、今回の楽曲は最低音がmid1Gであるため、理論上は女性でも原キーの歌唱が可能です。具体的には、「標準より低い音域の女性」などは意外と原曲キーがマッチする可能性があります(一般的な女性にはキー上げを推奨します)。



 最後に『美しく燃える森』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(体感的には明確に「高い」)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1GはCメロで登場します。また、曲全体でみると、mid2A辺りが多く見られます。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、mid1Gが最低音となる男性曲は、かなり高い確率で「一般的な男性にとってはキーが高い曲(スタミナも不可欠)」となります。今回の『美しく燃える森』についてもこの傾向が明確に当てはまります。

 次に、地声最高音hiAはAメロ等で登場します。登場回数は全体で5回程度です。同曲は、曲全体を通してmid2E~mid2Gといった中高音域が非常に多く登場します。こうしたことから、体感的には高く感じやすく、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。


 『美しく燃える森』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。今回の楽曲は、音域がそこまで広くなく、キー調整の融通は利きやすいです。キー調整に抵抗が無ければ、ビギナー向けの調整も可能なのではないかと思います。
 同曲のメロは分かりやすいですが、サビ等ではアップダウンがやや激しいです。そのため、人によっては少し音程が取りにくく感じられるかもしれません。その点は留意しておいてください。

 『美しく燃える森』を原曲キーで歌唱する場合、地声でmid2E~hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は、曲全体を通してmid2E~mid2G辺りが多く見られます。そのため、見た目の音域以上に高音感があります。
 こうしたことを踏まえると、「標準より高め~高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低い音域の女性」も原曲キーがマッチする可能性があります。


【まとめ】

①全体を通して中高音寄りの曲であり、高音感があある。
②原キーだと「標準より高め~高音域が得意な男性」などに合いそう
③女性だと「標準より低い音域の女性」が原キーに合う可能性がある
④音域はそこまで広くなく、キー調整はしやすい(メロも練習曲向き)
⑤サビでメロの上下が激しいため、音程に気を付けたい

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コメント

  1. 名無し より:

    凄い細かい指摘で申し訳ありませんが、hiAは全部で5回かと。

    かな「し」みをつれて
    きこ「え」てくるのは
    みつめて「よ」いしれていようか
    でかけて「き」みをわすれようか
    ほのおで「も」やしつくしてくれ

    の計5回です。