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『閃光少女』( 東京事変 ) の 音域

こんにちは。今回は東京事変の『閃光少女』(2007)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。久しぶりに視聴して、突発的にこの曲を取り上げたくなりました。


『閃光少女』(東京事変)
『閃光少女』(東京事変)の音域









【地声最低音】mid1G#(G#3) 

★今日m2F#[い]m2A#[が] A#m1G#[確[か]なら万事快調よ【Aメロ】


【地声最高音】hiD#(D#5) ※全体で6回程度

★私は今しhiBA#^-hiD#[か][ら[ない]【サビ】
★あhiA#hiBhiD#[な[た[のい][にBD#[ひ[ら][ぇB[きたい]


【補足】mid2G#hiC#を含むフレーズ一覧

★きm2G#hiA#[のう[の]hiA#hiB[想[が] hiB[感]度を奪うわ【Aメロ】
★新しhiA#[く]hiC#地B[わせ]て]
★切り取ってよ、一瞬hiBhiA#[のひ][り]を])【サビ】
m2G#hiA#hiB[しゃ[し[ん]き]は要]らないわ

 まず、『閃光少女』についてです。この楽曲は、2007年にロックバンド東京事変によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2010年に発表された『スポーツ』に初収録されました。同アルバムには『能動的三分間』を含む13曲が収録され、17万枚を超えるCDヒットを記録しました(日本レコード協会よりゴールド認定がなされています)。

 さて、『閃光少女』は配信限定のシングルとして発売されました。楽曲は自動車会社のCMソングとしてタイアップが付き、着うたフル、PC配信の2部門で10万ダウンロードを獲得しました。バンドの楽曲でも人気が高く、ストリーミングでも多くの再生回数を獲得しています。
 同曲はイントロなく、Aメロで歌メロが始まり、サビへと展開します。Aメロサビの展開が2番まで続くというシンプルな楽曲であり、演奏時間も3分弱と短めです(歌自体は2分程度で終わり、1分近くアウトロが続く)。作詞は椎名林檎さん、作曲はベース担当の亀田誠治さん、編曲は東京事変よりなされました。


 『閃光少女』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としてはやや高め(サビの後半が高め)で歌メロが作られております。個人差はありますが、一般的な女性は少しキーを下げて歌うのもよいと思います。
 同曲はAメロとサビからメロが作られますが、Aメロ辺りでも地声でhiBが登場するなどします。地声最高音hiD#が求められるサビの後半では、キンキンとした尖ったニュアンスがあります。hiD#は女性にとっては高い音階ですが、ロック系の楽曲などに歌い慣れている人であれば、マッチしやすいと私は考えています。逆に高音の尖った歌唱が苦手な人だと少し歌いにくい可能性があります。

 男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。今回はサビの後半で高音域が求められる分、男性も女性と同様に、キンキンとした尖った発声が求められます。
 「高音域が非常に得意な男性」については通常はいくらかキーを下げた方が安定します。ただ、男性だとキンキンとした尖った歌い方をする人が多いため、意外と原キー(or それに近いキー)で歌える人もおられるかもしれないと私は推測しています。



 最後に『閃光少女』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、やや高め~高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1G#はAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内ですが、人によっては若干歌いにくいかもしれません。「高音域が得意な女性」などは少しキーを上げるのもよいと思います。今回の楽曲は最低音がmid1G#程度ですが、意外と低音域の安定も重要になります。低音域もしっかり気を抜かずに歌いたいです。

 次に、地声最高音hiD#はサビで登場します。登場回数は6回程度です。hiD#に次ぐ地声高音としては、hiC#がピークとなる場面が全体で1回、hiBは22回程度登場します。こうした点を考慮すると、標準的な音域の女性よりは高めのレンジといえます。場合によっては少しキーを下げて歌うのも選択肢です。
 同曲のhiD#はキンキンした尖ったニュアンスで歌われております。こうした歌い方は、高音域が歌いやすくなり、ロック曲やソウル曲などでよく用いられます。そうした歌い方に慣れている人はhiD#の高音域なども歌唱しうると私は考えています。


 『閃光少女』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は音域がそれなりに広いため、歌い慣れた人であっても一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。その点は留意しておいてください。
 同曲はメロディー自体は比較的わかりやすいです。音域がマッチするのであれば、カラオケや練習曲などにも向きやすいと思います。ただ、先述のように、同曲はサビの後半で急激に高音域が連続する場面があるため、その点でハードルがある楽曲かもしれません。

 『閃光少女』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#~hiD#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は全体でみるとそこまで高音感はないのですが、サビの後半で特に高音域が要求されます。反面、低音域はmid1G#とmid2A#のコンボが登場するため、「高音域が非常に得意な女性」だと若干歌いにくいかもしれません。
 こうした点を考慮すると、「標準より高め~(ある程度)高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。今回は、一部でロックのような尖った高音が求められます。そのため、尖った高音域が得意であるならば、「標準的な音域の女性」などでも原曲キーがマッチする可能性があります。


【まとめ】

①そこまで高い声域でないが、サビの山場で連続的に高音が要求される
②音域は低音~高音までそれなりに広め
③「標準より高め~(ある程度)高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすい
④ロックのような尖った高音域が得意な人だと、サビの最高音が歌いやすいかも
⑤メロ自体は分かりやすくカラオケ向き

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